2005.12.27 SHIBUYA−AX
ZAZEN BOYS今年最後のワンマンは、寒風吹きすさぶ渋谷で開催されました。雪が降るんじゃないかと思ったぐらいマジで寒い夜でしたが、ツアーファイナルとなるAXは、真夏のような空間になりました。
セットリストは、本編最後に『半透明少女関係』があった以外、珍しくその前の名古屋と一緒でした。
1. USODARAKE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. HARD LIQUOR
4. MABOROSHI IN MY BLOOD
5. IKASAMA LOVE
6. 開戦前夜
7. METAL FICTION
8. FRIDAY NIGHT
9. WATER FRONT
10. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
11. COLD BEAT
12. TELECASTER SUMMER
13. 感覚的にNG
14. CHIE chan's Landscape
15. TANUKI
16. WHISKEY & UNUBORE
17. COLD SUMMER
18. 自問自答
19. 半透明少女関係
EN. KIMOCHI
登場した向井さんは、かなりテンションが上がってるみたいで、「シーブーヤ」の声もパワフルでしたよ〜。
5曲目までは、ステージとフロアが一体となってガ〜ッと揚がってく感じで、一気に駆け抜けて行きました。『HARD LIQUOR』の後奏とか、いつもよりメンバーが接近して集まっていて、4人で作った輪から音を放つ姿には、凄まじいものがありました!
『開戦前夜』のソロ&インプロ部分では、この日も向井さんとひなっちの掛け合いがあり、どっちも負けないバトルは最高でした♪
新曲披露の1番目『METAL FICTION』は、導入部の《ぶつぶつブレイク》があることで、余計に本編のソリッドな演奏が引き立つ気がして、改めて曲の構成に感心しました。この日は、〈呼んだ芸者さんがなかなか来ない客〉ヴァージョン(笑)があり、「俺のヤッコはまだか」みたいなブツブツでした。
『FRIDAY NIGHT』は、新しいアルバムのリードPVが作られた曲でもあり、そこにも映っていますが、カシオマンがギターを引き出す前に独特のダンス(?)をするんですよ。それがまた超カッコいい。ってゆうか、その不思議なダンスから独特のフレーズが掻き鳴らされるに至る過程がゾクゾクするほど素敵です。曲自体も、向井さんの言葉にある「むじなのように揺れて」踊りたくなるようなダンスミュージックへと昇華してきてます。
『WATER FRONT』は、演奏に更に磨きが掛かってきた気がします。ズシリと刺すようなソリッドなドラムス、アダルトで艶のあるベースライン、泣き叫ぶように唸るギター、ムーディーでありながら変態的なキーボード、そして「なにかに憑り付かれたように 笑い続ける一晩じゅう」と繰り返される歌詞。その全てが絡み合って、夜の空気を持った幻覚的世界に導いてくれました。すっごくいい演奏でした♪
ライヴを重ねるごとに仕上がって行った感じの新曲に続いて演奏された『CRAZY DAYS CRAZY FEELING』は、名古屋に引き続き〈ブラコン色の強いヒップホップVer.〉でしたが、これも名古屋の時以上に「仕上がってきた感」のある凄く充実した演奏でした。後半、斜めに置かれたキーボードを叩き狂いながらラップする向井さんは、もうカッコいいとかいう言葉じゃ表現できないほどキてます。
『COLD BEAT』では、途中フェイドアウトからミュートするパターンをやりましたが、ミュートの後で「シブヤ」(向井さん)「トーキョー」(客)というコール&レスポンスを入れたんですが、そこがまた新鮮で楽しかったです。
『TELECASTER SUMMER』『感覚的にNG』の2曲は、いつか音源としても聞いてみたいけど、やっぱライヴな曲で素敵。
『CHIE chan's〜』では、ラストの「ち、え、ちゃん、が」とカクカクなる所で、向井さんが自分の切り方に自分で受けて吹き出してたのが笑えました(^o^)
終盤に向けても、緊張感を保ちながら即興性を楽しむような密度の濃い演奏が続き、凪と嵐を繰り返すような『COLD SUMMER』を経てラストへ。
ファイナルだし、この日の空気から「来るかな〜」と思ったんですが、やはり『自問自答』から『半透明少女関係』へ繋げるエンディングでした。『半透明〜』の終盤に付けられた〈お祭りビート〉は、会場全体がまさに〈MATSURI〉をしてるような狂乱空間となり最高でした。
アンコールに応えての『KIMOCHI』は、久々の「野に咲く」付。しかも、これも久しぶりに向井さんがフロアに降りて女子をピックアップ。そして、向井さんは、その女子と肩を組んだまま二人で袖に去って行きました(笑)。
やがてひなっちが去り、松下さんと吉兼さんが最後を締めて、今年のワンマン最終日は終了となりました。
廻った箇所の少ない短めの冬ツアーでしたが、各地での発見や反省を活かしてクウォリティを高めてきたんだなあと実感できるライヴでした。どんな時でも「これでいいんだ」と妥協することなく、更なる上の境地を目指して飽くなき追求を続ける姿勢に、改めて感動しました☆
そして、まだ1回残っている、ほんとに今年最後のライヴ=CDJ。期待しています!
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