ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m-7 :LOFT/PLUS ONE(050726)
2005.7.26 新宿LOFT/PLUS ONE
 
 この日、“向井秀徳MATSURI SESSION AT LOFT/PLUS ONE”というイベントが行われました。今回は〈トークライヴ〉と書かれてないし、「ゲスト:曾我部恵一」となってるし、更には向井さんの日記でeastern youthの吉野さんが参加するってわかったし、どんなイベントになるのか、もう楽しみにしてました。―――そして、イベントは、そんな期待を裏切らないどころか、想像以上のとんでもない凄いことになったんです☆
 
 開演時間になると、向井さん・曾我部さん・吉野さんの順でぞろぞろ登場し、向井さんがラフな感じで2人を紹介しました。そして、順番を決めて2〜3曲づつ歌いましょうっていう話になり、まあ登場順ってことになりました。ステージ向って左端にテーブルと椅子があり、そこが控え席&飲み席となっており、中央やや右寄りにマイクスタンドと譜面台が置いてあり、そこで歌うと。ハコ自体が居酒屋風ライヴハウスってコンセプトだから、順番じゃない時は左で飲んでるわけで、まあウチらと同じ客状態っすね。曾我部さんと吉野さんはナマから始め、向井さんは焼酎緑茶割りでした。
 
 まずは、向井さんが『CRAZY DAYS CRAZY FEELING 』『6本の狂ったハガネの振動』を。その間、曾我部・吉野両氏は楽しそうに飲みながら聞いてるわけで、その二人を含めた光景がいいんです。
 続いて曾我部さんが、最近生まれた女の子の名前を「春子」と紹介すると、吉野さん「いい名前だ!」と嬉しそう。その名にちなんで作ったという『春子ROCK』などを披露。陽気なトークとノリのいい演奏で楽しませてくれました。向井さんが、マイクスタンドの角度を調整してあげ、ステージスタッフに成り切ってるのも笑えました。
 その後、吉野さんも2曲。そのひとつは『片道切符の歌』という曲でeastern youthの次のアルバムに入るかもしれないそうです。吉野さんは、最後までエレクトリックでしたが、一人で弾き語っても、あの熱いシャウトぶりは変わらず、朴訥としたトークとの差が面白かったです。
 順番が戻って来た向井さん、まずは『SI・GE・KI』で、さっきよりラウドな感じの演奏を。次の『Delayed Brain』では、「こんがらかってる〜」部分を飲んで見てる二人に振ります。曾我部さんは歌うんですが、吉野さんは「歌うか!」だって(笑)
 次の曾我部さんは、既にかなり酔っ払ってきた様子で、「ケータイで好きな女の子にメールをしたりする。そして真夜中に、電話したくなって、でも寝てるから悪いと思って、やめる。でも、こっちが起きてるんだから、向こうも起きてるかもしれないと思って、また掛けようとする」みたいな話を前振りと曲中に何度もしながら『Telephone Love』という曲。この曲で、曾我部さんも、ご両人や観客とコール&レスポンスで盛り上がります。吉野さん、さっき拒んだくせに今度は歌うんだもん。そこがまた笑える(^o^)。しかも、「T・E・L・E、 PHONE」ってスペリングコールになったら、口廻ってないし…(笑)
 楽しそうに向井さんも歌ってたこの曲が終わると、一旦休憩になりました。
 
