ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #102 :QUATTRO(090618)
2009.6.18 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 東京ではちょい久しぶりのライヴは、“第4回東京うたの日コンサート”というイベントへの参加でした。ソロでは過去に出演しているイベントですが、ZAZEN BOYSとしては初。対バンも大人な顔ぶれで、期待に胸は高鳴ります。
 まずは、フロア後方から元気なマーチングの行進でBLACK BOTTOM BRASS BANDが登場。ブラスならではの楽しさと、年齢から来るベテランの味を満喫。続いて、こだま和文 from DUB STATION(W/DJ YABBY)。こだまさん見るのめっちゃ久々だったけど、相変わらず渋い大人の魅力たっぷり。持ち時間が短くて残念だったけど、それでも存在感は目に焼き付きました。
 そして、セットチェンジの後、すぐパッと明るくなってZAZEN BOYSの登場であります。
 
 1. KIMOCHI
 2. COLD BEAT
 3. Honnoji
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. MABOROSHI IN MY BLOOD
 6. IKASAMA LOVE
 7. DARUMA
 8. I Don’t Wanna Be With You
 9. Asobi
 
 比較的年齢層が高そうで静かにどよめく感じのフロアに届けられた1発目は、『KIMOCHI』。じわじわうながり上がっていく空気感がたまりません。間髪いれず『COLD BEAT』そして『Honnoji』。このスリリングな展開は、何度経験してもゾクゾクしちゃいますね♪
 一息置いて『HIMITSU GIRL'S〜』。その後、「この日はアダルト対バン(笑)だからやらないかな…」っていう俺の予想を裏切って『MABOROSHI〜』&『IKASAMA〜』へ。「おおっ」って思ったけど、うん、良かったんすよ、これが!ライヴハウスってハコによって音の「鳴り」が違いますよね。もちろん聞く場所によっても変わるわけだけど、この日最前エリアでの「鳴り」は金属的でジャリジャリしていたので、それがこの2曲には効果抜群。「刺さる〜っ!」って感じ。わかるかな?
 冒頭のオトボケを控え目で『DARUMA』をハイテンションヌで突き刺してくださり、ノーマルVer.の『I Don’t Wanna〜』で踊った後『Asobi』へ。中盤のシンセ中心の〈引っ張り〉が長くて、「指揮者向井」と呼応する「楽団」3人を見てるだけでも楽しめます。この日は、1回音量を限りなく小さくしてから再び上がっていくパターンを採用。楽しかった〜(^o^)
 イベントの性格上、予想通りアンコールはなかったけど、対バンも含め「うたの日だったな〜」って感じられる音楽好きにはタマラン一夜でした☆
Live Report #101 :郡山(090524)
2009.5.24 郡山 CLUB #9
 
 俺にとって記念日となった参加100本目のライヴから約1週間後、新たなスタートとなる101本目に選んだ土地は郡山。以前も一度ツアーで訪れた土地ですが、今回のハコは前回とは別で、メンバーにとっても初めてのライヴハウス。
 駅前のアーケード商店街に引っ越したばかりらしいんですが、廻りにはラーメン屋さんやコンビニなどが並んでいて、まさに「商店街」。そんな雰囲気もよかったし、会場に入るとステージ幅の狭いコンパクトな好みのハコで、ワクワク。―――その時には、この先に滅多にないハプニングが起ころうとは予想も付きませんでした。
 
 1. SUGAR MAN
 2. Honnoji
 3. Weekend
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. DARUMA
 6. TANUKI
 7. MABOROSHI IN MY BLOOD(途中まで)
 8. 安眠棒(口楽器Ver.)
 9. KIMOCHI
 10. COLD BEAT
 11. RIFF MAN
 
