ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #89 :LIQUID(080923)
2008.9.23 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 この日ZAZEN BOYSは、WRENCHのレコ発記念ライヴに呼ばれて出演。先月のリキッドに続きトップバッター。2番手がenvy、そしてWRENCHという出順。
 約10分押しで登場してきたメンバー。いや〜、何度も見てるけど、やっぱこの瞬間って嬉しいなあ。
 いつもだと、サクッと1曲目に入るんですけど、この日は違いました。向井さんは、演奏を始める前に、まず「ベース吉田一郎」から始まって最初にメンバー紹介をし、さらに「アルバムが出ましたので、ぜひお聞き下さい」とか「ツアーをやるからお越し下さい」とか珍しくかなり長いMC。その中で、箇所が追加になったアメリカでのライヴのことも告知。全6箇所だもん、凄いですよね〜!
 そんな長〜いお喋りの後、演奏された1曲目は意外な選曲でした。
 
 1. COLD BEAT
 2. Honnoji
 3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 4. DARUMA
 5. Asobi
 6. I Don’t Wanna Be With You
 7. RIFF MAN
 
 ね。意外でしょ…てゆうか、1曲目だけじゃなく、この日のセットリストは面白いですよね。まあ、見てたときは面白いなんて考えてる余裕ないけど(笑)
 この『COLD BEAT』が凄かった!後半、ベースのフレーズが変化していたり、アレンジも凄く良かったけど、なんてゆ〜か「ライヴ感」が凄いってゆうか、鬼気迫る感じでありつつクールってゆうのかな…。わかります?
 もちろんいつも「冷静、だがなにかを燃やし続けている」感じはあるんだけど、この日のライヴでは、全体を通して特にそれを感じました。
 あくまで個人的な解釈だけど、この夜がアメリカに旅立つ前に日本でやる最後のライヴなので、いわば「出陣式」みたいな意味合いを感じたんですよね。同時に、初めての異国ツアーの「出場審査会」みたいな、なんかそんな研ぎ澄まされた空気を感じたんです。
 だから、曲数は少なかったけど、いつもとは違った意味ですっごく良かった♪なんて言うか、めっちゃライヴに集中した〜って気がしました。うん、良かった〜☆
 
 アメリカで、思いっ切り暴れてきて下さいね〜!お気をつけて行ってらっしゃ〜い(^o^)
Live Report #88 :AX(080918)
2008.9.18 SHIBUYA−AX
 
 衝撃の4枚目発売日翌日、ZAZEN BOYSはMUSIC ON!TVとHMVの10周年記念イベント“GG08”に出演しました。対バンは、RYUKYUDISKO、Starting actとしてORGE YOU ASSHOLEが演奏。
 この日は、番組収録のため数台のカメラやクレーンなどが設置されていたため、いつもよりかなりフロアが狭くなっていました。その結果、収容人数も制限されたので、なんかAXじゃないみたいな感じがしました。
 ZAZEN BOYSは、ちょっと予想外だったけど、2番手でした。
 
 1. KIMOCHI
 2. DARUMA
 3. Honnoji
 4. Weekend
 5. Asobi
 6. I Don’t Wanna Be With You
 7. COLD BEAT
 8. RIFF MAN
 
 進行役による紹介に続いて、まさに定刻で登場したZAZEN BOYS。まずは、珍しく『KIMOCHI』からライヴをスタートさせます。それも、最近良くやってる「貴様に〜」ワンフレーズ歌ってからじゃなくて、いきなり歌詞部分ナシで狂乱演奏に入るってゆうレアパターン。初めて見る人もいたと思うから、ビックリしたんじゃないかな?そして、目の離せない『DARUMA』へ。
 この日のライヴ、俺の個人的な感じ方では、3つのブロックに分かれてたと思うんです。それは[コンサートホール][クラブ][ライヴハウス]ってゆう分類なんだな。何度見ても聴いても厭きない『DARUMA』に続いて、これまた凄い『Honnoji』が演奏されたんですけど、ここまでの3曲は、なんてゆ〜か見ることと聴くことに全神経を集中しちゃうんです。だから、俺の中では[コンサート]。
 そして、続いての3曲は、考えなくても身体が踊っちゃう!しかも、深夜のアダルトな気分で、音に酔わされて陶酔状態になったハイなトリップ感で揺れちゃう、てか踊らないとキモチ悪いって感じ。だから、まさに[クラブ]。この3曲が、ダンスチューンだってことを再認識させられました。いや〜踊った踊った(笑)
 その後の2曲は、ライヴバンドの王者=ZAZEN BOYSをたっ〜ぷり楽しめる、踊るっていうより「ノリまくる」って感じ♪もう最高!だから、当たり前だけど[ライヴ]なんすよ。
 …とゆ〜わけで、この日のライヴは曲数こそ8曲と少なかったけど、一晩で三箇所の場所を廻ったみたいで、最高に良かったで〜す☆☆☆
 
