ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #52 :横浜(060223)
2006.2.23 CLUB 24 YOKOHAMA
 
 これまでも、全国各地をツアーで廻っているZAZEN BOYSですけど、今まで一度もライヴで訪れていない県や都市っていうのがいくつかあります。関東甲信越では、千葉県や山梨県がそう。そして神奈川県も、イベントで川崎はあったけど、この日の横浜は初めてです。
初めて訪れる都市でのライヴって、おそらくメンバーにとっても新鮮だろうと思うんで、それだけでも期待しちゃいます。ましてこのハコは、今回のツアー会場の中でもかなり狭い方。ステージとフロアとの密接度も高いライヴハウスでのライヴだし、すっごく楽しみにしてました。
 
1. Fender Telecaster〜SUGER MAN
2. RIFF MAN
3. USODARAKE
4. HARD LIQUOR
5. MABOROSHI IN MY BLOOD
6. IKASAMA LOVE
7. FRIDAY NIGHT
8. WATER FRONT
9. WHISKY&UNUBORE
10. This is NORANEKO
11. 感覚的にNG
12. CHIE Chan’s Landscape
13. Tombo Game
14. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
15. METAL FICTION
16. Don't Beat
17. COLD BEAT
18. TOBIZARU
19. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
20. COLD SUMMER
21. 自問自答
EN. RIFF MAN
 
 初参上・横浜でのセットリストは、アンコール曲が『RIFF MAN』1曲だけだったことを除いては、水戸と同じでした。
この流れ、個人的には気に入ってたんですけど、場所ごとにセットリストを変えてくることが多いZAZEN BOYSが、3回連続でほぼ同じにしたってことは、メンバーにとっても〈気持ちイイ流れ〉なんじゃないかなって思いました。
 そのせいかはわかりませんけど、この日のライヴには、いい意味での〈ゆとり〉みたいなものを感じました。
うまく言えないけど、新体制では初のフルアルバムを引っ提げてのツアーだから、その立ち上がりは気負いもあるだろうし、スタートダッシュっていうか、「ぶち込んでやろう」っていう気迫みたいなものが強いんじゃないかと思うんです。
 でも、対バンも含めて6箇所廻って、とりあえず最初の関東ブロックラストだから、メンバーにも多少の〈ゆとり〉みたいなものが出てくるんじゃないかなって思うんです。
 もしかすると、俺自身に、この日までの6箇所に参加してきたから、ただ狂乱するだけじゃなくて、ちょっと冷静に曲を聞ける〈ゆとり〉が生まれたからかもしれませんけど、とにかくそう感じたんです。
 だから、密接したハコの最前列で見ていながら、ただ我を忘れて興奮するだけじゃなくて、曲によっては自分の眼が中継カメラマンになったみたいに、スイッチングしてメンバー一人ひとりのショットを撮影してるみたいな(笑)瞬間がありました。
 そのせいか、なんかちょっと欲張りになっちゃって、せっかく〈気持ちイイいい流れ〉なんだから、そんな流れの中で、もっともっと遊んで欲しいって言うか…ぶち壊して欲しいって言うか…そんな贅沢な願望を抱いてしまいました。
 そして、今更ながら、やっぱ俺って相当に重度のZAZEN BOYS中毒なんだなって痛感しました。ほら、中毒患者って刺激の強いクスリを飲めば飲むほど、さらに強い刺激のクスリを求めて身悶えするっていうじゃないですか、まさにそれ。―――そんなことを思った横浜の夜でした。
 
 なんかこのレポ、いつもと違って、それぞれの曲の演奏についてとか全然書いてませんよね(笑)。でも、たまにはそんなのもいいんじゃないかな…。
Live Report #51 :QUATTRO(060221)
2006.2.21 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 中1日で、再び東京に戻ってきたZAZEN BOYS。今回のツアー、ワンマンとしては東京初のライヴです。そのセットリストは、珍しく前回の水戸とほぼ同じでした。でも、場所が違えば演奏も違うのがライヴの魅力。だからライヴはやめられない!
 