 以上のセットリストを御覧になって、「あれ?ワンマンなのに曲少なくない?」と思った方が多いでしょう。そうなんです。これは、思いも寄らないハプニングのせいなんです。
 ライヴは、ドラムスのフレーズなどにも変化がありアレンジが更にタイトになって超カッコよ過ぎる『SUGAR MAN』からスタート。これ、まぢヤバで、鳥肌もんでした☆☆。続く『Honnoji』もメッチャ良かったし、次の『Weekend』から『DARUMA』までも久々に訪れた郡山シティに届ける熱い気持ちがビシバシ伝わって来るハンパない演奏で、俺は興奮しまくっておりました!
 ところが、向井さんが「ダルマの次はタヌキ」と短く告げて『TANUKI』に入ってしばらくして、事件は起こりました。演奏の途中で、急に照明が暗くなりアンプやフロアスピーカーからの音が消えたんです。びっくりするメンバー。あわてるスタッフ。そして、電気系統の確認が行なわれた後、演奏が再開されます。この段階では、ちょっとした接触ミスぐらいだと思ったし、フロアもちょっとだけ待たされた分、逆に盛り上がってました。だから、いいテンションで『TANUKI』が終り、次の『MABOROSHI〜』もフロアの熱気はどんどん上昇していくのがわかりました。
 ところがところが、その途中で再び電気系統がダウン。しかも今度は、「一瞬電気が流れたかと思ったらすぐ落ちる」を繰り返し、なかなか復旧しません。どうやら漏電の可能性があるらしいんです。
 向井さんは、「落語でもやれたら場を繋げるんですがね…」などフロアを気遣いつつ接触などを調べたり、いろいろトライするも復旧せず。「10年以上やってて、一度照明が点かなくなって暗い中でライヴをしたことはありますが、音響系統がダメになったのは初めてですね」みたいなコメントをしつつ、さらにスタッフ共に調べるも復旧せず。何度も「ほんとすいません。申し訳ない」とフロアを気遣って謝る向井さんに、感動しつつも気の毒になっちゃいました。
 そのうち、スタッフが調査やリトライを続ける中、「じゃあ、ちょっと口でやってみましょうか」みたく言って、4人が丸く集まってマイクなしでそれぞれの楽器フレーズを口で言うという形式で『安眠棒』をやってくれたんです。その涙ぐましいサービス精神に対し、フロアも手拍子やコーラスレスポンスで精一杯応え、まさに一体となって盛り上がったんです。そして、曲が終わった後には、大きな拍手が今まで聞いたこともないぐらい長く長く長く長く続きました!
 この感動的な場面にも、神様は電気系統を戻しては下さらぬ御様子。仕方なくメンバーは一旦バックヤードに去って、向井さんの指示で一郎君だけが登場します。
 そして、一郎氏は点検などで時間が掛かっていることを謝った上で、自分がバイト体験などから得た〈魚マメ知識〉を話し出しました。「アマダイっていう魚、知ってますか?」みたいな話から「キンメダイも実は鯛じゃない」みたいな話、さらには「カラスミ」の話まで語ってくれました。俺は、そんな一生懸命に場を繋ごうとする誠実な姿に感動し、照明の落ちた中せめてフロアに彼の表情を伝えたいと、持っていたペンライトで顔を照らしながら〈イチロートーク〉を聞いていました。
 やがてメンバーが再登場。向井さんは、漏電らしく当分復旧のメドが立たないことを告げ、ハコのPAシステムを使わずに、メンバーのアンプの分だけ一般の電源から引いてやれる限り演奏すると知らせます。
 もちろんフロアからは大きな拍手。そして、エレクトリックサウンドとして成立する最小限の電力を最大限に活かして渾身の3曲を俺らにブチ込んでくれた後、これ以上は一般電源の限界ということで、ライヴは終了。
 演奏後、何度も「ほんと済みませんでした。また必ず来ます」を繰り返し去っていったメンバー。そして、出て来た観客には、最後の一人までお店のスタッフやプロモーターの方やマネージャーの森さんなどから謝りの言葉が絶えることはありませんでした。(なお、郡山では振替再公演をするそうで、この日のチケットで入れるそうです。)
 
 予想外の大きなトラブルに見舞われて予定の半分ぐらいしか演奏できなかったライヴは、初めてライヴを見に来た人や遠方から来た人にとって残念だったと思います。メンバーにとっても悔しかったろうと思います。でも俺は、トラブルに直面しても本当に誠実に対処してくれたメンバーに感動したし、〈口演奏〉や、〈イチロートーク〉や、PAシステムなしで演奏した最後の3曲など多くの貴重な体験が出来たので、感謝の気持ちでいっぱいでした。
 そして、この夜集まった郡山シティの皆さんも本当に素晴らしかったです!メンバーとフロアが一体となって作った『安眠棒』&その後鳴り止まなかった拍手は、一生忘れないと思います。メンバーの皆さん、スタッフの皆さん、郡山の皆さん、本当にお疲れ様でした!そして本当にありがとうございました!
Live Report #100 :岐阜(090515)
2009.5.15 岐阜 Club Roots
 
