2008.10.27 渋谷 CLUB QUATTRO
突然、雹交じりの雷雨に襲われた不安定な秋の日―――。ZAZEN BOYSは久々のクアトロ登場。しかも、対バンは向井さんと古くから親交がありZAZEN BOYSの構想段階でのメンバーでもある54−71。こんな組み合わせに、なんか凄いことが起きそうな予感がヒリヒリします。
まずは、「ZENZA BOYS」というロゴTの着ぐるみゴリラと猫マスクの調教女を従えて54−71が登場。独特のタイトな変拍子サウンドと、ゴリラたちを含む奇抜なパフォーマンスで会場を暖めてくれました。
続いて登場したZAZEN BOYSは、予感を遥かに超える物凄いステージを見せてくれました!
1. SUGAR MAN
2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
3. Honnoji
4. Weekend
5. DARUMA
6. Asobi
7. I Don’t Wanna Be With You
8. Sabaku
9. COLD BEAT
10. RIFF MAN
最初の『SUGAR MAN』からメンバーの殺気みたいな集中力が感じられて、まさに「空気が変わる」っていう実感。この「持って行かれる感」がたまりません。
そして、次の『HIMITSU GIRL'S〜』が凄かった!大きくアレンジを変えたわけではないのに、ドラムスを軸にしてスピード感をアップさせたことで、曲の印象がまったく違うんです。うまく言えないけど、この曲の変拍子な不思議さをグルーブ感が追い抜いたっていうのかなあ、とにかく疾走感がハンパなかった☆脱帽ですっ!
前回の野音から左側に追加したフロアタムを撤去し、本来の右側1台に戻してますが、そのセッティングで演奏された『Honnoji』も、ますます「うながりあがり度」に磨きが掛かって、引き込まれまくり。
今回、向井さんはシンセを演奏する際に椅子を使わず立ったままだったんですが、そのことでギターとシンセを切り替えやすくなり、その分演奏にスピード感と自由度が加わった気がします。そして、他のメンバーも、それぞれに各自の〈ロックトランスフォームド状態〉を求めるベクトルが強まってる。
だから、『Weekend』も『DARUMA』も、一人ひとりが凄く各自の演奏に集中し、かつ自由で、かつ結果的に全体に物凄いことになってる、みたいな…え〜いっ!書けんわいっ!とにかくメッチャ凄いんじゃ〜(笑)
アコエレで使われたサウンドパーツなど(カウベル系の音など)も活用しての『Asobi』、久々の超ロングヴァージョン(チャルメラ付き)で圧倒された『I Don’t Wanna〜』と濃〜い演奏が続いた後、ライヴではやらないんじゃないかと勝手に思ってた『Sabaku』というサプライズ。
ライヴでは初披露の『Sabaku』は、もちろんシンセへの打ち込みサウンドも使っていましたが、序盤からドラムスが加わり、次にカシオギターが加わり、中盤からベースも入って厚みを増していく構成になっていました。そして、ベースを弾いてない時、誰よりも熱く身体全体でリズムを取って気合を入れている吉田一郎氏の姿に感動しました!音を出さなくても立派に演奏の一部であり、てゆうか、それを含めて初めてバンドサウンドが成立してる姿にZAZEN BOYSの底知れぬ魅力があると思いました。(向井さんが歌詞の「さびしい」を「楽しい」に替えて歌っていたことにも、そんな実感があったんじゃないかな…)
最後は、「これでもかっ!」と言わんばかりの2曲を全力でフロア全体の脳内に注入し、アンコールを求める大きな声援には応えず終了。こんな物凄いライヴを見せてくれたんだもん、アンコールなしでも大々満足だ〜い☆☆☆♪マジ最高だった〜♪
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