 なお、この日の向井さんは録画を意識したのかどうかはわかりませんが、何度も「MATSURI STUDIOからやって参りました」の後に「パヒュームです」とか「中曽根です」とか言ってて(笑)、最後はマイクスタンドを蹴り上げて逆さで持ってキメ、「吉川晃司です」だって(^o^)。
 ライヴも凄いけど、サービス精神も旺盛な向井さんとZAZEN BOYSに乾杯!
興奮電気 #16
 
 いよいよ新しいアルバムの発売が近付いてきましたが、そんな中、My Spaceさんの招待で、一般発売に先駆けてなんと全曲を視聴することが出来たんです!しかも爆音で。
 完全招待制のイベント“先行試聴&レヴュー会”が、8/31夜、都内某所で行われ、そこに集まった約50名は、特別にセットされた4個のスピーカーから鳴り響く『ZAZEN BOYS 4』を聴く幸運に恵まれたのです。
 イベントは、まずマネージャー森氏が挨拶し、次にMy Spaceのスタッフさん、そしてなんと吉田一郎氏が登場し、「ここで一緒に聞かせてもらいます」とコメント。
 そして5分後。待望の新作が全貌を現しました。
 
1. Asobi
 もっとも早くPVなどで披露され、既にライヴで何度も演奏されてる曲ですが、やはりデイヴの手を経てCD化された音源は、全然違って聞こえました。
 まずは、楽器それぞれの音が冴え渡っている。そして打ち込みサウンドが粒立っている。そして、ベースラインが部分的に大きくなるなどミックスダウン処理がハンパなくカッコいい。ノッケからこれだもん。このアルバムが凄そうな予感しまくりの皮切りです。
 
2. Honnoji
 ライヴでもゾクゾクする曲ですが、音源では、その凄さが増幅されてます。第1ブロックのフロアタムが際立ち、その音は、まるで戦国時代の馬の足音と銃声のよう。そこにシンバルが炸裂するので、まさに本能寺。
 第2ブロックでは、ベースを中心に全体がうなりあがっており、第3ブロックでは、向井さんのファンキーなカッティングとシンバルが冴え、第4ブロックでのスネアが比重を増していくところなど聴きどころ満載です。
 
3. Weekend
 プリンスっぽいブラックさが増幅され、いっぱい凝ったところがあるのに、それを感じさせないほどサラっと仕上がってるのがニクいところ。
 カシオマンの変態ギター(笑)が、かなりフィーチャーされた録音になってます。
 
4. Idiot Funk
 直訳すれば「馬鹿ファンク」というようなタイトルの曲ですが、もちろん音的にはいい意味での馬鹿でした。
 曲はまずベースだけ。「ド、ド、ド、ド、ドン」みたいなベースラインが続いてからバスドラムが加わり、独特の変拍子を刻んでから短いブレイクを挟んでシンセとサンプリングされたハンドクラップが加わり、向井念仏が入ってきます。
 その間に、ファンタスティックなシンセのフレーズとカシオギターが絡むカッコいい曲。
 
5. Memories
 タイトルから、なんとなくバラード系かしらと思わせますが、さにあらず!歪んだ感じのギターとベースが引っ張るファンキーな曲です。
 日本語歌詞の部分は、ラップ系の念仏ではなく、崩した感じのメロディーがあり、中盤のギターフレーズに、例えば英国ロックバンド・YESなどに通ずるようなコード進行があって、今までにありそうでない曲。
 
6. Fureai
 お祭っぽいドンドンヒャララ感(笑)のある、あえて分類するなら『DARUMA』系の曲で、ZAZEN BOYSならではの変拍子やブレイクが満載なのに、それを何事もなかったかのように演奏してるので、そのカッコ良さに声も出ないです。
 途中、歌詞をまったく楽器の入らない状態で喋りブレイクするなど、細かい工夫もあり、マジで最高っす!
 聴いてると、脳内と身体が音楽という性器で掻き回されてるような感覚になりました。
 
