ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #122 :QUATTRO(100913)
2010.9.13 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 時がたつのは早いもので、ZAZEN BOYSが結成されてから既に約7年―――。そして、それ以前のNUMBER GIRL時代に行われたKING BROTHERSとの対バンイベント“王様vs侍”が約10年ぶりに復活しました!(前回は、2001.3.3 at 渋谷AX)
 前回のイベントでは「真剣勝負」と銘打って主催したキンブラのステージに先駆けて、ZAZEN BOYSは先攻での登場です。
 
  1. MATSURI SESSION
  2. I Don’t Wanna Be With You
  3. Honnoji
  4. MABOROSHI IN MY BLOOD
  5. IKASAMA LOVE
  6. TANUKI
  7. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  8. DARUMA
  9. COLD BEAT
 10. Asobi
 
 今回の真剣勝負1発目は『MATSURI SESSION』から。向井さんがカシオマンに「メインフロア」と一言。そのキーワードに吉兼さんが反応し、切り裂くようなギターを掻き鳴らします。続いてベース、ややあってドラムスと加わってセッションがスタート。即興のフリーセッションだけに毎回違うのは当然ですが、この日のセッションは弾けて狂う「拡散」と曲としてまとまって行く「集約」のバランスが抜群に良くて、スリリングでカッコよくて、今まで体験したセッションの中でもトップレベルの出来映えだったと思います。めっちゃ良かった〜☆☆ そのせいか、演奏しながら指揮をする向井さんが上機嫌でノッてるのがわかりました。
 そのノリは、もちろんメンバーに伝わるわけで、そんなゴキゲン状態の相乗効果で『I Don’t Wanna〜』も『Honnoji』もビンビン突き刺さる演奏が展開されました!
 そして、ちょい久々の『MABOROSHI〜』→『IKASAMA〜』で我を忘れて盛り上がり、もう楽しいのなんのって♪
 続いて「子だぬきの親子、という曲をやります」と言って『TANUKI』。こんなところにも向井さんの上機嫌が感じられます。
 その後『HIMITSU GIRL'S〜』や『DARUMA』のカッコ良さに釘付けになっているうち、あっという間に終盤になっちゃいました。ああ、もっともっと!って気分。
 そして終盤―――。『COLD BEAT』中間の遊び部分では、向井さんがカシオマンを掌で指揮しながら思わず吹き出す場面もあったし、最後の『Asobi』でも、場内整理のスタッフをステージに上げて自分の500mlペットマラカスを振らせるなど遊び精神たっぷりで、かつ極々の演奏をキメてくれました!
 
 この日の向井さんは、とにかく上機嫌だったんですが、それだけじゃなくて、うまく言えないけど、いい意味でベテランの貫禄っていうか大人の余裕っていうか、そんな空気が漂っていた気がします。だから、ゴキゲン過ぎて暴走しそうになるのをギリギリのラインで止めてるみたいな部分が感じられて、そんなところが面白かったです。そして、その空気に反応したバンドの演奏も、バカ騒ぎとクールなキメのバランスが取れてて最高でした♪
 なんかね、毎回レポート書くたびに最高、最高って言ってるみたいかもしれないけど、そう言いたくなるライヴが多いんだもん、しかたないじゃん。てか、うん、とにかく、この日のライヴは文句なしに最高でした〜〜っ☆☆☆
Live Report #121 :芸大(100905)
2010.9.5 東京藝術大学 野外特設ステージ
 
 9月に入っても記録的な猛暑が続いております。これだけ暑いと秋祭りなんだか夏祭りなんだかわからんけど、各地ではいろんなお祭りが開かれています。そんな中、めっちゃラッキーでハッピーなお祭りがありました!それはZAZEN BOYSが出演する学園祭=東京芸術大学の『藝祭』であります。
 美術学部側のキャンパス内に特設された野外ステージでは、いろんなサークルなどの演奏が繰り広げられていましたが、サックス科(←こんなのあるんだね。さすが芸大)のチームによる演奏に続いてZAZEN BOYSの登場です!
 
