ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m&y-1 :高円寺(100315)
2010.3.15 高円寺 Show Boat
 
 向井さんとカシオマンが参加し音源化された前回のセッション“OGIKUBO LOONY”には残念ながら行けなかったんですが、そのCD発売記念ライブが開催され、今度は無事参加してきました(^o^)
 
 場所を荻窪から高円寺に移して“崖っぷちセッション特別編”というタイトルで行なわれた今回は、前回のメンバー=向井秀徳(vo,g,key)/吉兼聡(g)/藤掛正隆(ds)/早川岳晴(b)の4人に加え、辰巳光英(tp)/巻上公一(vo,theremin,etc.)の両氏をゲストとして迎えたスペシャルなセッション!
 ライヴは休憩を挟んだ2部構成となっており、第1部の前半は、吉兼×辰巳×藤掛&早川によるセッション。カシオマン独特の奇妙なフレーズと辰巳氏のうねるペットが怪しく絡み合う演奏が展開されました。
 その後、藤掛氏からの「前半は“酔っ払い対決”でしたが、後半は“宇宙人対決”で…」みたいな紹介に続いて、向井×巻上×藤掛&早川によるセッション。ギターとキーボードを交互に操りながら呪文を唱える(笑)向井さんと、世界最初の電子楽器というテルミンを両手で操り奇声を発する巻上さんに、骨太のベースとドラムスが絡み、まさに現実離れした宇宙空間を創ってくれました。
 そして、第2部は全員参加での凄まじいセッションが繰り広げられたんですが、この夜のライヴを文字で表現するのは至難の業です。複雑に絡み合う音の洪水はもちろんですけど、参加メンバーによる呼吸の探りあいや、アドリブの駆け引き、そして表情などは実際そこにいなきゃわからないもんね。
 例えば、巻上さんのテルミンは、両手を操って音色と音量を調整する楽器ですけど、彼の両手の動きは演奏自体のみならず一種の舞踊のようで、その「手の舞い」と「顔の表情」がパフォーマンスとして大きな魅力になってました。
 また向井さんも、状況に応じて様々なコトバを吐くんですけど、その時の仕草や表情も音源ではわからない大切なセッションの要素なんですね。
 ライヴは音源や映像じゃなくて実際に参加しなきゃダメって何度も書いてきましたが、この日改めてそれを痛感しました。
 
 ちなみに前回のセッションタイトルにもなってた「荻窪の路上で野良猫に話しかけるおっさん」は「高円寺の駅前で電線の雀をライフルで撃とうとするおっさん」として再登場(笑)。「ファッション・メンタル・ヘルス」も健在で、「ピンキー・フィーリング」などの言葉も使われ、スリルとユーモアが混在する最高に楽しく刺激的なライヴでした☆
Live Report #m-27 :LOFT(100126)
2010.1.26 新宿 LOFT
 
 今年2回目となる向井さんソロライヴは、“シンジュクアクションNeo Inst Emotino #1”というイベントへの参加。競演がoutside yoshino(eastern youthの吉野さんによるソロユニット名)と小谷美紗子という豪華な顔合わせでした!
 病気回復後で少しやつれた感じながら全身から魂を搾り出すような気迫の籠もったoutside yoshinoのステージに続いて、青系のカーディガンを羽織った向井さんのライヴが始まりました。
 
 1. NEKO ODORI
 2. KU〜KI
 3. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 4. 鉄風、鋭くなって
 5. SI・GE・KI
 6. The Days Of NEKOMACHI
 7. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 8. TATTOあり
 9. 性的少女
10. WATER FRONT
 
 この日のセットは、久しぶりにアコースティックとエレクトリックのギター2本のみで、「本来のアコエレスタイル」でした。
 まずは、アコースティックから演奏スタート。大好きな『NEKO ODORI』を久々に聴くことができて幸せ〜(^o^)。やっぱ名曲だ〜!そして透明感ある2曲が続きます。
 その後、向井さんは静かなフロアについて触れ「この…沈黙は、なんなんでしょうかね…まあ、騒ぐって感じでもないんでしょうが…」みたくコメントし「え〜、ここまでは何をやろうか決めてきたんですけど…この後は…何をやりましょうか…」とか言った後『鉄風、鋭くなって』へ。去年末にもやってくれたけど、今年は初めてだし素直に嬉しかった!
 そして、今までアコエレで演奏された記憶がない(もしかしたら初めてなのかも…)『SI・GE・KI』が独特のスキャット風な即興イントロに導かれて始まりました!元々ZAZEN BOYSでのレコーディング前にソロでの音源(雑誌付録)が発表された曲ですが、今回はアコースティック・ギターによる演奏だから印象も全然違ってて、とにかく最高♪すんごく良かった〜☆
 次の『The Days Of NEKOMACHI』からはエレクトリック・セット(今回もエフェクターなし)。フロアの空気もかなり温まってきていて、向井さんは豊かな表情と共にインプロ的なギタープレイを展開していきましたが、「30分間25000円の過ち」の箇所で「thirty minutes」って言うなどゴキゲンな様子でした(^o^)
 カッティングがカッコいい『SENTIMENTAL GIRL'S〜』に続いて、たった一人なのにバンドを見てるような凄い迫力の『TATTOあり』と『性的少女』を連続でブチ込まれ、も〜うマジで最高にビリビリきました♪
 そして、3月からスタートするソロツアーの告知をして(自分のことを「this isは」って言ってたよ〜(笑))から、『WATER FRONT』を演奏してライヴ終了。
 前半5曲がアコースティックで、後半5曲がエフェクターなしのエレクトリックという、まさに「究極のアコエレ」に心底酔いしれた素敵な夜でした☆☆
Live Report #114 :Coast(100117)
2010.1.17 新木場 Studio Coast
 
