ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
日向秀和氏脱退
 
 昨日、向井さんの公式サイトにおいて【日向秀和脱退のお知らせ】というショッキングな発表がありました。
 そのコメントは、「このたびベース日向秀和はZAZEN BOYSを脱退いたしました。これは、前向きな話し合いの結果によるものです。ZAZEN BOYSはあらたな活動に向けビリビリと準備中でございます。」というものでした。
 
 日向氏=ひなっちは、ZAZEN BOYS結成時からのメンバーで、骨太のベースでリズムを引っ張るのみならず、サービス精神旺盛なショーマンシップでライヴの盛り上げ役としての存在感も大きかっただけに、脱退の発表には本当に驚きました。
 ひなっち自身、結成当初のインタビューで「向井さんは、NUMBER GIRLの頃から憧れていたんで、そんな人とバンドが出来るなんて嬉しい」という内容のコメントをしていたし、その後の活動でも、ZAZEN BOYSの音楽世界の構築に大きな役割を担ってきたわけで、少し古風な表現ですが、まさに「青天の霹靂」でした。
 
 本人からの直接コメントはありませんが、向井さんの日記によると、「いくつかのバンドを並行して活動している彼のスケジュールあわせに限界があり、一緒にやるのは現実的にむずかしい」のが主な理由で「ZAZEN BOYSを辞めてくれい、という話をし」、そして話し合った末に「離れて、それぞれ発展していきましょう、という話になった」とのことでした。
 
 たしかに、ひなっちはストレイテナーでも大活躍しており、同時に父親でもあります。ZAZENとテナーの活動が活発になればなるほど、ひなっち個人の時間は減っていくのは当然で、どんなにタフな人間でも疲れないはずはないでしょう。
 クリエイターにとって、極度の疲労は想像力=創造力を低下させることは言うまでもなく、そんな状況下で、より集中して音楽に取り組む環境を整えるために、向井さんの申し出に応じ、脱退を決意したのでしょう。
 
 ひなっちの野生的かつ繊細なベースと、明るくオチャメな人柄が俺は大好きです。そんな彼がZAZEN BOYSからいなくなるのはマジで淋しい。
 でも、向井さんも、日記の中で「彼のベーシストとしての才能は素晴らしいものがあり、共に演奏できんのは残念である。(中略)また、ZAZENではない形でもなんでも、また一緒に演奏できればイイ、ということも話して終わった」と書いています。
 そんな向井さんと「前向きな話し合い」をした結果、ひなっちが決めたことですから、俺は、その決断を前向きに受け止め、心からエールを送ろうと思います。
 
 ひなっち、今までどうもありがとう!お疲れ様でした!そして、これからも頑張ってください!!
                (2007/02/08)
 
Live Report #m-15 :nest(070123)
2007.1.23 渋谷 O-nest
 
 新年を迎えた向井さんのライヴ活動は、前年より少し遅いスタートとなりましたが、関東地区では本年最初となるライヴの会場はNest。
 このハコって、ステージ前の「柵」がない密接度の高い空間で大好きなんですけど、記憶に間違いがなければ、向井さんがソロでここに立つの初めてじゃないかな…。
 そんな場所でのイベントは、BEYONDSの谷口さんの企画で、トップバッターは浅野忠信氏。続いて谷口氏。いずれも個性的で密度の濃いライヴが展開された後、向井さんは最後の登場となりました。
 
1. 感覚的にNG
2. Delayed Brain
3. CITY
4. 自問自答
5. The Days Of NEKOMACHI
6. KU〜KI
7. 性的少女
8. WATER FRONT
 
 まずはアコースティックでスタート。ライヴの1曲目が『感覚的にNG』というのも珍しいですが、この曲の持つ物憂い雰囲気が、向井さん独自の世界にフロアを誘ってくれました。
 次の『Delayed Brain』では、あなじみ「個人的に盛り上がってまいりました」がありましたが、年始とあってか、この日の向井さんからは並々ならぬ気合が感じられ、まさに「冷静、だがなにかを燃やし続けている」空気が感じられました。
 金子マリさんに提供した『CITY』は、前回の初披露からの熟成が感じられ、なんかオトナの匂いがしました。
 久々にじっくりと『自問自答』に耳を傾けた後、後半の4曲はエレクトリックに。エフェクターを巧みに活用し、ディレイやダブを効果的に取り入れたアコエレならではの演奏が続きます。毎度のことながら、1本のギターでこれだけ厚みのある音世界を構築する力量には脱帽です。
 この日の後半には、今までにないアレンジやダブワークが多用されており、とても新鮮だったし、また、エフェクターにバックを任せてリードを弾く部分が多く、「ギタリスト向井を見た!」って感じで素敵なライヴでした♪
Live Report #64 :CDJ(061230)
2006.12.30 幕張メッセ EARTH STAGE
 
