ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m-10 :AX(060211)
2006.2.11 SHIBUYA−AX
 
 ROCKIN' ON主催のイベント“JAPAN CIRCUIT Vol.30”に向井さんがアコエレで参加しました。
 他3組のアーティストは、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND・髭・マキシマム ザ ホルモン。ROCKIN' ONの兵庫さんも日記に「今回は過去30回(そう、今回ちょうど30回目だったのです)を数えるこのイベントの中でも例がなかったような、ユニークな顔ぶれになったのではないでしょうか」と書いてありますが、まさに異種格闘技って感じでした。
 
1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
2. 6本の狂ったハガネの振動
3. Water Front
4. KU〜KI
5. The Days Of NEKOMACHI
6. 真っ黒けっけの海〜性的少女
7. 自問自答
 
 トップバッターが向井さん。エレクトリックギターとアンプだけ置いてある広いステージに、下手の袖からアコギを弾きながら登場してきました。
 この日のアコエレは、ほとんど喋りナシのノンストップで進行。エレクトリックも『The Days Of NEKOMACHI』の前と『真っ黒けっけの海』の前にディレイへインプットするために弾いた以外は使わなかったので、その分、向井さんのアコースティックな魅力が凝縮されたステージでした。
 バンドとしても発表間もない『Water Front』ですけど、ソロで聴くとまた違った味わいがあります。良かった!
 『真っ黒けっけの海』は、後ろで鳴っているディレイのフレーズ(もの淋しげなキンキンキンキン〜って感じの)が妙にマッチして良く、つながって始まる『性的少女』は、今まで見たアコエレ版『性的少女』の中でも飛び抜けてパワフルな演奏で、鳥肌もんでした!
 全体を通して「音が広い会場に染み渡っていく〜」って気がすっごくしました。エスプレッソみたいな演奏だったと思います♪
 
 ブラフマンの別ユニット=OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDも新鮮だったし、髭も踊れたし、マキシマムには笑わされたし、楽しいイベントでした(^o^)
Live Report #m-9 :LIQUID(060108)
2006.1.8 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 バンドとしてのNEW ALBUM発表を控えた新しい年―――。そんな向井さんの新年初のライヴは、昨年の2月に行われた“HOLIDAY INN BLACK”に引き続いて鹿野淳氏らが企画したイベント“BLACK SUN”への参加でした。
 前回のイベントでは、2階のスペースでフリーマーケットが開催されましたが、今回は、2階を〈寛ぎ空間〉的にしてあり、敷かれたカーペットの上に靴を脱いで上がり、ゲームなどが出来るようになっていました。
 また、ライヴスペースのある1階ロビーでは、鹿野氏自ら「お汁粉&お雑煮屋」を開き、途中で〈振る舞い酒〉があるなど、正月気分のゆる〜いパーティーって感じの空間が演出されてました。
 ライヴイベント自体は、DJ中心で、場内は主にいわゆるクラブとして機能する時間の方が多くて、フロアでは、全員に配られた夜光ブレスを巻いた人々が、まちまちに踊ってるってわけっすね。
 そんな中、向井さんのライヴは、メインステージとは反対側にあるPAブース前の空間で行われました。
 
1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
2. 6本の狂ったハガネの振動
3. Delayed Brain
4. KIMOCHI
5. ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象
6. The Days Of NEKOMACHI
 
 登場した向井さんは、やはり新年1発目ってことを意識したのか、ちょっと重厚な口調で「新年初めてのライヴであります」みたいなコメントをしてました。
 今回、あえて〈アコースティック&エレクトリック〉と名付けないでの参加だったので、また特別な仕掛けがあるのかなと想像しちゃいましたが、そういうのはなかったです。でも、普段のA&Eと違ったのは、アコギ1本だったこと。いわば〈向井秀徳アコースティック〉でした。
 でも、そのことが逆にソロとしての向井さんを引き立たせたって言うか…弾き語りの迫力が際立った気もしました。
 特にラストの『The Days Of NEKOMACHI』は、アコギ1本でここまで狂えるのかと、ギターの魔力と向井さんの念力に改めて参らされる演奏でした。
 久々に『ロックトランスフォームド状態〜』も聴けたし、俺にとっても、新年初のライヴがこの日だったこと、幸せに思いました(^o^)
Live Report #46 :CDJ(051230)
2005.12.30 幕張メッセ EARTH STAGE
 