 ZAZEN BOYSの2010年は、向井さんと付き合いの長いローディー(楽器担当スタッフ)の峰さんが企画したロックフェス=その名も“MINE☆ROCK FESTIVAL”への参加で幕を開けました。他に出演した6バンドも、すべて峰さんが担当しているバンドで、バラエティーに富んだ素晴らしいフェスになりましたが、トップバッターのZAZEN BOYSも渾身のステージを披露してくれました♪
 
 1. SEKARASIKA
 2. SI・GE・KI
 3. Honnoji
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. WHISKY & UNUBORE
 6. RIFF MAN
 7. Asobi
 
 ほぼ定刻どおりに現れたメンバーに対して何人かの声援が飛びますが、まだ時間が早いせいか未着のお客さんも多く人口密度が薄いため、俺にはフロアの空気がなんとなく冷たいように感じました。そんな中、『SEKARASIKA』からのスタートは個人的には大好きな曲なので大歓迎でしたが、初めて見る人も多いフェスのフロアを暖めるには難しい曲かも。静かに見守る人達の視線を感じつつ「ガタ、ガタ、ガタ、ガタっ!」と叫びたい気持ちを抑えて演奏にシビレてました。
 この日のハコの「音の鳴り」はシャープな感じだったので、続いて演奏された『SI・GE・KI』が、いつも以上に鋭利に感じられ、特に切り込んでくるようなギターの音色にゾクゾクしました。その研ぎ澄まされた音触感は、次の『Honnoji』や『HIMITSU GIRL'S〜』においても際立って感じられ、この3曲で俺の興奮神経は血まみれになっちゃいました☆
 そして、この流れで5曲目に『WHISKY & UNUBORE』が来たことの素晴らしさ!ここまでになかったスローな出だしから始まり、次第にうながり揚がっていく凄さは圧巻です。さらに、この日は終盤の演奏が超長尺で、カシオマンvs向井さんのギターの絡み合いがハンパなく良くて、とにかく最高☆☆―――演奏すべてと心中するような気分で陶酔しました♪♪
 その興奮状態に輪を掛けるように刺激的かつ挑発的な『RIFF MAN』をハイテンションヌで叩き込んでくれた後、向井さんはフェスの主催者・ミネさんについて10年以上の付き合いだと紹介し、「それにしても、なんでこういうことをやろうと思ったか、よくわかりませんが、その理由を探りながら演奏しております」みたいなコメントを加えましたが、一連の発言には今まで一緒にライヴを作ってきた峰氏への深い愛情が感じられました。そして、最初はちょっと意外だったトップバッターへの起用も、そんな向井さんから紹介されたいみたいな気持ちかもしれないと思えて、なんか勝手に感動しちゃいました(^o^)
 そして、最後はアダルトかつ実験精神に富んだ『Asobi』を、これまたかなりの長尺で演奏してくれたZAZEN BOYS。なんて懐の深いバンドなんだ!もうマジ最高♪
 
 この日は、文字だけ眺めるとフェスにしてはやや意外なセットリストだと思いますが、改めて振り返ると、今までのバンドの歴史と現在をコンパクトにまとめたような内容で、しかも絶妙の展開になっていたことがわかります。うん、何度も書くけど最高っす!
 他の6バンドも、み〜んな楽しかったし、すんばらしいフェスでした(^o^)。峰さん、ほんとお疲れ様でした!&最高のフェスをありがとう!
Live Report #m-26 :SHELTER(100110)
2010.1.10 下北沢 SHELTER
 
 2010年スタート!ライヴ初めは、向井さんのアコエレでした♪しかも、めっちゃ楽しいイベント(^o^)。灰緑さんの“灰緑のVEST10 〜灰緑の「110番 de ビックバン!」世界がゆっくり眠る方法〜”という長〜いタイトルのイベントです。
 対バンとして最初に登場したモーモールルギャバンは、初めて見たけど最高に楽しかったし、向井さんにライヴ中「『甲子園』をナマで聞けるのが楽しみです』と言わしめた灰緑のブッ飛んだステージも楽しかった。
 そして、そんな2つのバンドに挟まれた向井さんのステージは、こんな曲順でした。
 