 休憩後は、吉野さんから。「なに歌うかな〜」って言いつつ、持ってきた手綴じの歌詞コードファイルみたいな束を繰って、決めたのが『雨曝しなら濡れるがいいさ』。eastern youthのライヴで超盛り上がるこの曲ですが、弾き語りだと、また別の迫力があって凄く良かったです。不思議なことに、吉野さん一人なのに、ニノさんやタモさんの姿が見えるような気がしました。
 そして向井さん。ここで一気に5曲演ってくれました〜♪『The Days Of NEKOMACHI』→『 I don't know』→『YOUNG GIRL SEVENTEEN〜』ときて、続いて『TATTOあり』と『DESTRUCTION BABY』を。この2曲は、久しぶりに聞けたので嬉しかったなあ☆向井さんも、だいぶ酔ってきたみたいで、『TATTOあり』では1番を2回歌ったりしてましたけど、そんなラフな飲み会のフンイキがまたいいんですよ、これ。
 その後に登場した曾我部さんは、もう完全に〈酔っ払い状態〉。フラフラしながら「家には帰りたくな〜い」という歌詞が何度も出てくるオーソドックスなブルースナンバー『Fire Engine』を熱演。酔っ払ったテンションが、ブルースのコード進行とマッチして、異常な盛り上がりになって行きました。向井さんのエレギを借りて弾いてたんですが、掻き鳴らすうちに弦で指を切ったらしく、白いボディーが血で真っ赤に!しまいには、客席に落ち(俺の目の前に落下!)ながらも弾き続けるので、場内は笑いながらもノリノリ。最後は、ステージに抱え上げられて終わりましたが、向井さんが「こんなのは見ようたってなかなか見れないね」と嬉しそうに言ったように、まさにライヴ感溢れる演奏でした!
 吉野さんは、そんな後だからちょっと困ってましたが、ルースターズの曲など2曲をカバーして歌ってくれました。
 再び順番が来た向井さんは、ずっと使っていたアコギを手にしましたが、接触不良らしく何度試してもアンプに音が廻りません。ほとんどの客はセットチェンジの休憩みたいな気分でザワザワしてましたけど、俺は向井さんの気持ちが伝わってきて「直って!」って祈り続けました。しかし、結局治らず血染めのエレギに持ち替えて『KIMOCHI』を演奏。最後は、ご両人や観客を交えての大合唱となり、曾我部さんがラストを仕切って凄い盛り上がりの中退場。しかし、火の点いたウチらのテンションは消えるはずもなく、アンコールを求める声が大音量で場内を包みます。
 声援に応えて出てきた向井さんは、「なに〜行きましょうかね」の質問に「『自問自答』〜っ」と声が掛かると「な〜がいっ」と自ら言って(笑)、もう一度『Delayed Brain』を。途中から曾我部さんと吉野さんも加わり、逗子で見せてくれた〈片付けながらのコール&レスポンス〉で去っていきました。
 
 3人のステージを間近で一度に見れただけでも最高だったのに、その上、酔っ払ってハジケていく3人と一緒に時間を共有できたわけですから、まさに至福の3時間でした。何度も書きますけど、これだからライヴは行っとかなきゃです!
Live Report #35 :名古屋(050722)
2005.7.22 名古屋QUATTRO
 
 万博開催中の名古屋に再びZAZEN BOYSが訪れたこの日は、蒸し暑〜い日でありました。もう立ってるだけで汗がジト〜ッと肌に貼り付いて来る感じで、不快指数は相当高かったんじゃないかな。
 名古屋のQUATTROはPARCOの8階にありましたが、渋谷と違って入り口とライヴフロアが同じ階なので、開場時間前からリハの音が漏れ聞こえてきて、ライヴ前の気分も盛り上がります。(フツ〜に買い物に出ようとするカシオマンに遭遇!)
 渋谷でも開演前に掛かっていたピンク地の“HIMITSU GIRL'S〜のMaxi-Singleジャケット垂れ幕 ”が手作業で取り外され(笑)、5分押し程度で始まったライヴは、この日の気温以上にアツいものでした!
 