 極めて個人的なことですが、この日、俺が初めてZAZEN BOYSのライヴに参加した日から数えて100本目のライヴ参加になりました!
 最初に見たのが、ソロでクレジットされていたけど実はバンドだったという嬉しい誤算で見た今はなき新宿のRIQUID ROOMでの東京初ライヴ(2003.9.17)だったので、約5年と8ヶ月かかっての100本達成です。これが早いのか遅いのかよくわからんけど、とにかく100本っていうのは嬉しいもんね(^o^)!だから個人的な記念日なんです♪
 
 そんな個人的記念日となった100回目のライヴを、ZAZEN BOYSメンバーも初めて訪れたという岐阜で迎えられた幸せに乾杯しつつ会場に着きました。
 このライヴハウスは、岐阜駅からバス(1時間に2本しかない!)に15分ぐらい揺られて、さらにちょい歩くという場所だけに、開場時間前に待ってる人も少なかったですけど、俺好みのステージ幅が狭くてフロアも小さめのコンパクトなハコ。期待に胸が高まるうち、やがて『マーキームーン』が響きメンバー登場です!
 
 1. SUGAR MAN
 2. Honnoji
 3. Weekend
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. DARUMA
 6. TANUKI
 7. MABOROSHI IN MY BLOOD
 8. IKASAMA LOVE
 9. 安眠棒
 10. You make me feel so bad
 11. Asobi
 12. I Don’t Wanna Be With You(Drifting Ver.)
 13. Sabaku
 14. KIMOCHI
 15. COLD BEAT
 16. FRIDAY NIGHT
 17. RIFF MAN
 EN1. Memories
 EN2. Idiot Funk
 
 お蔭様で俺は最前で見ることが出来ましたが、同じく最前列の中央には家族連れらしい4人が陣取っていました(ライヴ後に話し掛けて聞いてみたら、親戚関係にある2組の親子だそうで、1組が父&娘、もう1組が母&息子なんだって)。
 ライヴ中にチラ見すると、父&娘はノリノリで、母様もけっこう楽しそうにノッてらっしゃったんですが、息子さんはイマイチみたいで、てか「?モード」を発信(笑)。
 メンバーもその姿が気になるらしく、特に一郎君なんかは、しきりに息子君に向けて「楽しんでる?」みたいな視線を送ってました。
 ライヴ中、向井さんは何度も「岐阜。初めて来ました」とか「いろんな所でライヴをやって来ましたが、なぜだか知らんが岐阜には来てなかった」みたいなコメントをしてたし、フロアにも例の親子を中心にした独特の「初体験感」が充満していました(もちろんいい意味で)。
 演奏は、もちろん刺激的でカッコよかったし、ちょっと久々の『TANUKI』もあったし、『安眠棒』ではフロアに手拍子を求めるという新しい試みがあったりとか、細かく書こうと思えば書けるけど、この日はそういうディテールじゃなくて、全体の空気感の良さをなにより伝えたいんです。
 その代表選手は、やっぱ例の親子。娘選手(たぶん中学生ぐらい)は、ほとんどの歌詞を口パクで辿りながら小さな手を大きく挙げて応援していて、お父さんも一緒に踊って楽しそう。息子君(たぶん小学生)も「?モード」ながら彼なりに楽しんでるのがわかるし、お母さんはニコニコしてて、一郎君が息子君を見ると、娘選手は「ほら、見てるよ」って感じで息子君の頭を撫でる―――そんな微笑ましい姿が、メンバーに、そしてフロアに伝わって、演奏も「初めての皆さんに心を込めて贈ります」みたいな気持ちがすんごく伝わってくる最高にキモチいいライヴだったんです。
 
 終演後、例の親子たちに思わず「みなさんが楽しんでる姿に感動しました」みたいな御礼を言ったら、みんな明るく応えてくれました(^o^)。そして、着替えて出てきたメンバーに記念日のことを話したら、みんなニコニコ応えてくれたし、本当に本当に忘れられない100本目になりました!ZAZEN BOYSの皆さん、スタッフの皆さん、岐阜に集まった皆さん、本当にありがとうございます!そして、これからもよろしくお願いします!乾杯っ×100☆
 