 1. Delayed Brain
 2. 性的少女
 3. 感覚的にNG
 4. TATTOあり
 5. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 6. The Days Of NEKOMACHI
 7. WATER FRONT
 
 この日のステージは、アコギなし。さらにキーボードもなし。さらにエフェクターもなし!まさにエレクトリック・ギター1本勝負でした!これって、なにげに珍しいっすよね。でも、その分ギタリストとしての向井さんを堪能できるライヴとなりました♪
 かなり寒い日だったせいか、向井さんはブルーのカーディガンを着て登場し、「シモキトゥザワ、シティー」とご挨拶(笑)。音の鳴りを確かめるように『Delayed Brain』で滑り出します。その後、〈『まっ黒けっけの海』なしヴァージョン〉で『性的少女』をカマしてくれました。ザクザクしたギターのカッティングが最高!
 次の『感覚的にNG』では、「なんか楽しいこと考えよう」の部分で、いつもの「女、酒、女、女」の替わりに「昨日のドラマの続き」とか言ってました(^o^)。
 名曲『TATTOあり』では、バンドだとリードギターが弾く部分を「トゥートゥートゥートゥ」みたくスキャットで歌うんですけど、そこも聴き所☆
 そして、この日の目玉と言ってもいい『The Days Of NEKOMACHI』では、エフェクターを使ってない分、フレットの押え方や指捌きなどで独りセッションを盛り上げていて、見応え満点♪わざとやってる自分の〈とんま顔〉に自分で吹き出すシーンもあって、最高に楽しめました☆☆
 最後は心の海に染み渡るような『WATER FRONT』で締め。今年のライヴ1発目を飾るにふさわしい最高の一夜になりました♪
Live Report #113 :CDJ(091230)
2009.12.30 幕張メッセ GALAXY STAGE
 
 個人的にも年内最後のライヴ参加となった恒例のCOUNTDOWN JAPAN FES.。この日は、出演予定だったフジファブリックの志村氏が直前の12/24に急逝され、その追悼イベントにもなってしまい、複雑な心境で参加することになりましたが、逆に思いっ切り楽しまなきゃROCKを愛し続けた志村さんの魂に届かないと思って、場内を廻りました。
 
 そして、18:00過ぎ―――。今回、演奏前のセットチェンジで、セッティング&チェックに久しぶりでトミー(NUMBER GIRL時代からの楽器担当スタッフさん。ZAZEN BOYSでも途中まで担当)が参加していて、ミネさん(同じく。現在も担当)との2ショットはめっちゃ懐かしかった〜(^o^)。
 また、敦さんと一郎君が出てきてのサウンドチェックと二人によるミニセッションにフロアから拍手が起こるのもフェスならではの素敵な光景です。フェスのPAスタッフがチェック中に「ビッグマン下さい」って言ったのには受けた(笑)。そして、改めてZAZEN BOYSがGALAXY STAGEに登場しました!
 
 1. SEKARASIKA
 2. SI・GE・KI
 3. MABOROSHI IN MY BLOOD
 4. IKASAMA LOVE
 5. COLD BEAT
 6. Asobi
 7. RIFF MAN
 
 ライヴは、イベントとしては珍しい『SEKARASIKA』からのスタート。でも、フロアは嬉しそうに盛り上がります。てか、この曲だってもちろん最高だからね♪みんなと一緒に大声で叫ぶ「ガタガタガタガタ」にライヴ気分も揚がりました(^o^)
 エロいベースがリードする『SI・GE・KI』から『IKASAMA LOVE』までノンストップで駆け上がり、踊る人々の熱気で俺の体温もアツアツです。
 おなじみ「聞こえてくるのはコールドビ〜トっ」の言葉に続いて『COLD BEAT』。フェスだから初めて見る人たちも多いと思いますが、中間のブレイクしながらのインプロ部分で、向井さんが掌をシャラ〜ンとさせるとシャラ〜ンと音が鳴り、小指を振るとチョコッと音が鳴る遊びには大きな歓声が上がってました。終盤は、久しぶりに「COLD BEAT!」のコール&レスポンス。楽しかった〜♪
 緩急の付け方や遊び心にゾクゾクする『Asobi』を演奏した後、向井さんは自らプロデュースとミックスダウンを担当して来年1/20発売予定のバンド=SuiseiNoboAzを紹介。「来年、このステージに登場するかもしれません」みたく言って大プッシュ。
 そして、年内のイヤな出来事や悲しい事件を吹き飛ばすような凄まじい迫力の『RIFF MAN』を嵐のように演奏して去って行きました。最高でした☆
 
 ZAZEN BOYSの皆さん、スタッフの皆さん、一年間本当にありがとうございました!そして、また来年もよろしくお願いします!よいお年を!乾杯っ☆☆
 

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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