ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m-23 :逗子(090811)
2009.8.11 逗子海岸 音霊SEA STUDIO
 
 例年になく夏っぽい日が少なかった今年の夏ですが、この日は暑〜い。やっぱり夏といえば海。海といえば…湘南⇒逗子⇒音霊…ってことで、3年ぶりに向井さんがアコエレで海岸のステージに登場!
 夏の海辺の開放感で、オープン前に缶チューハイで乾杯しちゃいました(^o^)。
 
 1. The Days Of NEKOMACHI
 2. 感覚的にNG
 3. 夏は来ない
 4. WATER FRONT
 5. IGGY POP FANCLUB
 6. 守ってあげたい
 
 このイベントが始まった当初には設置されていた椅子席がまったく姿を消してオールスタンディングとなった今回は、6アーティストの対バンで、向井さんが登場した頃には太陽も沈みかけ、フロアもいい感じに酔っ払い〜状態(笑)。着物じゃないけど、ふらりアコギ一本片手に登場した向井さんは、流し感覚で弾き語りを始めます。
 打ち寄せる波の音が微かに聞こえてくる中、ゆ〜ったり&シャープな演奏に身を委ねる。―――まさに至福の時間です♪
 そんな中、この日一番のプレゼントは、向井さん自身「たいへん懐かしい曲をやってみましょう」みたく言ってから演奏した『IGGY POP FANCLUB』です。以前のバンドNUMBER GIRL解散以来、個人的にはアコエレでも聞いた記憶がなかったし、メロディーも歌詞もセンチメンタルな曲だから、ほろ酔い加減の脳内をいろんな思い出が駆け巡って、なんか感傷的気分になっちゃったけど、めっちゃ嬉しかったです☆
Live Report #i-1&2 :LOFT&ERA(090719)
2009.7.19&20 新宿&下北沢
 
 一つのバンドを応援してると、メンバーのソロ活動も気になりますよね。でも、アコエレをやってる向井さんに比べて他の3人は少ない。そんな中、メンバーの末っ子(笑)=吉田一郎氏が単身参加するライヴイベントが2夜連続でありました!
 
【第1夜】2009.7.19 新宿 LOFT
 2夜連続と言っても、この日は深夜イベントのため、正確に言えば両方とも7/20の出来事なんですが、それはさておき…まずは19日。
 深夜24:00スタートのイベントは、“Three Drs.Two Bass.#1”というタイトルの、文字通りドラムス3人×ベース2人という凄いイベント!参加ミュージシャンは、「Drs:HerAx(from 200mph/SPIRALCHORD)/小松正宏(from bloodthirsty butchers)/KAZI(from ex.REDЯUM)」&「Bass:清水義将(from SION&The Cat Scratch Combo/ex.惑星)/吉田一郎(from ZAZEN BOYS)」。そして、「One melody」というクレジットでキーボードにハジメタル!!!(from ミドリ)氏が加わるという超レア&濃厚なメンツ。
 普段は観客が立つフロア部分にドラムセット3台(見た目圧巻!)とベースアンプ、そしてキーボードというセッティング。ウチらは、基本的に後方の一段高くなってるエリアで見るっていう、なんとも珍しい状況でありました。
 ライヴが始まる前に一郎君といっぱい話しましたが、まったく打ち合わせなしのセッションだそうで、しかもハジメ氏以外とは、ほぼ初対面なんだって!だから、マジ何が起きるかわからない―――期待しちゃいます♪
 最初のステージが始まったのは24:30頃。ドラムスの3人が、お互いの息を測りながら激しく叩き合います。そこに登場した一郎氏。入るタイミングを窺いながら、身体でビートにノッていき、やがて野太いベースが弾けます。そこにハジメさんの狂ったジャジーな鍵盤が加わって、インプロならではの競演は盛り上がっていきました。
 ライヴは、その後休憩をはさんで1:30〜、2:30〜の2回あって合計3回。いずれも約30分ぐらいだったんですが、なにしろ即興だから、思い掛けない展開をするわけで、それぞれの表情も含めて見所満載。中憲も遊びに来てたし、楽しいイベントでした☆
 
【第2夜】2009.7.20 下北沢 ERA
 前夜が明けた日は祝日―――。その夜、今度は下北沢の小さなハコに再び吉田一郎が登場だ〜〜っ!
 ドラびでお氏ら主催の“Primitive!!!!?”ってイベントなんですけど、この日の出演者もバラエティに富んだ濃〜いメンツ。その布陣は…「ドラびでお/灰野敬二/石橋英子/七尾旅人/向山聡孝/吉田一郎」。う〜ん凄い!
 開演前には、またもや一郎君と前夜のセッションについて軽く雑談を(^o^)。小松さんのパワーに感心していました。
 ライヴは、入れ違いに参加メンバーが替わる形式で進行。一郎氏は、合計3回の登場でした。もちろん即興なんですけど、LOFTに比べてスローテンポの曲展開が多かったせいか、ベースを絡め始めるタイミングを取るのが難しいらしく、キッカケを見定めてる姿が面白かったです。
 彼以外の出演者が、いずれも曲者(笑)ばかりで、ありえん組み合わせが最高に面白かったな〜♪♪(それにしても、鍵盤弾いたり歌ったりドラムス叩いたり八面六臂の石橋英子氏には、改めてうならされました)
Live Report #m-22 :花やしき(090712)
2009.7.12 浅草 花やしき野外ステージ
 