 2005年最後のライヴは、去年同様COUNT DOWN JAPAN FESTIVAL。ステージも、去年と同じEARTH STAGEでした。違うのは、去年はアヒト君だったドラムスが松下さんに変わっていること。
 奇しくも、この日アヒト君は、自ら率いる新しいバンドのライヴを、同じ会場内でやっていたわけで、なんか不思議な感じがしました。
 さて、一年を締めくくるライヴのセットリストは、以下のとおりでした。
 
1. USODARAKE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. HARD LIQUOR
4. FRIDAY NIGHT
5. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
6. COLD BEAT
7. COLD SUMMER
8. 半透明少女関係
 
 今回は、フェスということもあり、セットチェンジの時間短縮のためか、キーボードが最初からセッティングされていました。
 ライヴ前のサウンドチェックで、松下さんだけは自ら出て叩いていましたが、その時間が長めだったので、ドラムソロを1曲オマケで聞いたような得した気分でした(^o^)
 登場曲なしで、明るい中4人が現れると、でっかいEARTH STAGEのフロアからは大歓声が響きます。ず〜っとステージの方を見ていて、後ろは振り返らなかったから正確にはわかんないすけど、かなり入ってたんじゃないかな…。
 3曲目まではノンストップで駆け上がり、新譜の告知を挟んで『FRIDAY NIGHT』に。そして、名古屋・AXに続く新ヴァージョンの『CRAZY DAYS〜』。新しいアレンジは、ますます磨きが掛かってきた感じです。
 『COLD BEAT』では、後半フェイドアウトしてミュートしましたが、そこで「ロックンロール」のコール&レスポンス!
 切れ味鋭い『COLD SUMMER』が終わるやいなや、切れ目ナシで『半透明少女関係』へ突入!『COLD SUMMER』→『半透明〜』という流れは初体験の気がしますが、それだけに新鮮で、テンションも途切れずガンノリしちゃいました♪
 この日の『半透明〜』も〈お祭りビート付き〉でしたが、「えじゃないか、えじゃないか、えじゃないか」の後に、またもや「ロックンロール」のコール&レスポンスが登場!まさに〈Rock'n Roll MATSURI〉って感じで最高の気分でした☆
 
 振り返ってみると、この日のライヴは松下さんが加わったことで変化したZAZEN BOYSの現在を象徴するような曲のダイジェストみたいな気もしました。
 初期からある曲も、2005年以降に発表された曲も、それぞれに新鮮な調理を加えて食べさせてくれたディナーパーティーって感じ♪―――ご馳走様でした(^o^)
Live Report #45 :AX(051227)
2005.12.27 SHIBUYA−AX
 
 ZAZEN BOYS今年最後のワンマンは、寒風吹きすさぶ渋谷で開催されました。雪が降るんじゃないかと思ったぐらいマジで寒い夜でしたが、ツアーファイナルとなるAXは、真夏のような空間になりました。
 セットリストは、本編最後に『半透明少女関係』があった以外、珍しくその前の名古屋と一緒でした。
 
1. USODARAKE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. HARD LIQUOR
4. MABOROSHI IN MY BLOOD
5. IKASAMA LOVE
6. 開戦前夜
7. METAL FICTION
8. FRIDAY NIGHT
9. WATER FRONT
10. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
11. COLD BEAT
12. TELECASTER SUMMER
13. 感覚的にNG
14. CHIE chan's Landscape
15. TANUKI
16. WHISKEY & UNUBORE
17. COLD SUMMER
18. 自問自答
19. 半透明少女関係
EN. KIMOCHI
 