1. Fender Telecaster
2. USODARAKE TAKE2
3. 安眠棒
4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
5. BRAIN CONSTRUCTION
6. YURETA YURETA YURETA
7. MABOROSHI IN MY BLOOD
8. IKASAMA LOVE
9. HENTAI TERMINATED
10. HARD LIQUOR
11. SEKARASIKA
12. KIMOCHI
13. DAIGAKUSEI
14. TANUKI
15. WHISKEY & UNUBORE
16. CHIE chan's Landscape
17. COLD BEAT
18. CRAZY DAYS CRAZY FEERING
19. 自問自答
EN. 開戦前夜
 
 この日の蒸し暑さには、さすがの向井さんも参ったらしく、開口一番「あ〜ついっ」とコメント。でも、久々にZAZEN BOYSを迎える名古屋っ子は、序盤からヒートアップしており、そのハイテンションなノリに応えてメンバーの温度もぐんぐん上昇して行きます。
 その最初の高波は、向井さんの「ギタ〜、カシオメ〜ン」に続く『BRAIN CONSTRUCTION』でやって来ました。後半部分、キーボードと各楽器のインプロ的セッションが、今まで見た中で最も長く、メンバーがノリに乗ってるのがわかったし、演奏も最高でした☆
 別アレンジで変身した『YURETA YURETA YURETA 』では、向井さんがブレイクすると見せかけてしない〈フェイント〉を掛け、騙されたカシオマンが「あれっ?」って顔をすると、そ知らぬ顔で自分の顔を触るオトボケを見せるなど、曲のカッコ良さだけじゃなくパフォーマンスも楽し過ぎ〜(^o^)
 そして、この日の『SEKARASIKA』は凄かった〜!ブレイク後、ソロパートから始まる後半部分がメッチャ長かったんですけど、ソロは3人とも個性的で変化に富んでたし、「うるせ〜」ってなってからの競演のテンションもハンパなかったし、〈これぞライヴ!〉って感じで、とにかくマジ良かった〜♪
 この日、ひなっちがメッチャ嬉しそうにニコニコしながら演奏していたのが印象的でしたが、この曲ではアイコンタクトされた松下さんもニコニコで楽しそうだったな〜。
 向井さんは『SEKARASIKA』前のMCを、わざと英語でやって笑いを誘ってましたが、『KIMOCHI』の後半「野に咲く…」で、会場から引き上げた女子にも英語でインタビューしてました(笑)。向井さんが女子を探してる間に、両手を挙げて手拍子をしている松下さんの素敵な笑顔も印象的でした。
 『COLD BEAT』後奏のミュート部分では、向井さんが足を踏み鳴らして、かなり長い間カウントを取り続けていました。『CRAZY DAYS〜』では、久しぶりにガンガン煽るひなっちの姿が光ってました。
 
 今年初&去年11月以来となる名古屋上陸を待ち侘びていたファンの熱気と、それに応えるメンバーのテンションがうまく噛み合って大きな〈うねり〉を作り出した―――そんな感じのライヴでした。
 終演後、最初に出て来たひなっちに「今日はメッチャにこにこしてましたよね。なんかいいことあったんですか?」って聞いたら「いいことありまくりっすよ」だって(笑)。でも、生まれたばっかの女の子は連れて来なかったんだって…。カシオマンには、買い物のこと聞いちゃいました。松下さんは「今日はちゃんとわかりましたよ」って言ってくれたんで嬉しかった(^o^)。向井さんも上機嫌で、エレベータに乗り際、なんと向井さんの方から手を差し伸べて握手してくれました!いやいや、バスに揺られ出掛けて良かった良かった☆
Live Report #34 :AX(050719)
2005.7.19 SHIBUYA−AX
 
 今さら言うまでもありませんが、ライヴは、パフォーマーだけでは成立しません。その場を共有している観客がいて、初めて成立するのがライヴなわけですけど、そんな当たり前のことを、改めてこの日は認識させられた気がします。
 前日のお台場がアウェイな状況だったのに対して、この日はワンマンだし、AXだし、ホームな状況だったわけですが、そんな空間をメンバーと観客が一体となって「ロックトランスフォームド状態」に沸騰させていった―――そんなライヴでした!今まで見たライヴの中でも、かなり上位にランクしたいライヴだったと思います。いや〜、マジで最高にシビレたわ♪
 