7. Taratine
 ベースとドラムスを効かせた「ダダダダッ」というフレーズから始まる曲で、あえて分類するなよって怒られるかもだけど『METAL FICTION』系の曲。
 向井さんの「ハッ!」などの掛け声も多く、MATSURI STUDIOのフリーセッションから生まれたような気がする〈音の鳴り〉の曲で、歌詞の部分は無伴奏です。
 全体として、こっちがノリに身を委ねようとするとハズされ、なんかじらされてるような感覚に陥る曲です。
 
8. The Drifting / I Don’t Wanna Be With You
 ライヴで時々やる〈超ロングヴァージョン〉の後半部分を、さらに発展熟成させた曲です。曲自体の基本部分は変わりませんが、導入部に新たな歌詞を付け加えたり、元々ある歌詞の部分でも、よりトゲトゲしく歌ってるヴォーカルにディレイが掛かって、なんか鬼気迫るものがあります。
 終盤は、ベースラインが強調され、その中をキーボードが駆け回ってる感じで、曲全体として次の砂漠に辿り着く道のような気がしました。
 
9. Sabaku
 向井さんが雑誌のインタビューで「この曲、Sabakuをアルバムタイトルにしようかなと、ちょっと思ったりもした」(『ROCKIN’ON JAPAN』9月号)と言っていますが、たしかに今までにないタイプの曲で、「アルバムを象徴するような曲」(同)だと思います。
 美しい旋律のキーボードで始まり、打ち込みのドラムが入ってから次第に生ドラムが絡む展開。そして最初の歌詞部分からメロディに乗って歌ってます。
 メロディのある部分に挟まれた歌詞は、向井念仏ではありますが、単なるラップ的な念仏ではなく、どこかメロディが混じっている感じのもので、それがなんとも言えない快感。
 終盤は、同じメロディのヴォーカルが繰り返される中に、楽器たちが絡み合って揺れ、最後に楽器ナシのセリフで終わります。
 
 
 以上、文字で音楽を表現する困難は承知ながら、俺なりに頑張って書いてみました。でも、もちろん聴かなきゃです。てか、買え!聴け!
 とにかく「ヤバ過ぎる」なんて言ってる場合じゃないほど凄いアルバムです!これ聴きながら道歩いたら、中毒症状が重すぎて事故に遭いそうなくらい凄いっ☆☆☆
Live Report #87 :LIQUID(080829)
2008.8.29 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 ゲリラ豪雨が続く天候不順な気候の中、LIQUIDROOMの恵比寿移転4周年記念のライヴイベントが行われ、ZAZEN BOYSが出演。対バンは、SHERBETSでした。
 いつもより少し広めにアンプがセッティングされた中、ZAZEN BOYSが最初に登場しました。なんか大人の雰囲気が漂う登場だったぞ。そう、セットリストも大人仕様―――。
 
 1. SUGAR MAN
 2. RIFF MAN
 3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 4. Honnoji
 5. DARUMA
 6. METAL FICTION
 7. Asobi
 8. I Don’t Wanna Be With You
 9. COLD BEAT
 
 ハコによって音の〈鳴り〉が違うことは知ってる人も多いと思いますけど、その日の温度・湿度やフロアの人口密度によっても音の〈鳴り〉は変化します。もちろん聞く場所によってもね。この日も、お蔭様で最前に立つことが出来ましたが、今までこのハコのこの位置で聞いた中で最も状態のいい音の〈鳴り〉だったんです。ひとつひとつの音が粒立ってピーンと研ぎ澄まされた刃物のように突き刺さってくる感じ。わかるかな?
 そんな音の〈鳴り〉状態で、向井さんが「バラードを…2、3曲」と告げ、ただでさえ刺さる『SUGAR MAN』がウチらにカマされたんです。ゾクゾクしないわけないっすよね!続く『RIFF MAN』も『HIMITSU GIRL'S〜』もシャキーン、シャキーンって感じに音が押し寄せ、身体じゅうが揺さぶられます。
 ライヴの途中で、向井さんは「私語がないですね。いいお客さんですね」とコメントしましたが、たしかにこの日のフロアは比較的大人な反応で(もしかしたらSHERBETSファンが多く、成りを潜めていたのかな?)、その上ハコの響きが冴えてるから、メンバーには俺以上に、うまく言えないけど…ライヴハウスにいるっていうよりスタジオにいるみたいな感覚がしたのかもしれません。
 そのせいかどうかは知らんけど、この日の向井さんは饒舌。口調はとても丁寧ながら多くのコメントを発しておられました(笑)。
 3回目の体験となる『Honnoji』は、聞けば聞くほど凄い!ZAZEN BOYSならではの魅力満載の曲です。この曲の第3ブロック(Cメロとか言うレベルじゃないからね)で、向井さんが掻き鳴らすファンキーなリフが超カッコいいんだよね〜♪…あ、もちろん他の3人も。
 この曲が終わると、向井さんは「本能寺に深い意味はありません」と言う。そして次は『DARUMA』だと告げ「これにも深い意味はありません」みたく言うと、フロアから「すべて意味なんてない」みたいな発言が飛んだんですけど、それに対しうなづき「おっしゃる通り深い意味などないという曲です」みたく大人の返しをして演奏に。
 コメントは「冷静」だけど、演奏は「なにかを燃やし続けている」どころの騒ぎじゃないほどHotなアッチッチの凄いパフォーマンス!この2曲の流れヤバ過ぎ〜〜〜☆☆
 続いて『METAL FICTION』。こないだのワンマン同様「まっかり通る」以下向井念仏部分がカットされた代わりに、後半のアレンジが変わってカッコ良さを凝縮したような演奏になっていて、シビれました。
 「欲求不満を抱えた女のお話」みたいなコメントに続いて『Asobi』。ベースラインだけでなく全員で醸し出す「大人な空気」に酔いしれた後、レギュラーサイズの『I Don’t Wanna〜』に横揺れし、最後の『COLD BEAT』へ。中盤、ブレイクを繰り返した後のドラムパターンに大きな変化があって新鮮だったし、相変わらずゾクゾクするスピード感は最高!フィニッシュは、向井さんの「一瞬グラサンon the眼鏡(笑)」でキメ。
 