1. Fender Telecaster〜SUGER MAN
2. RIFF MAN
3. USODARAKE
4. HARD LIQUOR
5. MABOROSHI IN MY BLOOD
6. IKASAMA LOVE
7. FRIDAY NIGHT
8. WATER FRONT
9. WHISKY&UNUBORE
10. This is NORANEKO
11. 感覚的にNG
12. CHIE Chan’s Landscape
13. Tombo Game
14. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
15. METAL FICTION
16. Don't Beat
17. COLD BEAT
18. TOBIZARU
19. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
20. COLD SUMMER
21. RIFF MAN
EN. KIMOCHI
 
 宇都宮でも思ったけど『Fender Telecaster〜SUGER MAN』→『RIFF MAN』→『USODARAKE』っていう展開は、すっごく好き。もしかすると、メンバーも気に入ったから連続でこうしたのかもしれないですよね。
 会場は、この日も超満員だったんですが、フロアが少しおとなしいような気がしました。向井さんもそう感じたのかはわからないけど、久々にステージ最前まで身を乗り出してギターを弾き、煽っていました。
 『MABOROSHI IN MY BLOOD』の途中、各パートが一瞬のブレイクの間に1発合いの手を入れる部分で、ひなっちが「やっほ〜」って言ったのが素敵でした。(ちなみに、ひなっち、宇都宮では「お〜い」だって(笑))。
 ライヴでは、その日によってムードメーカーになる人がいるもんですが、この日のひなっちは、まさにそれで、全体を通してライヴの空気を引っ張っていたような気がしました。いつも以上に「はっ!」とかの掛け声も多かったし、アクションも演奏も含めて、そう感じました。
 そんなわけで、あえてひなっちに焦点を当ててみると、今回のアルバムでベースの果たす役割の重要性を再確認させられます。
 ライヴでも、特に『WATER FRONT』や『Tombo Game』などゆったりとしたテンポの曲で、ひなっちの弾くベースは、なんともいえない大人のムードと夜の空気を演出していて、色っぽいっす、マジで。
 色っぽいと言えば、『TOBIZARU』から『CRAZY DAYS〜』に掛けての向井さんもそう。『TOBIZARU』で、向井さんは最初ギターを弾いてるんですが、しばらくするとギターをスタッフに預け、キーボードに向って演奏。そして、ラストのシンセ音の余韻に、ベースラインが滑り込んできて、向井さんはいわゆる〈直立姿勢〉になり、手を後ろに組んで、マイクに向いヴォーカリストに専念するんですよ。―――この過程がなんとも言えず色っぽいんだな。
 この日最後の『KIMOCHI』で、立ち上がり部分、向井さんはギターからキーボードに移り、狂い弾いてたんですが、その途中でギターのストラップが外れるというハプニングが…。結果、かなり長い間、狂い弾きが続いたので、カシオマンが「まだ続けるの?」みたいに聞いて、向井さんが笑いながら「もうちょっとで終わる」みたいに返してたのが面白かったです(^o^)
Live Report #50 :水戸(060219)
2006.2.19 水戸 LIGHT HOUSE
 
 前日の宇都宮が凄いライヴだったので、ますますツアーへの期待は高まり、わくわくして水戸へ。このハコも、ステージとフロアの密接度が高いし、今までも熱いライヴを繰り広げた場所だけに、すっごく楽しみでした。
 
1. Fender Telecaster〜SUGER MAN
2. RIFF MAN
3. USODARAKE
4. HARD LIQUOR
5. MABOROSHI IN MY BLOOD
6. IKASAMA LOVE
7. FRIDAY NIGHT
8. WATER FRONT
9. WHISKY&UNUBORE
10. This is NORANEKO
11. 感覚的にNG
12. CHIE Chan’s Landscape
13. Tombo Game
14. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
15. METAL FICTION
16. Don't Beat
17. COLD BEAT
18. TOBIZARU
19. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
20. COLD SUMMER
21. 自問自答
EN1. RIFF MAN
EN2. KIMOCHI
 