 1. MATSURI SESSION
 2. I Don’t Wanna Be With You
 3. Honnoji
 4. Weekend
 5. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 6. DARUMA
 7. COLD BEAT
 8. FRIDAY NIGHT
 9. Asobi 
EN. KIMOCHI
 
 セットチェンジの時間、ステージと地面フロアの間に長机を使った〈簡易バリア〉が設置され、急に人口密度が増す中、登場した敦・一郎ペアのサウンドチェックに早くも大歓声が起こり、既に盛り上がりの予感。
 やがて濃紺のシャツに黒い帽子を被った向井さんは、缶ビールを一口飲むと軽い挨拶の後キーボードに掛かり『MATSURI SESSION』が始まります。ベース→ドラムス→サックス(カシオサンプラー)と加わって混沌とブレイクと爆発を繰り返しながら昇っていく即興のセッションは最高でした☆☆
 次の『I Don’t Wanna〜』の段階で、既に後ろからの〈押し〉が凄くて、最前にいると机バリアに倒れそう。ステージの後方には、一段高いバルコニーがあって、そこにも大勢の人々が立ち並んでライヴを見ています。
 ステージを囲む空間すべてが熱く盛り上がっているような状況の中、『Honnoji』が始まり熱狂はさらにヒートアップ。机の上で〈押し〉を食い止めるスタッフさんも大変そうだったけど、演奏は抜群のカッコよさで、ライヴの幸せに浸ってました(^_^)。
 続いて大好きな『Weekend』。うん、やっぱ最高!バルコニーでも楽しそうに揺れてる人達が見えて、それ見てこっちもさらに楽しくなって踊りまくっちゃいました!ああ、幸せだ〜♪(向井さんは、青いグラサンで振り向き遊び)
 そんな最高な気分で『HIMITSU GIRL'S〜』を迎えた後、かなり久々な気がする『DARUMA』。これまた大々大好きな曲だから心の中でガッツポーズ(^_^)。導入部の「ダルマブレイク」で、向井さんは日芸の映画学科受験に失敗した話をしたり、芸大はアートの拠点ですね的な話をしたりして笑わせつつメイン部分へ。全員が楽器を使ってせめぎ合うスリリングな演奏に吸い込まれつつ大興奮しました☆☆
 次の『COLD BEAT』では、全体の空気がコールなしでレスポンスを産む一瞬があって、そんなライヴ感覚も楽しかったし、中盤の向井さんが指や掌で楽器を操る遊び部分も、バルコニーの楽しそうな顔が見えて、より楽しめました♪
 そして『FRIDAY NIGHT』で踊りまくり、遊びたっぷりの超長尺『Asobi』(向井さんは、自分のミニペットマラカスをフロアの人に渡して振らせたりしてました)に酔いしれて本編終了。
 大声援に応えてすぐに戻ってきたメンバーから最後に贈られたのは、これまたちょい久々な『KIMOCHI』。緩急の差で改めて迫力を実感した後、最終盤では「キ・モ・チ・を〜」の「を〜」をバリエーション豊かに小節廻しながら、最後は「長え」と自分突っ込みして(笑)エンディングを迎えライヴはすべて終了―――。
 
 もうね、マジ最高!学園祭のフリーライヴだったのが申し訳ないぐらいに素晴らしいライヴでした〜!演奏だけでなくバルコニーも含めて楽しんでるみんなと時間を共有できたのも超嬉しかったし、ほんとにめっちゃ素敵なお祭りでした☆☆☆
Live Report #m-31 :Naked(100820)
2010.8.20 新宿 Naked Loft
 
 まだまだ蒸し暑い夏の夜の新宿で、めっちゃ贅沢なライヴがありました。そう、向井さんのソロワンマンがキャパ100人程度のハコで行われたんです!
 会場は、新宿とはいえ大久保よりのいわゆるコーリア・タウン入り口にあり、近所にも焼肉屋などが立ち並んでいます。その一角にあるライヴハウスは、職安通り沿いなので店内から道行く人々が見渡せ、並べられた丸椅子に座っていると、なんとなく屋形船にでも乗ってるみたい。
 そして、ステージは仕切りなど一切なくフロアと地続きなので、最前にいると、もうすぐ目の前に向井さんがいるんです!マジで目の前!貸切の屋形船に向井さんを招いてるみたいな贅沢気分の中ライヴは始まりました。
 