 初回からCOUNT DOWN JAPAN FESTIVALに連続で参加しているZAZEN BOYS。今回も、出演日は去年と同じ30日で、やはり一番大きなEARTH STAGE。松下さん参加後では2度目となる今回は、トップバッターでの登場でした。
 翌日の大阪に参加する方はともかく、俺にとってはこの日が年内最後のZAZENライヴだから、なにがなんでも最前で見たかったので、早目に並んで、開場するや狂ったように走りに走って最前をゲット!
 1年分のダッシュで(笑)、呼吸を整えるのにかなり掛かりましたが、その走りが報われるなんて言い方じゃ効かないほど、マジでいいライヴだったんです。 
 
1. SUGER MAN
2. MABOROSHI IN MY BLOOD
3. IKASAMA LOVE
4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
5. COLD BEAT
6. FRIDAY NIGHT
7. RIFF MAN
8. 半透明少女関係
 
 トップバッターなので、登場前に渋谷陽一氏による恒例の〈朝礼〉があり、初回から参加しているZAZEN BOYSも讃える紹介コメントがあり、彼に呼び出されてメンバーが登場。
 フェス仕様のセットリストとはいえ、『SUGER MAN』から始めるところがニクい!巨大な空間をグサリと刺すような唯一無比のサウンドが響き渡り、マジでゾクゾクしました☆カッケ〜♪(「ヘンタ〜イ」の前に「ロックインジャパン読者のほぼ80%が…」など入れるサービスもあり)
 『MABOROSHI〜』から『HIMITSU GIRL'S〜』までノンストップで繰り出される音の攻撃には、一年間のイヤなことも忘れて踊り狂います。
 そして、『COLD BEAT』でのコール&レスポンス。いや〜、物凄かったです!会場が広い分、初めて見る人達も多かったと思いますけど、そんなことに気付かないぐらい大音量のレスポンスで、なんかメッチャ嬉しかった(^o^)
 最初っから超ゴキゲンな感じのひなっちでしたが、『FRIDAY NIGHT』ではカシオマンのギターソロを満面の笑顔で指差し紹介していて、見ているこっちも心の底から楽しめました。
 テンション揚がりまくりの物凄い『RIFF MAN』に続いて、ラストは渾身の『半透明〜』で締め。
 
 この日のライヴは、とにかく凄かった!ガキみたいな表現しか出来なくて済みませんが、マジでメッチャ良かったんです!
 メンバー全員から「ZAZEN BOYSを知ってるヤツも知らんヤツも含めて俺らのサウンドでビリビリしろっ!」って感じの気合と気迫がガンガンに発信されてるのがわかり、ほんと全曲最高でした♪
 一年の終わりに、こんな最高のライヴ体験が出来て、本当に幸せでした☆☆☆
Live Report #63 :川崎(061221)
2006.12.21 川崎 CLUB CITTA'
 
本年最後のワンマンツアーの関東地区最終日は、ダイノジロックフェス以来となる川崎のクラブチッタで開催されました。
 今年の冬は暖冬って聞くけど、この日は寒かったです。そんな中、行われたライヴのセットリストは、前回の渋谷と『TANUKI』が加わった以外ほぼ同じでした。
 
1. WHISKY&UNUBORE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. SI・GE・KI
4. USODARAKE
5. 安眠棒
6. SEKARASIKA
7. SUGER MAN
8. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
9. 1989(新曲)
10. イレイザーヘッド(新曲)
11. 黒い下着
12. DAIGAKUSEI
13. TANUKI
14. MABOROSHI IN MY BLOOD
15. IKASAMA LOVE
16. COLD BEAT
17. FRIDAY NIGHT
18. RIFF MAN
EN1. 半透明少女関係
EN2. Water Front
 
 この日の全体的な特徴としては、MCが極端に少なかったこと。その代わりと言ったら変かもですが、向井さん独特のコミカルな動き(両手を小刻みに踊るように動かす、など)が多かったんです。時には、それを見てカシオやひなっちが吹き出す場面も(笑)
 前回披露された新曲2曲が再び演奏されましたが、この日は特にコメントなしで、な〜んか猥雑な空気感を持った『1989』も、とにかくメッチャ速くてカッコいい『イレイザーヘッド』も当たり前のようにプレイ。
 場内が大々的に盛り上がった『黒い下着』も最高でしたが、この日個人的に良かったのは『DAIGAKUSEI』と『COLD BEAT』です。
 まず『DAIGAKUSEI』は、今まで見てきたライヴの中でも、最もスロースピードでの演奏でしたが、そのことが逆に絡み合うギターなどこの曲の持つ特徴を良く引き出していて、新しい発見が出来たんです!
 また『COLD BEAT』は、中盤からコール&レスポンスのある終盤にかけてのキレが凄くて、この曲のカッコ良さを再認識させられました♪
 アンコールの最後を飾る『Water Front』では、前回と同じく中盤までは向井さん一人がキーボードで弾き語り、中盤から他の3人が加わるパターンでしたが、このアレンジもお洒落で素敵ですよね(^o^)
 
