ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #90 :野音(081019)
2008.10.19 日比谷野外大音楽堂
 
 まさに「秋晴れ」って感じの日曜日。まさに野音日和って感じの午後。TOWER RECORDS新宿店の10周年記念イベントがありまして、ZAZEN BOYSも出演。
 メインステージとしては、ドーパンに続いて3番手での登場であります。
 
 1. KIMOCHI
 2. COLD BEAT
 3. Honnoji
 4. Asobi
 5. I Don’t Wanna Be With You
 6. RIFF MAN
 
 最初に断っておきます。この日のライヴについて、いつものようなレポ風のレポが書けません。→理由:酔っ払ってたから(笑)
 てか笑ってる場合じゃないけど、マジっす。だって、すんごく気持ちのいい野外イベントで、まあ野音は席が固定だから最前とか行けないし、そんな時ぐらいしか遠巻きに見れないし&飲みながら見れるのが野音のいいとこだし…てな理由が積み重なって、開場時間になって中に入ってから、速攻飲み始めちゃったわけで、ZAZEN BOYSが出てきた頃には、既に「酔っ払い〜〜」状態だったのでした。
 もちろん、ライヴはとっても楽しかったし、良かったんだけど、細かいこと書けませんのです。でも、一つだけ言えることがある。酔っ払いつつ踊りながら見たZAZEN BOYSは、やっぱ最高にカッコよくて素敵で、そして楽しかった!うん、酔っ払ってたけど、素直に「楽しかった〜」って思って帰宅後眠れたから、それはそれでオッケイじゃん、って感じです。ごめんなさい、次回のクアトロはシラフでレポ書きますから…。
Live Report #m-18 :nest(081014)
2008.10.14 渋谷 O-nest
 
 ZAZEN BOYSとしてアメリカ各地を廻って帰ってきた向井さんのソロライヴを久しぶりに見てきました。
 去年の1月に行われた谷口健さん(BEYONDS)企画のイベント“the sniper’s conference”の第2弾で、オープニングアクトで笹口騒音ハーモニカ氏、次が谷口さん、そしてサイン会ことmooolsの酒井さん、トリが向井さんでした。
 
 1. Amayadori
 2. Delayed Brain
 3. 感覚的にNG
 4. CITY
 5. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 6. KU〜KI
 7. Asobi
 
 今までのアコエレでは、エレクトリック部分もギターでしたが、今回はシンセサイザー。つまりアコギ&シンセの組み合わせで、なんかとっても新鮮でした。
 nestという小さなハコでのソロ競演という企画だったので、出演したアーティストはセッティングも全員自分でやりました。黒い中折れ帽を被った向井さんが、エフェクターやシンセを手早くセットし、PAさんとサウンドチェックをする姿を見るのは久しぶりだったので、これまた新鮮。なんと吉田一郎さんがセッティングを手伝ってました!
 チェック終わった向井さんはマイクでスタッフに「ちょっとトイレ行ってきます」と言い(笑)、一旦去って再び登場。
 1曲目はシンセを使っての『Amayadori』。この曲は、ZAZEN BOYS名義でeastern youthのコンピ・アルバムに収録されてるんで、何度も聴いてたけど、シンセを使ったソロで見るのは初めてだったんで、またまた新鮮!うん、この日は新鮮尽くしだ〜っ(^o^)
 見た目も美しいYairiのアコギが冴え渡る『Delayed Brain』と『感覚的にNG』。やっぱいいなあ、向井さんのアコースティック。ほんと素敵です♪
 久々に聞く『CITY』では、後半シンセも取り入れて、新しいアレンジや実験的要素もあり楽しかったです。
 そして再びアコースティック・サウンドの魅力たっぷりの2曲。素直にう〜っとりしちゃいました。
 最後はシンセの機能を使いまくったロング・ヴァージョンの『Asobi』。ギタリストとしてだけじゃなく、もうすっかりシンセサイザー奏者としてもワザ師となってる向井さんの凄さを見せ付けらました。うん、凄い!そんで楽しい!見ててすんごく〈音魂〉みたいな物を感じた濃厚で素晴らしいライヴでした☆☆
Live Report #89 :LIQUID(080923)
2008.9.23 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 この日ZAZEN BOYSは、WRENCHのレコ発記念ライヴに呼ばれて出演。先月のリキッドに続きトップバッター。2番手がenvy、そしてWRENCHという出順。
 約10分押しで登場してきたメンバー。いや〜、何度も見てるけど、やっぱこの瞬間って嬉しいなあ。
 いつもだと、サクッと1曲目に入るんですけど、この日は違いました。向井さんは、演奏を始める前に、まず「ベース吉田一郎」から始まって最初にメンバー紹介をし、さらに「アルバムが出ましたので、ぜひお聞き下さい」とか「ツアーをやるからお越し下さい」とか珍しくかなり長いMC。その中で、箇所が追加になったアメリカでのライヴのことも告知。全6箇所だもん、凄いですよね〜!
 そんな長〜いお喋りの後、演奏された1曲目は意外な選曲でした。
 