 1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 2. Delayed Brain
 3. KU〜KI
 4. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING
 5. WATER FRONT
 6. ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象
 7. SAKANA
 8. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 9. 感覚的にNG
 10. TATTOOあり
 11. The Days Of NEKOMACHI
 12-1. 赤とんぼ(by 三木露風/山田耕作)
 12-2. 七つの子(by 野口雨情/本居長世)
 12-3. Blackbird(by The Beatles)
 13. The Girls in the Kimono dress(with LEO今井)
 14. 性的少女
 15. 自問自答
 EN1. 鉄風、鋭くなって
EN2. I Don’t Wanna Be With You
 EN3. 飛行機(by 渋さ知らズ)
 
 元々は、最初の5曲をアコギで演奏する予定だったらしいんですが、登場してアコギをチェックした向井さんは、音の響きがおかしいと一郎君らスタッフに調整を依頼し、エレクトリックに持ち替えてライヴをスタートさせました。(結局、本編中アコギの調整が付かず、全曲Eでの演奏に)
 エレクトリックとはいえ、狭いハコで最小限のPAなので、ギターの音もヴォーカルも染み渡るように響きます。
 本来AからEに変わる6曲目からの中盤、新曲も含めた名曲の数々に聴き入っているうちに、たちまち終盤が訪れます。なんか夢みたいな時間の経過でした。
 「童謡のコーナーをやってみましょう」と渡されたアコギをチェックしましたが、やはりNGの様子で再びEにて『赤とんぼ』からの3曲。ほろ酔いの身体が思わずうつらうつらしちゃう贅沢な時間が流れます。
 その後、向井さんはカウンターの隅で飲んでいたレオ今井氏をステージに呼び、『The Girls in the Kimono dress』をデュエット。レオ氏の澄んだ声との競演というレアな空間に酔いしれました。
 力強いギターの『性的少女』と力強い言葉の『自問自答』で本編が終了した後、再び登場した向井さんは、やっと復活したアコギを手にアンコールに応えます。
 ソロならではの味わいに満ちた『鉄風〜』の後に演奏された『I Don’t Wanna〜』は、まるで別の曲みたいなアレンジを披露してくれ絶品。最後は「今度ライヴに呼ばれまして、これを歌うことになったんです」と言って渋さの『飛行機』を演奏してライヴ終了。
 
 もし最初からアコギの調子が良くて予定通りに進行できてたらな…、なんて思ったらバチが当たるぐらい贅沢な一夜を過ごすことが出来ました♪
Live Report #120 :RIJ(100808)
2010.8.8 ひたち海浜公園LAKE STAGE
 
 熱烈なソロアクトを見ると、バンドも見たくなるのが中毒患者の症状です(笑)。でも、今年の夏はZAZEN BOYSのライヴが例年になく少ない…。そこで、久しぶりにロッキンに行ってきました〜〜♪。てか、チケットだいぶ前に取ったけどねっ!
 いや〜、久々のひたちなか。去年からステージが6つに増えてて、それも含めて改めて会場の広さにビックリしつつ、照り付ける陽射しに生ビールで対抗しながら、各ステージを練り歩きました。
 
 そんな中、個人的にはもちろん大目玉のZAZEN BOYSは、前回見た5年前と同じLAKE STAGEでしたが、今回は出番が一番暑い午後3時前後。マジ暑いのなんのって…。しかも、ここのフロントエリアは木陰とかまったくない&コンクリ地面だから「全ステージ中で一番暑い」(朝礼の渋谷さん談)らしいから大変っす。でも最前で見たもんね(^_^)
 この猛暑には向井さんも参ったらしく、登場するや「心頭滅却すれば、暑さ忘れる」と言いながらも暑さコメントをしてライヴに突入です。
 