 登場した向井さんは、かなりテンションが上がってるみたいで、「シーブーヤ」の声もパワフルでしたよ〜。
 5曲目までは、ステージとフロアが一体となってガ〜ッと揚がってく感じで、一気に駆け抜けて行きました。『HARD LIQUOR』の後奏とか、いつもよりメンバーが接近して集まっていて、4人で作った輪から音を放つ姿には、凄まじいものがありました!
 『開戦前夜』のソロ&インプロ部分では、この日も向井さんとひなっちの掛け合いがあり、どっちも負けないバトルは最高でした♪
 新曲披露の1番目『METAL FICTION』は、導入部の《ぶつぶつブレイク》があることで、余計に本編のソリッドな演奏が引き立つ気がして、改めて曲の構成に感心しました。この日は、〈呼んだ芸者さんがなかなか来ない客〉ヴァージョン(笑)があり、「俺のヤッコはまだか」みたいなブツブツでした。
 『FRIDAY NIGHT』は、新しいアルバムのリードPVが作られた曲でもあり、そこにも映っていますが、カシオマンがギターを引き出す前に独特のダンス(?)をするんですよ。それがまた超カッコいい。ってゆうか、その不思議なダンスから独特のフレーズが掻き鳴らされるに至る過程がゾクゾクするほど素敵です。曲自体も、向井さんの言葉にある「むじなのように揺れて」踊りたくなるようなダンスミュージックへと昇華してきてます。
 『WATER FRONT』は、演奏に更に磨きが掛かってきた気がします。ズシリと刺すようなソリッドなドラムス、アダルトで艶のあるベースライン、泣き叫ぶように唸るギター、ムーディーでありながら変態的なキーボード、そして「なにかに憑り付かれたように 笑い続ける一晩じゅう」と繰り返される歌詞。その全てが絡み合って、夜の空気を持った幻覚的世界に導いてくれました。すっごくいい演奏でした♪
 ライヴを重ねるごとに仕上がって行った感じの新曲に続いて演奏された『CRAZY DAYS CRAZY FEELING』は、名古屋に引き続き〈ブラコン色の強いヒップホップVer.〉でしたが、これも名古屋の時以上に「仕上がってきた感」のある凄く充実した演奏でした。後半、斜めに置かれたキーボードを叩き狂いながらラップする向井さんは、もうカッコいいとかいう言葉じゃ表現できないほどキてます。
 『COLD BEAT』では、途中フェイドアウトからミュートするパターンをやりましたが、ミュートの後で「シブヤ」(向井さん)「トーキョー」(客)というコール&レスポンスを入れたんですが、そこがまた新鮮で楽しかったです。
 『TELECASTER SUMMER』『感覚的にNG』の2曲は、いつか音源としても聞いてみたいけど、やっぱライヴな曲で素敵。
 『CHIE chan's〜』では、ラストの「ち、え、ちゃん、が」とカクカクなる所で、向井さんが自分の切り方に自分で受けて吹き出してたのが笑えました(^o^)
 終盤に向けても、緊張感を保ちながら即興性を楽しむような密度の濃い演奏が続き、凪と嵐を繰り返すような『COLD SUMMER』を経てラストへ。
 ファイナルだし、この日の空気から「来るかな〜」と思ったんですが、やはり『自問自答』から『半透明少女関係』へ繋げるエンディングでした。『半透明〜』の終盤に付けられた〈お祭りビート〉は、会場全体がまさに〈MATSURI〉をしてるような狂乱空間となり最高でした。
 アンコールに応えての『KIMOCHI』は、久々の「野に咲く」付。しかも、これも久しぶりに向井さんがフロアに降りて女子をピックアップ。そして、向井さんは、その女子と肩を組んだまま二人で袖に去って行きました(笑)。
 やがてひなっちが去り、松下さんと吉兼さんが最後を締めて、今年のワンマン最終日は終了となりました。
 