 スタートは、宇都宮と同じく『Fender Telecaster』のイントロから『SUGER MAN』へ、そして『RIFF MAN』という展開。うん、この構成、すっごく好きだなあ。緊張感の中から自由演技を経てジャンプするって感じでGOOD。極々の『RIFF MAN』で火が点いた身体は、そのまま7曲目まで揺さぶられ続けます。
このところ、『IKASAMA LOVE』では、「戒厳令の街」に入る前の部分で、メンバー全員が無言で回数をカウントして、同じフレーズを何度も繰り返し、一定数繰り返すと主旋律に戻るっていうパターンの演奏をしてるんですけど、この時のメンバーの顔がとっても素敵なんですよ〜(^o^)
 カシオマンの不思議ダンスにも目が離せない『FRIDAY NIGHT』が終わって、そのままシンセが音をつないで『WATER FRONT』へ至る展開も、いつもながら素敵です。ぞくっとするような夜の陶酔に運ばれていきます。
 その次=中盤のスタートが『WHISKY&UNUBORE』だったんですけど、これって珍しいから、なんか新鮮でした。
 続いて『This is NORANEKO』。この展開もちょっと予想出来なかったから「おおっ、ここに〜」って感じ。向井さんが〈口ギターorシンセ〉みたく「ニャーニャ、ニャニャ〜」って歌うのが印象的でした。
 『CHIE Chan’s〜』の後、向井さんが英語と日本語を入り混ぜて、〈男と女のひっつき合い〉について語り(笑)、『Tombo Game』に。演奏にも、エロいムードが増してきました。
 『Don't Beat』で、ステージにピックアップされたのは、この日も男性。ちょっと太った彼を、わざわざ敦さんの前に立たせる向井さん。相変わらずユーモア精神旺盛ですよね。
 『TOBIZARU』の演奏にビリビリ感電し、『CRAZY DAYS〜』の持つ空気感に陶酔した後、『COLD SUMMER』で盛り上がる―――そんな変化に飛んだ終盤を堪能して、今回のツアーでは初の『自問自答』。
 こんな本編だけでも、とっても充実した時間なのに、更にアンコールに応えて、この日は2曲もやってくれたんだもん、もう大感激☆
 宇都宮に続いて1日2度目の演奏となる怒涛の『RIFF MAN』に乱舞した後、『KIMOCHI』。ラストは、途中でステージに上げた女子と肩を組んで向井さんが去り、続いてひなっち。最後にカシオマンと敦さんで締め、大満足の〈ミ〜ト〜〉ライヴは終了。お疲れ様でした〜!
Live Report #49 :宇都宮(060218)
2006.2.18 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya
 
 今回のツアー、最初の2ヶ所は対バンありでしたが、この日の宇都宮からはワンマンとなります。
 会場は、なぜか名前がVOGUEから変わっちゃいましたけど、中は元のままちょうど具合のいい狭さのライヴハウスっぽさ漂うハコ。ステージとフロアの密接度も高く、ここでのワンマンスタートだけにメッチャ期待してましたが、想像以上に熱いライヴが展開されました!
 
1. Fender Telecaster〜SUGER MAN
2. RIFF MAN
3. HARD LIQUOR
4. MABOROSHI IN MY BLOOD
5. IKASAMA LOVE
6. This is NORANEKO
7. TOBIZARU
8. FRIDAY NIGHT
9. WATER FRONT
10. USODARAKE
11. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
12. Don't Beat
13. COLD BEAT
14. Tombo Game
15. METAL FICTION
16. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
17. 感覚的にNG
18. CHIE Chan’s Landscape
19. WHISKY&UNUBORE
20. COLD SUMMER
21. 半透明少女関係
22. RIFF MAN
 
 登場した4人が位置に付くと、掻き鳴らされたのは久々に聞く『Fender Telecaster』のイントロ。『SUGER MAN』の導入に使われただけでしたが、やっぱこのイントロは、「ライヴが始まるぞ」って感じで身が引き締まります。
ハコが狭いせいもあり、次の『RIFF MAN』から場内は物凄い熱気で、メンバーもそれに呼応してエネルギーをぶつけてくれました。
 その勢いで5曲目まで一気に駆け抜けた後、ライヴ初披露の『This is NORANEKO』。ザクザクと鳴るギターのリフがカッコい〜い。向井さん、なぜか「ニャ〜ニャ〜ニャ〜」の部分だけ歌わなかったんですけど、もしかしたら近所の野良猫に歌わせてたのかも(笑)
 『WATER FRONT』で一旦作られたムーディーな空気を『USODARAKE』で掻き消して中盤を迎える構成が、またニクい。
 『Don't Beat』では、珍しく男子をステージに上げたんですけど、彼のノリが良かったので、向井さんは自ら妙な踊りをして彼に真似させるというパフォーマンスで場内を沸かせました。この曲って〈ZAZEN流盆踊り〉なんだなあって感じました。
 続いて、これもライヴでは初披露の『Tombo Game』は、緩〜い空気の中から魔物が這い出して来るような雰囲気で、特に中盤からのドラムスがヤバいっす。
 『感覚的にNG』『CHIE Chan’s〜』でギターの競演を堪能した後、ライヴはいよいよフィナーレへ。『WHISKY&UNUBORE』では、「よっぱらい〜」「ワンカップ〜」部分でのレスポンスも東京以上に熱く、会場全体で昇っていく感じがビンビンしました。
 フロアの温度を吸収し凄いテンションで昇っていく〈ZAZEN龍〉の勢いは、もう誰にも止められないっ!一緒になって、フロアも立ち止まることなくヒートアップ!
 強烈かつハード&ドライな『COLD SUMMER』を経て、元々のセットリストを変更して『半透明少女関係』に突入。バンドとフロアが一体となって物凄いグルーヴが生まれました。更に向井さんからメンバーに指示が飛び、ノンストップで再び『RIFF MAN』を演奏。ワンステージで同じ曲を二度やるのは極めて珍しいですが、おんなじ曲とは思えないほどの物凄いパワーを持って突き刺さってきました。まさに〈ロックトランスフォームド状態〉だっ!
この後、もちろん会場からはアンコールを求める熱い声援がありましたが、出てきたのはなんと向井さんだけ。そして、「もうみんなあっちで窒息してます。アンコール分やりました」とコメントして「変わりに私があと少しだけ。私も目が廻っとります」みたく言って、目玉をグルグルさせた(笑)後、『KIMOCHI』のフレーズを弾きながら「宇都宮の皆さん、ありがとう」って内容の替え歌にして歌い、後はエフェクターに任せて去って行きました。
 
