2009.6.23 郡山 FREEWAY JAM
電気系統のトラブルで先日の公演が中止となった郡山で振替公演が決定し、さんざん悩んだ末に参加することにしました。予想外のトラブル自体レアな体験でしたが、そのリベンジに立ち会うなんて滅多にないことだし、前回参加した者が一人でも多く参加することが、メンバーにとっても「あの日」を完結させることだと思い決心しました。
1. Idiot Funk
2. Honnoji
3. Weekend
4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
5. MABOROSHI IN MY BLOOD
6. IKASAMA LOVE
7. TANUKI
8. DARUMA
9. 安眠棒
10. You make me feel so bad
11. Asobi
12. I Don’t Wanna Be With You
13. Sabaku
14. KIMOCHI
15. COLD BEAT
16. FRIDAY NIGHT
EN. RIFF MAN
登場した向井さんは、「またやって参りました」とか「何度も来ましてすみません」など、再び集まった人々に対して何度もお詫びとお礼の言葉を述べました。よくステージを見ると、いつもは向井さん用に準備されている缶ビールがありません。そして、最後までビールを口にすることはありませんでした。もしかして前回の〈厄払い〉のために時限的な〈酒断ち〉をしたんじゃないかと俺は思いましたが、そうじゃないとしても、この日のライヴはハンパない〈リベンジスピリッツ〉に溢れたものでした。
前回のセットリストを大幅に変更したことにも、トラブル除けの〈祈り〉みたいなものを感じましたが、そんな向井さんの〈祈り〉はメンバーにも伝わっていて、打ち込み部分の多い1曲目の『Idiot Funk』から、既にかなりのキレを見せてくれました。こんなにも鬼気迫る『Idiot Funk』は、そうはないんじゃないかな…。
前回中断となってしまった『MABOROSHI IN MY BLOOD』では、中盤ブレイクして4人がアドリブで廻す部分で、ごく短いフレーズで繋いでましたが、その息と表情がとても良かったので、嬉しくなっちゃいました(^o^)。
前半をトラブルなく折り返したことで、少し気が楽になったのか、この後向井さんは久々に饒舌なユーモリストぶりを発揮します。「今日の東京は、蒸し暑かったですね。私、もしかして扇風機しか使わないみたいなイメージがあるかもしれませんが、クーラー〈ガンがけ〉です。もうクーラー〈ガンがけ〉して、布団かぶって寝る、みたいな…」って感じのトークで笑いを誘って、「そんな蒸し暑い夜は、安眠棒でお休みください」と『安眠棒』に突入。
前回〈口楽器ヴァージョン〉でやった『安眠棒』は、タイトなリズムと独特のスキャットや「バシッ、バシッ」と言いつつ手拍子を求めるパフォーマンスも含め、めっちゃカッコよかったです☆これぞリベンジ!
続く『You make me feel so bad』では、既に『Weekend』で最高にブッ飛んだ狂い弾きを見せてくれたカシオマンが、「ZAZEN BOYS版ブルースを聴け!」と言わんばかりの〈泣きのギター〉をたっぷり見せてくれました♪
ここまでが「昼」だとすれば、『Asobi』から『Sabaku』までは「夜」でしょう。その幕開けとなる『Asobi』は、前回果たせなかった「夜」の世界を、奔放に遊びながらもしっかり着地するリズム隊に妖しく絡むギターとシンセによってたっぷりと表現―――。そんな超長尺の凄い演奏でした☆☆
さらに感動的だったのが『I Don’t Wanna〜』から『Sabaku』へのツナギ部分。後ろ向きになった向井さんが、両手を挙げて指示して音量を少しづつフェイドアウトさせ、吉兼さんのサンプラーを小さく残しつつシンセのキースイッチを入れて『Sabaku』のイントロに繋ぎ、バスドラとベースを加えていく様子は、ロックバンドのバンマスというよりクラシックの指揮者みたいで本当に素敵でした!そして、打ち込みとナマ音が絶妙に絡んだ中に響く向井さんの歌声は、振替公演に参加出来なかった人達も含めた全員に贈られた鎮魂歌のようで、久しぶりに涙が出ちゃいました(-_-;)
そんな素晴らしい夜の世界は、再び『KIMOCHI』で新しい朝を迎えます。十二分に感謝の気持ちが篭った『KIMOCHI』を経て、続く『COLD BEAT』も『FRIDAY NIGHT』も、再訪の喜びとフロア全員の脳裏にライヴを焼き付けたいという気合が物凄く感じられる演奏で最高でした!
途切れることなく鳴り止まない拍手。そして、改めて「公演中止による振替公演っていうのは、初めてです」と告げ「お集まりいただいて、本当にありがとうございました!」との言葉に続いて演奏された『RIFF MAN』で、フロアもメンバーも、まさに意識の天空に「昇り」切ってライヴは終了。
終演後、出て来たメンバーは、みんなとってもニコニコしてました。そして、俺も含めて残っていた数人の見送りに、何度も何度も手を振って去って行きました。そんな嬉しそうなメンバー達を見て、改めて「来て良かった〜!」って思いました。ほんとマジで良かった〜☆☆☆―――最高の夜に乾杯っ♪
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