 廻った箇所の少ない短めの冬ツアーでしたが、各地での発見や反省を活かしてクウォリティを高めてきたんだなあと実感できるライヴでした。どんな時でも「これでいいんだ」と妥協することなく、更なる上の境地を目指して飽くなき追求を続ける姿勢に、改めて感動しました☆
 そして、まだ1回残っている、ほんとに今年最後のライヴ=CDJ。期待しています!
Live Report #44 :名古屋(051225)
2005.12.25 名古屋 CLUB QUATTRO
 
 前回訪れた時は、万博開催中の蒸し暑い夏でしたが、今回の名古屋は、何年振りとかいう大雪に見舞われた直後で、まだ道も部分的に根雪が凍っており、雪こそ降ってなかったけど、と〜っても寒かったですよ。
 しかし、フロアは熱気に溢れてて、観客はノッケからガンガン飛ばして盛り上げるタイプの人が多かったです。特にステージ付近は揉まれる揉まれる。俺のTシャツも、終演後ズブ濡れになっちゃいました!
 
1. USODARAKE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. HARD LIQUOR
4. MABOROSHI IN MY BLOOD
5. IKASAMA LOVE
6. 開戦前夜
7. METAL FICTION
8. FRIDAY NIGHT
9. WATER FRONT
10. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
11. COLD BEAT
12. TELECASTER SUMMER
13. 感覚的にNG
14. CHIE chan's Landscape
15. TANUKI
16. WHISKEY & UNUBORE
17. COLD SUMMER
18. 自問自答
EN. KIMOCHI
 
 マーキームーンで全員が登場し、向井さんのご当地コール「ナーゴーヤー」が、いつも以上に何度も叫ばれ『USODARAKE』へ。
 この日の序盤で印象的だったのは、『MABOROSHI IN MY BLOOD』の後半、短いブレイクの間にそれぞれの楽器が順番にちょっとだけ音を出す部分で、松下さんがフェイントっぽく遅らせて叩こうとしたんですが、少し遅すぎて焦って叩き「やっべ〜、遅れるとこだった」みたいな感じでニコ〜って笑った表情です。
 『開戦前夜』のソロ&インプロ部では、ひなっちと向井さんの〈こう弾いたらどう弾くよバトル〉が楽しかったです♪後半の「勝っても負けても」に入る前に「ナ〜ゴ〜ヤ〜」というコール&レスポンスを入れたのも新鮮でした!
 「新曲を、特に名古屋の人に聞いて頂きたい」(直後に「岐阜に行ったら、またそう言うんすけど」みたく正直トーク(笑))みたいに言って例の3曲。『METAL FICTION』前段のブツブツで、「石鹸がないぞ。ちゃんと買っとけ」みたいなセリフを小声でつぶやいてたのが笑えました(^o^)。『WATER FRONT』は、ベースが超カッコいい曲だなあって感じました。
 この日、個人的に一番ビックリしたと同時に、大収穫だったのは、久々に聞いた『CRAZY DAYS CRAZY FEELING』。しかも、アレンジを大幅に変えての演奏!長目のベースラインから入るファンキーかつヒップホップなテイストのヴァージョンで、アルバムとはまったく違う曲に変身してて、尺も長かったし、すっごく素敵でした☆
 アルバムに入らない『TELECASTER SUMMER』を、この日も聞くことが出来て嬉しかった。この曲、導入部分が『You Make Me Feel So Bad』にちょっと似てます。
 終盤も、たっぷり聴かせどころのある曲が続き、アンコールの『KIMOCHI』で、4つの楽器はそれぞれに再び暴れまくります。やがて向井さんが最初に退場。それからひなっちが退場。残った二人は最後まで演奏したんですけど、途中一旦終わるかに見えたところで、吉兼さんがアップ目のフレーズを投げ掛け、それに松下さんが笑いながら応えてて、なんかとってもイイ光景でした。
 
 ライヴごとに毎回新しい発見があるバンドって、そうはないと思います。でもZAZEN BOYSは必ずある。だからライヴ行かないと窒息しちゃうんですよね。
 ZAZEN BOYSの皆さん、これからも刺激を与え続けて下さ〜い♪
 

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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