Live Report #m-21 :所沢(090510)
2009.5.10 所沢航空公園 野外ステージ
 
 いわゆるGW後半は雨が続きましたが、期間を過ぎて暑さが戻り、絶好の野外フェス日和となった日曜日。気持ちのいい青空の下、 “とぶ音楽祭”への参加で向井さんのソロが行なわれました。
 
 1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 2. Delayed Brain
 3. KIMOCHI
 4. The Days Of NEKOMACHI
 5. WATER FRONT
 6. Asobi
 
 開場前からピクニック気分でしたが、野外ステージの中に入ってからもキモピい〜い気分は続き、初めて見るバンドも飲みながら楽しんじゃいます。向井さんの登場は4番目。久しぶりに麦藁帽子を被った夏姿の向井さんは、これまたアコエレでは久しぶりにアコースティックを持って登場しました!やった〜!
 会場から拍手や声援が飛ぶ中、自らサウンドチェックをする向井さん。夏姿がキマッてましたよ(^o^)。
 先日は途中で引っ込めちゃった『CRAZY DAYS〜』を夏っぽくカマし、『Delayed Brain』では「こんがらがらがら」コール&レスポンス(笑)あり。会場も気分よく応えていて向井さんもゴキゲンな感じでした。
 『KIMOCHI』も久々にアコギで聞くと、また味があって絶品です。てか、やっぱアコースティックいい!向井さんの魅力が倍増なんだな、これが☆
 今回は、シンセでの『Asobi』以外の5曲すべてがアコースティックだったんで、すんごく新鮮だったし、アコエレでのアコギ復活を強く願った気分のいい野外フェスでした♪
Live Report #m-20 :GOODMAN(090423)
2009.4.23 秋葉原 CLUB GOODMAN
 
 今年見るのは2回目となるアコエレ。どらビデオ氏としのきゆうこ氏の共同企画イベント“宇宙旅行”の〈特別編〉への参加でした。
 まず1番手として国府達矢+FRATENN(ドラムスが、ビデオ氏のご子息)の演奏。次に、千住宗臣さん&どらビデオこと一楽儀光さんの2人ユニット「1001」による映像を駆使したツインドラムの圧巻パフォーマンスがあり、向井さんはトリでした。
 この日、とてもゴキゲンな感じだった向井さんによるライヴは、こんな流れでした。
 
 1. 感覚的にNG
 2. CRAZY DAYS CRAZY FEELING〜Delayed Brain
 3. KU〜KI
 4. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 5. 夏は来ない
 6. 夏のユーレイ
 7. The Days Of NEKOMACHI
 8. WATER FRONT
 9. Asobi
 
今回も、アコギは登場せず、まあシンセエレ?。ギターによる『感覚的にNG』は、ドラム対決後の熱い空気を一旦冷ますかのようにフロアに染み渡ります。
 続いて『CRAZY DAYS〜』のイントロを弾き始め「まっ赤っ赤に燃える」と言い始めたんですけど、すぐ歌詞が「こんがらかってる」状態になり(わざとかも?)、速攻『Delayed Brain』に切り替えました。
 アコエレ名物の『KU〜KI』『YOUNG GIRL〜』と続けた後、「まだ5月になるかならんかですが、もう夏の匂いがしますね」みたく言って「そんな夏にちなんだ曲を聞いて下さい。『夏は来ない』って言う曲ですが、これ私が作ったんですね。なんなら検索してみて下さい」みたいなコメントをして久々の演奏。(たぶん俺が聞くのは、九段会館ワンマン以来だと思います。)
 続いて、「墓場に幽霊が出た。気のせいかもしれないが、子供たちはションベンをチビッてる。そんな夏祭りの風景」みたいな内容の『夏のユーレイ』。これ聞くの超々久しぶり〜!
 レアな2曲に酔いしれた後は、エフェクターとの競演『The Days Of NEKOMACHI』をカッコよく決め、『WATER FRONT』で手拍子を求めて盛り上がった後、キーボードをステージの中央に移動させます。
 そして生ビールをおかわりして、まさに「遊び心」満載の『Asobi』に突入。途中、シンセのツマミをいじって音色を変化させながら独特の妙な表情をしつつ、「顔。自分が今どういう顔しとるか、よくわかる」などご機嫌コメントを飛ばして長尺の演奏を終えました。
 うん、めっちゃ楽しかった♪やっぱソロはソロでいいよなあ〜☆ほんと素敵なアーティストですよね!

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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