 1. COLD BEAT
 2. Honnoji
 3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 4. DARUMA
 5. Asobi
 6. I Don’t Wanna Be With You
 7. RIFF MAN
 
 ね。意外でしょ…てゆうか、1曲目だけじゃなく、この日のセットリストは面白いですよね。まあ、見てたときは面白いなんて考えてる余裕ないけど(笑)
 この『COLD BEAT』が凄かった!後半、ベースのフレーズが変化していたり、アレンジも凄く良かったけど、なんてゆ〜か「ライヴ感」が凄いってゆうか、鬼気迫る感じでありつつクールってゆうのかな…。わかります?
 もちろんいつも「冷静、だがなにかを燃やし続けている」感じはあるんだけど、この日のライヴでは、全体を通して特にそれを感じました。
 あくまで個人的な解釈だけど、この夜がアメリカに旅立つ前に日本でやる最後のライヴなので、いわば「出陣式」みたいな意味合いを感じたんですよね。同時に、初めての異国ツアーの「出場審査会」みたいな、なんかそんな研ぎ澄まされた空気を感じたんです。
 だから、曲数は少なかったけど、いつもとは違った意味ですっごく良かった♪なんて言うか、めっちゃライヴに集中した〜って気がしました。うん、良かった〜☆
 
 アメリカで、思いっ切り暴れてきて下さいね〜!お気をつけて行ってらっしゃ〜い(^o^)
Live Report #88 :AX(080918)
2008.9.18 SHIBUYA−AX
 
 衝撃の4枚目発売日翌日、ZAZEN BOYSはMUSIC ON!TVとHMVの10周年記念イベント“GG08”に出演しました。対バンは、RYUKYUDISKO、Starting actとしてORGE YOU ASSHOLEが演奏。
 この日は、番組収録のため数台のカメラやクレーンなどが設置されていたため、いつもよりかなりフロアが狭くなっていました。その結果、収容人数も制限されたので、なんかAXじゃないみたいな感じがしました。
 ZAZEN BOYSは、ちょっと予想外だったけど、2番手でした。
 
 1. KIMOCHI
 2. DARUMA
 3. Honnoji
 4. Weekend
 5. Asobi
 6. I Don’t Wanna Be With You
 7. COLD BEAT
 8. RIFF MAN
 
 進行役による紹介に続いて、まさに定刻で登場したZAZEN BOYS。まずは、珍しく『KIMOCHI』からライヴをスタートさせます。それも、最近良くやってる「貴様に〜」ワンフレーズ歌ってからじゃなくて、いきなり歌詞部分ナシで狂乱演奏に入るってゆうレアパターン。初めて見る人もいたと思うから、ビックリしたんじゃないかな?そして、目の離せない『DARUMA』へ。
 この日のライヴ、俺の個人的な感じ方では、3つのブロックに分かれてたと思うんです。それは[コンサートホール][クラブ][ライヴハウス]ってゆう分類なんだな。何度見ても聴いても厭きない『DARUMA』に続いて、これまた凄い『Honnoji』が演奏されたんですけど、ここまでの3曲は、なんてゆ〜か見ることと聴くことに全神経を集中しちゃうんです。だから、俺の中では[コンサート]。
 そして、続いての3曲は、考えなくても身体が踊っちゃう!しかも、深夜のアダルトな気分で、音に酔わされて陶酔状態になったハイなトリップ感で揺れちゃう、てか踊らないとキモチ悪いって感じ。だから、まさに[クラブ]。この3曲が、ダンスチューンだってことを再認識させられました。いや〜踊った踊った(笑)
 その後の2曲は、ライヴバンドの王者=ZAZEN BOYSをたっ〜ぷり楽しめる、踊るっていうより「ノリまくる」って感じ♪もう最高!だから、当たり前だけど[ライヴ]なんすよ。
 …とゆ〜わけで、この日のライヴは曲数こそ8曲と少なかったけど、一晩で三箇所の場所を廻ったみたいで、最高に良かったで〜す☆☆☆
 
 なお、この日の向井さんは録画を意識したのかどうかはわかりませんが、何度も「MATSURI STUDIOからやって参りました」の後に「パヒュームです」とか「中曽根です」とか言ってて(笑)、最後はマイクスタンドを蹴り上げて逆さで持ってキメ、「吉川晃司です」だって(^o^)。
 ライヴも凄いけど、サービス精神も旺盛な向井さんとZAZEN BOYSに乾杯!
興奮電気 #16
 
 いよいよ新しいアルバムの発売が近付いてきましたが、そんな中、My Spaceさんの招待で、一般発売に先駆けてなんと全曲を視聴することが出来たんです!しかも爆音で。
 完全招待制のイベント“先行試聴&レヴュー会”が、8/31夜、都内某所で行われ、そこに集まった約50名は、特別にセットされた4個のスピーカーから鳴り響く『ZAZEN BOYS 4』を聴く幸運に恵まれたのです。
 イベントは、まずマネージャー森氏が挨拶し、次にMy Spaceのスタッフさん、そしてなんと吉田一郎氏が登場し、「ここで一緒に聞かせてもらいます」とコメント。
 そして5分後。待望の新作が全貌を現しました。
 