 梅雨明け宣言発表も近い日曜の夕方―――。浅草の町は、まだ陽も高いのにベンチでチュ〜ハイを飲む人々がいっぱいおりました。時折、外国人観光客を乗せた人力車が走り、天秤棒を肩に担いで歩く物売りの姿も見られる風情豊かな浅草に、古くから頑張っている遊園地「花やしき」。そこは、まさに向井さんの夏にふさわしい場所であります。
 サーカス小屋を思わせる野外ステージの後ろ上空には、噂の超低空ジェットコースター軌道がうねり、左手には安っぽいDISKOのネオンが光る。そんな最高のロケーションに、黒いソフトにグレーのシャツでアコギ片手にふらり登場した向井さんは、まさに浅草旅ガラス。粋でいなせなステージの始まりでいっ、てやんでい(笑)
 
 1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 2. 夏の幽霊
 3. 夏は来ない
 4. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 5. NEKO ODORI
 6. The Days Of NEKOMACHI
 7. WATER FRONT
 
 やっぱり夏の野外はいいっすね!ほろ酔い加減の身体にアコースティックな『CRAZY DAYS 〜』が滲み込んで行く〈CRAZY FEELING〉がたまりません。
 続いて「夏」の2曲を演奏してくれるのも、ニクいじゃありませんか。ユーモア溢れる夏ソングから透明少女の幻想へとつながる流れに身を任せていると、うっとりしちゃいます。
 都会の猫について語ってから「猫」2題。発表当初から大好きなんだけど長い間聞けなかった『NEKO ODORI』をやってくれたのには大感激!思わずクチパクで歌詞をなぞっちゃいました。憶えてるんだもんね〜(^o^)
 最後は、屋形船も行き来する隅田川に近い浅草ぴったりな『WATER FRONT』で締め。なんか始めから終りまで「う〜っとり」って感じのライヴでした♪♪終わって片付けしてる向井さんに声掛けたら「おうっ!」って粋な返事を貰って大満足☆ありがと〜♪
Live Report #107 :野音(090628)
2009.6.28 日比谷野外大音楽堂
 
 夏を前にして毎日天候の変わる日々ですが、高崎で向井さんが「今までは、なんとか降らずにきた」と告知した野音の日は、朝から雨。途中小降りにもなったので、開演時間までには上がるかと思いましたがNG。結局、雨降り状態の中でライヴは始まることになりました。そんなある意味レアな状況下で行われたライヴは、最後には雨を上がらせるパワーを持った凄いライヴになったんです!
 
 1. Ichiro’s Dream
 2. Idiot Funk
 3. Honnoji
 4. Weekend
 5. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 6. DARUMA
 7. TANUKI
 8. MABOROSHI IN MY BLOOD
 9. IKASAMA LOVE
 10. 安眠棒
 11. You make me feel so bad
 12. Asobi
 13. Free session
 14. KIMOCHI
 15. COLD BEAT
 16. FRIDAY NIGHT
 17. RIFF MAN
 EN1. I Don’t Wanna Be With You
 EN2. Sabaku
 
 始まりを告げる『マーキームーン』流れる中、まず登場したのは向井師匠と弟子一郎。雨の中の来場を感謝する言葉に続いて「バラードを1曲」と告げて久々に『Ichiro’s Dream』を演奏。雨にけぶる夕方の空に、切なくも妖艶なベースが響き渡る感動の幕開けとなりました。
 続いて敦&聡の両氏が登場して前に並び『Idiot Funk』。野音は指定座席だから、残念ながら最前じゃなかったけど、その分でっかいPAシステムのスピーカーから聞こえてくる演奏が空中を震わせる感じが楽しめてGood!雨の中、ゾクゾクするようなサウンドが日比谷の森に染み込んでいきます。
 その後の演奏は、大幅にアレンジを変えたりはしてなかったけど、雨音を呑み込むような迫力と濡れながら見詰めるウチらに届けようとする熱気がハンパなくて、とにかく次々に鋭く研ぎ澄まされた音の破片が刺さってくる感じで、雨が降ってることなんか忘れちゃうほど興奮しながらライヴに参加していました。
 そんな中、この日の超目玉を一つだけあげるとすれば、『Asobi』の後で行なわれたフリーセッションでしょう。今までも、曲の中で即興のセッションを展開したことは何度もありましたが、今回は「フリーセッションをやってみましょう」と言ってから始め、演奏曲の1つとして独立させてやってくれたんです!しかも超々々長〜いの(^o^)
 最初、向井さん独特の言い方でカシオマンに曲の雰囲気を伝えます。うなづいた吉兼さんが弾き始めたギターのフレーズに、向井さんがキーボードを重ねていき、その流れを読みつつリズム隊が加わってセッション開始。その後は、もう文字で伝えるのが難しいんだけど、今まで見てきたインプロに比べて、より細かく構成を考えつつ展開してる感じで、向井さんは「全体もっと上げて」とか「ブレイク」とか「もう一回」などの指示を掌をグーにしたりパーにしたりしながらコマメに指示を出します。それだけじゃなく、その間にシンセで音色を変えながら弾いたフレーズをメモリーして、ブレイク後にリロードして、それに反応して他の3人がセッションするなど、とにかく見所・聞き所満載なんです♪♪
 何回か一旦終わったかと思わせて別の展開をしてくれたし、終盤は鉄琴系の音色で弾くオリエンタルな雰囲気のフレーズを中心にしたブロックを経て長い長〜いセッションは終了。いや〜、即興の楽しさを満喫&そういうレベル超越してワクワクしまくりで、振り返ってみれば曲としてもすんごく素敵で、ほんと良かった〜!マジ最高☆☆☆
 セッション後、向井さんったら何事もなかったかのように「普段は、口でこんなセッションをしとりますが、今日は楽器でやってみました」みたくサラッと言っちゃって、も〜うニクイねっ(笑)
 そんな凄いセッションに神様も脱帽したのか、本編終了時には雨も上がって、再登場後のスペシャルな2曲は濡れない状態で迎えることが出来ました(^o^)
 