  1. Asobi
  2. SI・GE・KI
  3. Honnoji
  4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  5. COLD BEAT
  6. FRIDAY NIGHT
  7. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 
 まず、暑さをクールダウンするかのように『Asobi』からスタート。真夏のRIJでこの曲を体験するのって不思議な感覚でしたが、逆に暑さとか吹き飛んでステージに集中できました。
 そして野太いベースが引っ張る『SI・GE・KI』に身体が揺れ始め、一瞬の絶妙な間を置いて始まった『Honnoji』で一気に火が付きます。真夏の戦いって感じ!この曲、野外に合いまくりだわ。その興奮を引きずって『HIMITSU GIRL'S〜』でも、揺れまくっちゃいました。
 ただでさえ猛暑なのに、ステージ上で熱演すればめっちゃ暑いはずですよね。だから、向井さんは速いペースで缶ビールを飲み干しつつ、途中で再び「心頭滅却すれば、暑さ忘れる。知ってますか?習いましたよね。」とか言って「猛暑コメント」を。
 後半は『COLD BEAT』から。中間部の「指先指揮棒遊びチャルメラ付き」もた〜〜っぷりで、最高でした☆☆
 続いて『FRIDAY NIGHT』。うん、「来た来た〜っ!」って感じ(^_^)。2列目以降の人達を勝手に背負ったような感覚で手を振り挙げながら大声で「Oi Oiコール」しちゃいました!
 そして最後は『CRAZY DAYS〜』。ラストだからか急に後ろから「押し」の波が来ました。「おっ、来た!フェスだね、お祭りだね!」とか思いながら踊ってたらあっという間に終了。
 もっともっとな気分だったけど、フェスだし持ち時間もあるし仕方ないっす。でも、めっちゃ楽しかったし野外の魅力も満喫しました♪
改めて、こんな猛暑の中ハンパない演奏をしてくれたZAZEN BOYSに大感謝&お疲れ様でした!って叫びたいと思います。そして、久々に参加したロッキン、最高でした〜☆☆☆
Live Report #m-30 :red cloth(100803)
2010.8.3 新宿 red cloth
 
 猛暑の夏―――。まず、最初にお詫びです。この強烈な猛暑により、長年使ってきたパソコンが瀕死状態に陥り、その修復などでサイトの更新ができず、ライヴレポートのアップが大変遅くなってしまいました。本当にごめんなさい。
 
 さて、気を取り直して…。そんなこんなの猛暑の夏の夜―――。猛暑的な温度で疾走する2人による素敵なイベントが行われました。“紅布 The 7th anniversary -8月の絶対領域-”というタイトルで、outside yoshinoことeastern youth吉野さんのソロと競演。キャパの少ないコンパクトなハコで最高の組み合わせが実現しました。
 向井さんは、鬼気迫りつつ饒舌な吉野氏に続いて登場。今回は「エレのみ」仕様です。
 
 1. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 2. TATTOOあり
 3. ロックトランスフォームド状態におけるフラッシュバック現象
 4. SAKANA
 5. WATER FRONT
 6. The Days Of NEKOMACHI
 7. 赤とんぼ(by 三木露風/山田耕作)
 8. 七つの子(by 野口雨情/本居長世
 9. The Girls in the Kimono dress(LEO今井と共作)
10. 真っ黒けっけの海〜性的少女
11. 自問自答
 
 金属的なギターが空気を満たし、すでに1曲目から「向井ワールド」に引き込まれます。次の『TATTOOあり』で心身ともに踊らされた後、超久々となる『ロックトランスフォームド状態〜』が始まりました。この曲は、『狂って候』(NUMBER GIRL)の別ヴァージョンですが、ソロならでは惚けたような雰囲気をたっぷり堪能させてもらいました。
 九段会館で披露された新曲『SAKANA』は、エフェクターのメモリーでフレーズを重ねつつ進行します。独特の歌詞が、波打つようなフレーズに乗って、なんともいえない陶酔感に浸れる曲です。そして、水中つながりのように『WATER FRONT』へ。
 続いて演奏された『The Days Of NEKOMACHI』は、以前のような暴力的に激しいギターリフが減った分、不気味な世界観が際立ってきてます。うん、やっぱ名曲だ!
 2曲連続の「ミニ童謡コーナー」を挟んで、古い言葉を使えばフォークロック的な新曲『The Girls in the Kimono dress』を再び披露し、『真っ黒けっけの海』の導入部付きで『性的少女』でザクザク切り込んでから、「ちょっと長いですが…」との前置きをして『自問自答』へ。狭い空間を濃厚なイメージが埋めていく感じで、ずっぽり没入しちゃいました。
 アンコールを求める拍手には応えず本編のみでしたが、逆にその方が良かったと思ったぐらいに向井さんの魅力がギュッと圧縮されたような素晴らしいライヴでした♪♪

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Last Updated: 2024/4/13 Sat.

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