1. Asobi
 もっとも早くPVなどで披露され、既にライヴで何度も演奏されてる曲ですが、やはりデイヴの手を経てCD化された音源は、全然違って聞こえました。
 まずは、楽器それぞれの音が冴え渡っている。そして打ち込みサウンドが粒立っている。そして、ベースラインが部分的に大きくなるなどミックスダウン処理がハンパなくカッコいい。ノッケからこれだもん。このアルバムが凄そうな予感しまくりの皮切りです。
 
2. Honnoji
 ライヴでもゾクゾクする曲ですが、音源では、その凄さが増幅されてます。第1ブロックのフロアタムが際立ち、その音は、まるで戦国時代の馬の足音と銃声のよう。そこにシンバルが炸裂するので、まさに本能寺。
 第2ブロックでは、ベースを中心に全体がうなりあがっており、第3ブロックでは、向井さんのファンキーなカッティングとシンバルが冴え、第4ブロックでのスネアが比重を増していくところなど聴きどころ満載です。
 
3. Weekend
 プリンスっぽいブラックさが増幅され、いっぱい凝ったところがあるのに、それを感じさせないほどサラっと仕上がってるのがニクいところ。
 カシオマンの変態ギター(笑)が、かなりフィーチャーされた録音になってます。
 
4. Idiot Funk
 直訳すれば「馬鹿ファンク」というようなタイトルの曲ですが、もちろん音的にはいい意味での馬鹿でした。
 曲はまずベースだけ。「ド、ド、ド、ド、ドン」みたいなベースラインが続いてからバスドラムが加わり、独特の変拍子を刻んでから短いブレイクを挟んでシンセとサンプリングされたハンドクラップが加わり、向井念仏が入ってきます。
 その間に、ファンタスティックなシンセのフレーズとカシオギターが絡むカッコいい曲。
 
5. Memories
 タイトルから、なんとなくバラード系かしらと思わせますが、さにあらず!歪んだ感じのギターとベースが引っ張るファンキーな曲です。
 日本語歌詞の部分は、ラップ系の念仏ではなく、崩した感じのメロディーがあり、中盤のギターフレーズに、例えば英国ロックバンド・YESなどに通ずるようなコード進行があって、今までにありそうでない曲。
 
6. Fureai
 お祭っぽいドンドンヒャララ感(笑)のある、あえて分類するなら『DARUMA』系の曲で、ZAZEN BOYSならではの変拍子やブレイクが満載なのに、それを何事もなかったかのように演奏してるので、そのカッコ良さに声も出ないです。
 途中、歌詞をまったく楽器の入らない状態で喋りブレイクするなど、細かい工夫もあり、マジで最高っす!
 聴いてると、脳内と身体が音楽という性器で掻き回されてるような感覚になりました。
 
7. Taratine
 ベースとドラムスを効かせた「ダダダダッ」というフレーズから始まる曲で、あえて分類するなよって怒られるかもだけど『METAL FICTION』系の曲。
 向井さんの「ハッ!」などの掛け声も多く、MATSURI STUDIOのフリーセッションから生まれたような気がする〈音の鳴り〉の曲で、歌詞の部分は無伴奏です。
 全体として、こっちがノリに身を委ねようとするとハズされ、なんかじらされてるような感覚に陥る曲です。
 
8. The Drifting / I Don’t Wanna Be With You
 ライヴで時々やる〈超ロングヴァージョン〉の後半部分を、さらに発展熟成させた曲です。曲自体の基本部分は変わりませんが、導入部に新たな歌詞を付け加えたり、元々ある歌詞の部分でも、よりトゲトゲしく歌ってるヴォーカルにディレイが掛かって、なんか鬼気迫るものがあります。
 終盤は、ベースラインが強調され、その中をキーボードが駆け回ってる感じで、曲全体として次の砂漠に辿り着く道のような気がしました。
 
9. Sabaku
 向井さんが雑誌のインタビューで「この曲、Sabakuをアルバムタイトルにしようかなと、ちょっと思ったりもした」(『ROCKIN’ON JAPAN』9月号)と言っていますが、たしかに今までにないタイプの曲で、「アルバムを象徴するような曲」(同)だと思います。
 美しい旋律のキーボードで始まり、打ち込みのドラムが入ってから次第に生ドラムが絡む展開。そして最初の歌詞部分からメロディに乗って歌ってます。
 メロディのある部分に挟まれた歌詞は、向井念仏ではありますが、単なるラップ的な念仏ではなく、どこかメロディが混じっている感じのもので、それがなんとも言えない快感。
 終盤は、同じメロディのヴォーカルが繰り返される中に、楽器たちが絡み合って揺れ、最後に楽器ナシのセリフで終わります。
 
 
 以上、文字で音楽を表現する困難は承知ながら、俺なりに頑張って書いてみました。でも、もちろん聴かなきゃです。てか、買え!聴け!
 とにかく「ヤバ過ぎる」なんて言ってる場合じゃないほど凄いアルバムです!これ聴きながら道歩いたら、中毒症状が重すぎて事故に遭いそうなくらい凄いっ☆☆☆

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Last Updated: 2024/11/2 Sat.

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