1. DAIGAKUSEI
2. SEKARASIKA
3. 安眠棒
4. USODARAKE TAKE2
5. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
6. BRAIN CONSTRUCTION
7. YURETA YURETA YURETA
8. MABOROSHI IN MY BLOOD
9. IKASAMA LOVE
10. HENTAI TERMINATED
11. HARD LIQUOR
12. TANUKI
13. WHISKEY & UNUBORE
14. CHIE chan's Landscape
15. 開戦前夜
16. COLD BEAT
17. CRAZY DAYS CRAZY FEERING
18. KIMOCHI
EN. 自問自答
 
 なんとなく「ただいま〜」って感じで出てきたメンバーを、「おかえり〜」って感じで満杯のウチらが大声援で迎え、ライヴは始まりました。そのオープニングが『DAIGAKUSEI』。この曲で始まるのも、俺にとっては初めてで、新鮮。ノッケから、カシオマンの奇妙フレーズが炸裂します。そして、切れ味の良い『SEKARASIKA』は、後奏部分で既にかなりヤバいテンションになり、ウチらのボルテージも上昇。
 会場からの「ボーウボウボウ」を得て盛り上がる『安眠棒』の後は、出たばかりのMaxi-Singleから3曲連続でブチかまされました。どの曲も、最初に聞いた時点から密度がどんどん増しており、まさに「曲はライヴで育つもの」を実感。特に『BRAIN CONSTRUCTION 』の後半、発射される4人の音の塊は凄まじい状態になってます!
 アレンジを全く変えて変身した『YURETA YURETA YURETA 』(これもTAKE2って言った方がいいのかな?)が、また最高。曲の構成としては、向井さんの〈念仏〉ラップと、他の3人の音塊が、向井さんの指示でオンとブレイクを繰り返すんですが、そのキマり方がハンパなくカッコいいんです。これなんか、絶対ライヴ来ないと体験できませんから!
 ファーストからの2曲でヒートアップした会場に、さらに撃ち込まれる2発の新曲音弾。ライヴでは初めて聞く『HENTAI TERMINATED』は、繰り返される「HENNTAI」という言葉に笑いながらもシビれたし、音源同様切れ目ナシで演奏された『HARD LIQUOR 』の切れ味といったら、素晴らしいなんて言葉じゃ表現できん。すでに狂乱状態の俺の脳内細胞は、まさに破裂寸前♪
 続いて、じっくり聞かせる部分と狂う部分の混在するZAZEN BOYSならではの3曲。すっごくいい演奏だったし、このバンドの底知れぬレパートリーの幅広さを再認識させられました☆
 毎回ゾクゾクする『開戦前夜』ですが、この日も最高!特にソロ部分は、3人とも持ち味を活かしつつ狂った演奏で、素晴らしかったです。そして、向井さんが聴きながら「ヒュ〜ヒュ〜」とか言って囃してて(笑)、本人もメンバーのソロに「キてる」んだってわかったし、それも含めて超よかった(^o^)。後奏部分が、今まで見た中で一番長かったんですが、それもメンバーがノッてる証拠だと思いました。
 中間のドラムスとの掛け合いに磨きが掛かった『COLD BEAT』、会場全体が揺れた『CRAZY DAYS〜』を経て、締めの『KIMOCHI』は、「野に咲く」付。そのリフ部分で松下さんも前に出て来て、ひなっちと並んで手拍子をしたんですけど、その子供みたいな笑顔が忘れられません。
 
 この日、演奏以外で印象的だったのは、ひなっちとカシオマンが笑顔でアイコンタクトを取る場面が多かったこと、松下さんがドラミングはもちろん表情もゴキゲンだったこと、『HARD LIQUOR』の後に向井さんが言った「この曲だけは口が廻らん」っていうコメント(笑)です。
 そういう部分も含めて、セットリストの構成も新鮮だったし、会場の一体感もハンパなかったし、マジで超充実しまくりの一夜でした♪♪♪
 
