ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
IKASAMA LOVE
 このアルバムで一番短い曲です。演奏時間は2分8秒ですから、一番長い『開戦前夜』(8分40秒)の4分の1にも満たない短さなんですが、その中に美味しさがギュッと詰まってます。また、向井さんのシャウト系ヴォーカルが全面に聞けるという意味では、『COLD SUMMER』と並ぶ数少ない2曲のうちの1曲ですよね。
 酔っ払ったような聡さんのギターとひなっちベースの掛け合いや、「勝〜つ……かっ……かっかっかっ」となってく部分の向井さんとアヒト君のセメギ合いなど、短いながら聴き所満載の曲だと思います。
 個人的な現在のお気に入り部分は、「かっかっかっ」が終わった後のエンディング部分で向井さんが発する気合声「はっ。あ〜。えっ。うぉ〜い。う〜ん。はっ。よっ。う〜。あっ。お。ほい。ふん。はっ」です。  
MABOROSHI IN MY BLOOD
 火がついたバンドの疾走は誰にも止められないって感じで、この曲も超カッコイイ。オレは、この曲を勝手に「お祭りファンク」って思ってます。
 短いブレイクごとに入る切れのいいヴォーカル、ヤンキーな(町田じゃないけど)ギター、ズンズン来るベース、突き刺さってくるドラムス。どれも脱帽です。
 このアルバムって、どの曲も終わり方(ガ〜っと鳴ってたのが、ピタっと終わる感じ)がカッコいいって思うんですけど、この曲なんかも潔いなあ〜。
 個人的に、今気に入ってる部分は、「はりついた24時間」と「はっきり見える血液の流れ」の間の間奏です。
 関係ないすけど、「笑うエロティックマガジン」ってもしかして小倉優子が表紙の「sabra」のことですかね?
INSTANT RADICAL
 アナログ盤なら、たぶんここからがB面なんだと思いますけど、「B面」はライヴなら丁度MCが終わって中盤に客のテンションを引っ張り上げていく感じの3曲が連続してるって気がします。スピード感バリヤバの曲っていうか…。
 カウントに続いて爆走しだしたバンドは、息も付かせないスピードで疾走しますよね。ドラムスもベースもギターもヴォーカルも、気が狂ったように走ってく感じで最高です。
 唯一のブレイク変調パート「あー公安警察…」では、またアヒト君のカウベルが聴けますね。ここのお経っぽさも大好きです。そして、ここを過ぎるとまた高速で駆け去っていくZAZEN車。何度でも乗りたいっ☆
開戦前夜
 初ワンマンのタイトルにもなっていたこの曲は、ある意味でZAZEN BOYSファーストのテーマ曲って感じがします。
 このアルバムって、どの曲も新鮮だし、魅力的ですけど、この曲を聴くと「NUMBER GIRLとは違う新しいバンドが誕生したんだっ!」っていう実感がすっごく沸くんですよ。
 言葉でコメントするとヤボだなって思いますけど、楽器パートの演奏スタイルはフリージャズですよね。もちろん、それを意識的に使っているはずで、ちゃんとZAZEN BOYS流に仕立てているのが凄いなあって思います。
 中間にギター・ベース・ドラムスのソロパートがある(また、このソロがみんないいですよね〜)のは、まさしくジャズ形式だし、ブレイクの仕方やエンディングもジャズっぽいですけど、そんな形式を使ってロックスピリッツがビシビシ入ってくるとこが凄くカッコいいです。
 好きな部分満載の曲ですけど、あえて書くと「ションベンくせえから」からメロディが付き始めて「乾ききった女の股ぐらのようだから」ってなる部分と、「あいたたた…」から「痛みを感じることが出来る」に行く辺りがぞっとするほど大好きです。
 
COLD SUMMER
 セイタカソウの草むらの向こうから吹いてくる風のようなギターのイントロ。それに続くパンクでファンキーなパート。「提灯が〜」に入る前の祭囃子ビート。この曲もバラエティーに富んでいてまったく厭きさせませんよね。ファルセットでも呪文系でもない向井さん独特のシャウトが聴けるのも魅力です。
 中でも、「提灯が安らかに〜」からの4フレーズ(歌詞としての)が大好きです。この部分の隠し味は、アヒト君のカウベルだと思います。また、「線香消えたら先祖が盆に帰れない!!」ってフレーズも向井さんしか書かない感じで大好きです。
 お盆が終わって、風が吹き去っていくような、ちょっと寂しげなギターで終わるのがまたシブイですよね〜。

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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