 ワンマンを見るのは今年これが最後ですが、「やっぱワンマンはいいな〜」って思いつつCDJにも期待しちゃうKAWASAKI CITYの夜でした。
Live Report #62 :AX(061129)
2006.11.29 SHIBUYA−AX
 
ワンマンとしては約5ヶ月半ぶりとなる、待ちに待ったライヴ!冬のツアー初日は、この季節にしては比較的暖かい一日となった東京・渋谷で行われました。
 いや〜、とにかく久しぶりで、50回以上見ている身としても、なんかいつもとは違う緊張感っていうのがあって、最前ド真ん中で開演を待ってると、時間が迫ってくるにつれてドキドキしてきちゃいました。
 何かが起こる―――そんな予感は当たり、いろんなサプライズのあるライヴとなりました。
 
1. WHISKY&UNUBORE
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. SI・GE・KI
4. USODARAKE
5. 安眠棒
6. SEKARASIKA
7. SUGER MAN
8. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
9. 1989(新曲)
10. イレイザーヘッド(新曲)
11. 黒い下着
12. DAIGAKUSEI
13. MABOROSHI IN MY BLOOD
14. IKASAMA LOVE
15. COLD BEAT
16. FRIDAY NIGHT
17. 半透明少女関係
18. RIFF MAN
EN1. 半透明少女関係
EN2. Water Front
 
 まず最初のサプライズは、ライヴが『WHISKY〜』で始まったこと。メンバーにとっても久しぶりのワンマンだから、どう攻めてくるのかと興味津々で息を呑む感じでステージを見詰めてたんですけど、予想外でビックリ。
 でも、もちろん嬉しい予想外ですよ。この曲って、メッチャZAZEN BOYSらしい曲だし、後半のグウォ〜〜って感じの盛り上がりで、メンバーもウチらも「ZAZENワールドに突入した〜っ」て思いました。
 次は、かなり早目に『SEKARASIKA』が来たこと。どの曲も好きだけど、この曲は、個人的にライヴで好きな曲の上位に入ってるので、メッチャ嬉しかった☆
 その後、MCがあり、いつものように「その男の名は…」って言うんだけど、しばらく間が空いたので思わず「誰っ?」って突っ込んじゃいました(笑)。その『SUGER MAN』は、やっぱカッコいい。こんな曲キメられるバンド、そうそういないもん。
 
 そして、期待を籠めてチョイ予想はしてたけど、嬉しい驚きが新曲の披露。向井さんは、演奏前に「この前、ピクシーズの映画が出来たっていうんで、先に見せてもらったんですけど、とても良かった。ピクシーズとかその辺の、ちょっとメインストリームと離れたような音楽を、ちょうど1989年、俺は高校1年だったわけですけど、その当時聞いてまして、まあ、そういう感じの…」みたいなことを喋ってました。
 その新曲『1989』は、「イエィイエィイエィイエィ」的なスキャット?を交えたアバンギャルドな感じの曲で、グラムロック風。他の曲とは違ったテイストだけに、今後の新曲展開に期待が高まりました。
 続けてやった『イレイザーヘッド』は、「記憶をすっかり消去して」とか『性的少女』などに使用されたフレーズを歌詞に多用した速いテンポの曲で、ぐんぐん引き込まれるノリのいい曲でした♪
 さらにサプライズは続きます!
 
 次に驚いたのが『黒い下着』。久々なんてもんじゃないっす。少なくとも俺の見てる範囲では、敦さんが加入して新生ZAZEN BOYSになって以来、ライヴでやるのは初めて(たぶん見てない他の会場でもやってないんじゃないかな…)。封印しちゃったのかって心配してたぐらいですから、マジびっくり&超感激!もうハンパなく盛り上がりました(^o^)
お祭りビート付の『半透明少女関係』で盛り上がった後、更に『RIFF MAN』と踊りまくりで締め括った本編。そして、アンコールで最後のサプライズ。なんと、再び『半透明〜』。
 あえて2回演奏したのか、それとも本編で別の曲をやる予定が間違えちゃったのかわかりませんけど、ひなっちがメッチャ笑ってました。この『半透明〜』では、最後に女子3人と男子2人をステージに上げて踊らせてました。
 そして、ほんとのラスト『Water Front』では、終盤「ウォータフロ〜ント」のコール&レスポンスがあって、向井さん一人が先に退場。残った3人が演奏を完了し、揃って去って行きました。
 
 さまざまな嬉しいサプライズのあった久しぶりのライヴは、今後の新たな展開を大いに期待させられる一夜となりました♪

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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