Live Report #33 :お台場(050718)
2005.7.18 お台場野外特設会場
 
 梅雨明け宣言が出された蒸し暑〜い祝日。ZAZEN BOYSは、お台場に特設されたステージで行われた“2005 LIVE FACTORY721”というライヴイベントに参加しました。
 開演2時間前の13:00オープンだったんですが、12:40頃には既にかなり長い「待ちの列」が出来ていました。炎天下で行われる野外イベントのため、入場の際、チケットは指定ブロックのリストバンドと交換する方式でした。交換して、まずは早速ブロックの下見。ステージの幅が思ったより狭いため、ウチらのブロックは最前は最前なんだけど、一番左端に寄ってもステージを斜めに見る感じの場所だったんで、ちょっと残念…。
 
 イベントは、ほぼ定刻に始まりました。始まる寸前に場内に流れていたのがNUMBER GIRLの『透明少女』だったので、嬉しくなっちゃいました。この曲が大きくなって、MCの2人が登場し、軽い前説の後いよいよライヴ開始。爽やかなHYのステージ、熱いトークと演奏を見せたサンボマスターに続いて、ZAZEN BOYSは3番手であります。
 
1. 開戦前夜
2. USODARAKE TAKE2
3. KIMOCHI
4. COLD BEAT
5. 自問自答
 
 どうです?凄くないすか?この潔いセットリスト!俺は、感動しましたね。
 …だって、この日の観客の中でZAZEN BOYSファンの数は、ぶっちゃけ少なかったと思います。(ちなみにZAZENの後、HIGH-LOWS→THE BAND HAS NO NAME→矢井田瞳→LOVE PSYCHDELICOというラインナップ)
 現に、俺のいた最前右側ブロックでも、周りは静かだったし、ステージ前の最前中央ブロックなんか「へ〜え」って感じでほとんど身体も動かしてないんだもん。もちろんノッてたファンは点在してたけど、会場全体としては悔しいけど少数派でした。おそらく観客のほとんどが、初めて存在を知ったんじゃないかな…。
 そんなアウェイな状況の中で、ZAZEN BOYSは客に媚びようとせず、バンドの現在を直球勝負でぶつけて来たんです。しかも1曲目が『開戦前夜』ですよ!そのストイックな姿勢に、ほんとマジ感動しました♪
 以前、向井さんは、四国のイベント“モンスターバッシュ”に出演し、無反応な観客を前にした時の感想を日記でこう述べています―――〈全ては刺せるか刺せんか、である。どんな状況であれ、刺せんかったらそれまでよ。 俺は、演る側と観客の関係がキレイにお膳立てされたライブなんぞ、「マジ興味ねえ」と思っている。「わかるやつだけわかればいい」とオノレのフィールドでのうのうとやるのはつまらん、とも思っている。イベントや対バンの誘いは山ほどあるが、面白そうだったらやるし、そうでなかったらやらん。ただ、「一人でも多くの人に届けたい」と購買層の裾野を広げるためだけにわざわざ場違いな場所に出て行って商売するつもりはない。そんな気力もヒマもねえ〉
 今回とは、もちろん場所も客層も違うだろうけど、観客の反応という点では似通った部分もあると思うので、あえて長く引用させていただきましたが、この日のステージを見て、そんな向井さんのコメントを思い出しつつ、初めて見た人の何人かは確実に「刺された」と思いました。
 さっきストイックって書きましたけど、ちゃ〜んとサービス精神だってあったんですよ!例えば『COLD BEAT』の後奏でフェイドアウトからミューとする部分で、「聞こえてる聞こえてる」の時、カシオマンが学校のチャイムのメロディを小さく弾いたりして、笑えたし…。
 久しぶりにアルバムヴァージョンに近い『自問自答』をやって去って行ったZAZEN BOYS―――。この後に出たアーティストたちのステージも、熱かったし、いいライヴだったけど、確実に俺の脳内を揺さぶったのはZAZEN BOYSだけだったし、マジで最高のバンドなんだって、この日改めて思いました☆
Live Report #32 :UNIT(050716)
2005.7.16 代官山UNIT
 