 この日は、ライヴが良かったのはもちろんだけど、音の〈鳴り〉のせいで、いつも以上に「音楽聴いた〜っ!」って感じがするライヴでした。乾杯っ♪
 
Live Report #86 :JCB(080824)
2008.8.24 JCBホール
 
 一昨年に引き続き2回目となる東京事変主催のイベント“SOCIETY OF THE CITIZENS”が開催されました。今年は2日間に渡って行われましたが、その2日目に、ZAZEN BOYSが出演。出演した3バンドは前回同様でしたが、出番は変更あり。前回トップバッターだった事変は順当にトリを務め、前回の2番手SOIL&“PIMP”SESSIONSが最初。テンションあげまくりのSOILに続いてZAZEN BOYSが登場しました。
 
 1. RIFF MAN
 2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 3. Honnoji
 4. DARUMA
 5. Asobi
 6. I Don’t Wanna Be With You
 7. KIMOCHI
 8. COLD BEAT
 
 対バンではよくあるパターンですが、準備完了してフロアが暗くなった直後にドーンとステージがピーカンに明るくなっての登場。少し涼しくなったせいかわからんけど、メンバーに一人もTシャツ着用者はナシでした。
 向井さんが「バラードを1曲」と言ってフェイントで『RIFF MAN』。ZAZEN BOYSを初めて見る人も多いかと思われるフロアからも、「おお〜っ」って感じのドヨメキが聞こえました。
 続いて熱く『HIMITSU GIRL'S〜』をキメた後、向井さんは9月に出るアルバムの告知をし「買わなくても友達からダビングしてもらってもいいので、是非ともお聞き下さい」と言って『Honnoji』へ。向井さんは、キーボード側に移動せずギターを弾きつつ前方の立ち居地のままでした。
 この日も、この曲のためだけにハイハット横に置かれたフロアタムが活躍しましたが、前回のレポで「フロアタム・ハイハット・クラッシュの3点中心」みたいに書いちゃいましたけど、実は部分によって違ってました。ごめんなさい。曲は、大きく分けて4つのパートに別れており、向かって右サイドの3点中心なのは1つ目と4つ目の前半。その他は、スネアもタムも使ってます。それはともかく、最高にカッコいい曲なんだよね〜☆
 どの楽器を見てても飽きない『DARUMA』、クールさにゾクゾクする『Asobi』、まさに大人の貫禄な『I Don’t Wanna〜』と密度の濃い演奏が続き『KIMOCHI』へ。近くにいた事変ファンらしい女の子たちが楽しそうにニコニコ見てたのが嬉しかったです。
 そして、するりと『COLD BEAT』へ繋げて、めっちゃカッコいい演奏をキメてくれ、最後は前回にもやった向井さんの「斜め腕囲みポーズ(笑)」でフィニッシュ!
 
 アゲアゲのSOILも、ゲストで登場して事変の前に2曲やったアコースティック編成のSCOOBIE DOも、トリの東京事変もすっごく良かったけど、やっぱ一番カッコよくて俺の全身を電気ビリビリに痺れさせてくれたのはZAZEN BOYSでした♪

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Last Updated: 2023/11/25 Sat.

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