 同じ曲2曲、そして向井さん一人のラストという二つのレアな出来事も含め、マジで一体感が強くて濃〜いライヴでした♪最高のライヴをくれたZAZEN BOYSに乾杯っ☆
 
Live Report #48 :LIQUID(060216)
2006.2.16 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 代官山にて、最高の滑り出しを見せた今年初の“TOUR MATSURI SESSION”。その翌日は、ほぼ同じエリアに位置するLIQUIDで2発目をブチかましてくれました。
 この日も、対バンあり。新生ZAZEN BOYSとしてのライヴが始まったばかりの去年5月に3ヶ所連続で対バンしたパニックスマイルが、独特の狂った演奏で会場の空気を熱くしてくれました。
 前日と違った曲順を楽しみにしている俺にとって、会場ごとに変わるセットリストは、それだけでご馳走です(^o^)
 
1. MABOROSHI IN MY BLOOD
2. IKASAMA LOVE
3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
4. METAL FICTION
5. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
6. TOBIZARU
7. FRIDAY NIGHT
8. WATER FRONT
9. SUGER MAN
10. RIFF MAN
11. HARD LIQUOR
12. USODARAKE
13. Don't Beat
14. COLD BEAT
15. WHISKY&UNUBORE
16. COLD SUMMER
EN. KIMOCHI
 
 この日は、観客のテンションが揚がりやすい『MABOROSHI IN MY BLOOD』からのスタートで、後ろから押し寄せる人々の圧力が背中にグイグイ当たりました。
 『METAL FICTION』前半、「鉄のしがらみ」の部分は、毎回敦さんとの掛け合いが楽しみ。ときどき向井さんの「テッツ」がシンバルに負けそうになったりするライヴ感が最高です!
 序盤の5曲を終え、『CRAZY DAYS〜』でほぼマイクだけを握り、VOICEに専念していた向井さんが再びギターを持って『TOBIZARU』へ。前日は、ハプニングも含め、ビックリしてたらアッという間に終わっちゃった気がしたんですけど、この日は2回目なんでじっくり聴けました。そして、思いました。こんな難しい曲を、サラッと、しかもカッコよくキメてくれるZAZEN BOYSは、マジ凄いって☆
 『FRIDAY NIGHT』は、ダンスチューンとしてのビート感が上がってきてる感じで、フロアも気持ち良さそうに踊ってました。
 『SUGER MAN』のブレイクのタイミングや、インプロ的部分とレギュラーなパートの転換は、マジでハンパない。
 続く『RIFF MAN』のイントロが始まると、場内からは「おお〜っ」というどよめきが。この曲楽しみにしてた人が多いんだなあって思いました。もちろん演奏は、この日も〈昇り龍〉でしたよ♪
 大好きな『HARD LIQUOR』『USODARAKE』にシビれた後の『Don't Beat』。リフの快感は更に増し、ほんとライヴって生き物だなあって実感。この日も、向井さんはクラベスを叩いて手拍子を誘いましたが、やがて前方の女子をステージに上げ、彼女にクラベスを叩かせるというサービスがありました。
 片足挙げブレイク付の『COLD BEAT』を経て『WHISKY〜』『COLD SUMMER』へと続く流れは、〈終盤の昇り龍〉って感じで全身が揺さぶられました。
 アンコール『KIMOCHI』のエンディングは、向井さんが去り、次にひなっち・カシオマンが同時に去り、敦さんだけが残ってドラムスで終わるというパターンで、新鮮でした。
 
 対バンありのステージを終え、いよいよ土曜日からはワンマンのスタート。長いツアーへの期待が高まる一夜でした(^o^)

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Last Updated: 2024/2/29 Thu.

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