 すべての曲が脳天を突き刺す待望のシングル(=松下さん加入後の正式リリース音源第1弾!)が発売となったこの日、ZAZEN BOYSは、代官山にて〈NYニュー・ウェーヴ/ポスト・パンクの伝説〉とされる男が率いるJames Chance & The Contortions の初来日ライヴにゲストとして出演しました。
 外国アーティストとのライヴハウスでの対バンは初めてだし、このハコをバンドとして使うのも初めてだというせいもあったのか、この日のステージは曲数の少なさなど全く意識させないほど、充実した熱い演奏が繰り広げられました!
 ゲストとして1番手に出たPANIC SMILEの熱演に続いてZAZEN BOYS。明るい照明の中、登場してきたメンバーはリラックスした雰囲気。たまには、ビジュアル面も書いておくと(笑)、向井さんが「鯉の滝登りアロハ」、カシオマンが「ミュージシャンイラストアロハ」、ひなっちが「Hinatchiロゴ入りオレンジTシャツ」、松下さんが「赤い細かいギンガムチェックのシャツ」でした。
 登場の仕方は、ほんとリラックスしてましたが、演奏が始まると一転「驚異のロック野獣」と化し、NY代表を向かえ撃ちました。
 
1. Fender Telecaster
2. USODARAKE TAKE2
3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
4. IKASAMA LOVE
5. BRAIN CONSTRUCTION
6. COLD BEAT
7. 開戦前夜
 
 闇を切り裂くような緊張感を持った『Fender Telecaster』から、このバンドの唯一無比な存在感は発揮されていましたが、とにかくこの日のステージは、その「唯一無比さ」が際立ったセットリストとなっていました。いわゆる「誰もがノレる曲」を排し、とりわけZAZEN BOYSらしさの際立った曲での構成だったような気がしました。向井さんやメンバーの考えは別かもしれませんが、俺には「ZAZEN BOYSならではの、他のバンドとは違う味を凝縮してブチ込むぞ」っていう気合を感じたんです。
 シングルの音源で聴くと、音の絡まりの凄さを再認識させられる『USODARAKE TAKE2 』は、演奏に更に磨きが掛かりハンパなくカッコ良かったし、『HIMITSU GIRL'S 〜』の変拍子リズムも踊れるビートに昇華していました。
 フルコースの間に出るミニデザートのように『IKASAMA LOVE』をサラリとこなした後の『BRAIN CONSTRUCTION 』は、向井さんがショルキーでヴォーカルへの専念度が高い分、バンマスとしての存在感に鬼気迫るものがあり最高でした☆後奏部で、音源では聴けない長いインプロ的セッション部分があるんですけど、そこでの向井キーボード対メンバーの掛け合いも最高にキます、マジで♪ (前回気付かなかったけど、CDではシンセが弾いているリフの一部を、ライヴでは、ひなっちベースが弾いてるんですね!)
 キレの冴え渡る『COLD BEAT』も、後奏でフェイドアウトからミュートするパフォーマンスを見せてくれたし、『開戦前夜 』でのソロも、この日は3人とも長めで、ほんの少し太ったひなっち(←ごめんなさい)の攻撃的なベースラインが光ってました。
 
 初めて見たJames Chance & The Contortions のステージもカッコよかったし、なによりNYバンドとガッツリ渡りあったZAZEN BOYSの充実したライヴを見れたので、本当に参加して良かったです!…ってゆうか、ますますZAZEN BOYSのライヴはマジで見逃したくないって思っちゃいました☆

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Last Updated: 2024/11/2 Sat.

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