 …というわけで、久しぶりの野音は、天候だけじゃなく、いろんな意味でレアな凄いライヴになりました〜♪わ〜い、わ〜い!めっちゃ楽しかった〜☆
Live Report #106 :高崎(090626)
2009.6.26 高崎 club FLEEZ
 
 春から初夏に掛けてのツアーも終りに近付きましたが、久々の北関東エリア最後の地は高崎。この日は、各地で夏日を記録したとかで、とにかく蒸し暑〜い!そんな中行われたライヴは、こういう展開―――。
 
 1. Idiot Funk
 2. Honnoji
 3. Weekend
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. DARUMA
 6. TANUKI
 7. MABOROSHI IN MY BLOOD
 8. IKASAMA LOVE
 9. 安眠棒
 10. You make me feel so bad
 11. Memories
 12. Asobi
 13. KIMOCHI
 14. COLD BEAT
 15. FRIDAY NIGHT
 16. RIFF MAN
 EN1. I Don’t Wanna Be With You
 EN2. Sabaku
 
 ご覧のとおりセットリストは宇都宮と同じでしたが、ライヴは会場やフロアの空気によって変わるのは言うまでもありません。このハコは、水戸や宇都宮の会場に比べるとステージの横幅が広く、バーカウンターもフロアの横に張り出しているので、その分全体の人口密度が低いっていうか、ゆったり空気が流れてる感じなんですね。だから、ライヴも演奏自体は極々なんだけど、進行はちょい緩めな気がしました。
 そんな空気のせいか、進行役の向井さんも「高崎」を何度も言い換えたり、曲の切れ目ごとに短いコメントを入れたりと、いつも以上にコマメで饒舌でした。最近あんま遊ばなかった『DARUMA』のイントロでも「MATSURI STUDIOの地下にあるダルマは、最近座りが悪い」「修理しないといかん」とかコメントを入れてたし、続く『TANUKI』の前には、「ダルマのおしりを、おっさんが触る…のは犯罪ですが…それを告発するタヌキ」みたいに言ってました(笑)。
 そして、極めつけは久々の〈客上げ〉。『Asobi』の後、「こっから見てると、こっちとこっちに同じ人が見える。ドッペルゲンガーって言うんでしょうかね。黒縁の眼鏡の女性が…こっちにも、こっちにもいらっしゃいまして…」みたく言った後、その二人をステージに呼び寄せます。出て来た2人は、たしかに似た系統の黒縁メガネを掛け、まあまあ似た感じの髪型や体型で、しかもベージュ地に茶色のディレイマンTシャツを着ていました。向井さんが「ん?」と思ったのも納得。「ご兄弟とかですか?」と聞かれて首を振った2人は、向井さんと握手してステージを降りましたが、そんな微笑ましい場面も、この日の空気感ならではだったかもしれません。
 開催日が迫ってきた野音についても何回か告知し、フロアから「チケットまだあるの?」と声が掛かると「あります。今回は、添い寝シートもご用意しております。(一郎君を指差し)この人が一緒に寝てくれます。ただし男子限定ですが」みたいなトークを加えるなど最後まで和やかな空気の中でライヴは終了。
 演奏について何も書かなかったから、最後に一つだけ。ここ何回かやってる『I Don’t Wanna〜』の演奏スタイルについて少し触れておきます。その特徴は…「まずカシオマンのサンプラー(メロ/リフレイン)から始まる→向井さんのシンセ→“砂漠の海を〜”」と展開し、原曲部分を演奏した後、一度クールダウンして、「フロアタム打ち上げ→スネア打ち上げ→ベースチョッパー」からパーカッシヴな終盤(ここで、カシオマンのサンプラーによるハンドクラップ音が増える=左手親指が大活躍)へ…という展開です。文字で書いてもわかりにくいかと思いますけど、少しは参考になるかと思って書いてみました。

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Last Updated: 2023/11/25 Sat.

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