ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #128 :WWW(101123)
2010.11.23 渋谷 WWW(
 
 金曜日のFEVER&日曜のLOFTに引き続き、5日間で3回もZAZEN BOYSのライヴに参加できる幸運に恵まれた祝日の火曜日―――。
この日は、スペースシャワーTVが渋谷に作ったばかりの新しいライヴハウスWWWのオープン2発目となるライヴイベントで、3バンドが出演しました。
 トップバッターのトクマルシューゴ(様々な楽器が響き合って音楽の楽しさを実感できるステージ)、二番手のチャン・ギハと顔たち(サービス精神とユーモラスなパフォーマンスに溢れたステージ)に続いて、最後に登場したのがZAZEN BOYSでした。
 
   1. SI・GE・KI
   2. Honnoji
   3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
   4. Weekend
   5. DARUMA
   6. SEKARASIKA
   7. COLD BEAT
   8. Asobi
 
 出来立てのハコは地下2階にあり、その分タッパ(床面から天井までの高さ)がかなりあって、照明や録画などに効果的な構造。また、そのタッパを活かしてフロア後方が階段状になっていて、どこにいてもステージが見易い造りになっていました。
 セットチェンジが終わり前方の黒幕が開くと、なんと見知らぬ男性が立っています。彼はお笑い芸人ナインティ・ナインやべっちの兄だと名乗り、「ZAZEN BOYSを応援しています。私に3分だけ時間をください。傘を廻して応援します」みたいなことを言うと、ボールを投げて和傘の上で廻し去っていきました。
 あっけに取られて見ているウチらの前に登場した向井さんは、「5000円出すから3分だけ時間をくれと言うから、6000円ならいいと言って出しましたが、いったい誰なんですかね…」みたいなコメントをしてから、ざわつくフロアに『SI・GE・KI』を注入。ノッケからビリビリきましたが、終盤からスピードが高速になっていき、もう凄い迫力でした!
 その勢いで『Honnoji』『HIMITSU GIRL'S〜』と突進してくる音獣たちに、大興奮!素晴らしい音のシャワーを浴びて既に恍惚状態の身に追い討ちをかけるように『Weekend』ではカシオマンのハガネの振動が荒れ狂い、振り向く向井さんもゴキゲンそうな中、あっという間に前半が終わっちゃいました。
 後半はちょい久々の『DARUMA』から。冒頭「ダルマっ」と言い放って様子を見る部分で、チューニングしていた吉兼さんに、向井さんが「冷静にチューニングしてるんじゃない」みたくツッコミ(笑)、更にベースを鳴らした一郎君にも「余裕を持つな」とか言って演奏に突入。4人それぞれがまるで勝手に演奏してるごとく狂いながら、キメるところではピシっと息が合う神業と言ってもいいぐらいのカッコよさに、もうシビれまくり〜♪
 『SEKARASIKA』の前には博多弁講座(?)。「博多の人はサシスセソがシャ・シ・シュ・シェ・ショになるんですね。シェンシェイとかなりますね」みたいな解説をして笑いを取ってました。
 終盤名物の『COLD BEAT』にも、新しい最高のオマケが付いていました。中盤ドラムソロからのブレイク後「指揮者向井コーナー」の後半部分で、まず「蛙ビート」という指示で変拍子のインプロがありました。これだけでも鳥肌モンだったんすけど、その次に「地獄の黙示録」という「お題」が。これにも、なんかそんなイメージで応えるメンバー!そしたら今度は「トイ・ストーリー」だって。思わず噴出すカシオマンや敦さん。それでもやっちゃうから凄い。さらに向井さん「イングマール・ベルイマン」と指示。スウェーデンの映画監督ですけど、けっこうマニアックだからメンバーも「え?なに?」みたいな反応です。そこで向井さんは「フェデリコ・フェリーニ」に変更。イタリア出身の映画監督です。今度はわかったのか微妙ですけどメンバーが応えて即興演奏開始。こんな楽しい遊び付きの『COLD BEAT』が体験できて、もう最高でした☆☆☆
 最後は、たっぷりと『Asobi』を演奏してライヴは幕を下ろしました。
 
 この日はアンコール曲はなかったけど、ちょっと久しぶりの曲や贅沢なオマケもあって、大満足の満腹ライヴでした〜♪♪
 
Live Report #127 :LOFT(101121)
2010.11.21 新宿 LOFT
 
 ロフトプロジェクトのRock on the Rock企画のライヴイベント『歌舞伎町のど真ん中!』第1弾に、ZAZEN BOYSが登場。対バンは、SAKEROCKの浜野謙太氏が率いる在日ファンク。(セットチェンジ中、サブステージではFar France)
 ファンキーでダンサブルな熱い在日ファンクのステージに続いて、それを迎え撃つようなガチンコ対決にふさわしいライヴが展開しました。
   
   1. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
   2. Honnoji
   3. MABOROSHI IN MY BLOOD
   4. IKASAMA LOVE
   5. Weekend
   6. SEKARASIKA
   7. You make me feel so bad
   8. COLD BEAT
   9. Asobi
  EN. KIMOCHI(with浜野謙太)
 
 この日は『HIMITSU GIRL'S〜』からのスタートでしたが、在日ファンクで既に熱くなっていたフロアの温度を更に上昇させるような熱気がメンバーにもみなぎっていました。
 続く『Honnoji』では、パーカッシヴなキーボードも含め、まさに「うながり上がり」、その勢いで『MABOROSHI IN MY BLOOD』→『IKASAMA LOVE』と続く息もつかせぬアゲアゲな前半でした。もう熱々!
 「週の始めですが…」と前置きして演奏された『Weekend』中盤のお馴染み〈振り向き〉での表情を見ていても、メンバーが楽しんでいるのがわかります。(カシオマンの狂乱ギターも冴えまくり〜☆)そんな素敵な空気で発進された『SEKARASIKA』が盛り上がらないはずがないっ♪
 金属的なカッティングがたまらん『You make me feel so bad』を経てライヴは終盤へ―――。『COLD BEAT』では、チャルメラこそなかったものの、たっぷり&カッコいい〈遊び〉が挿入され、一度は敦さんがフライングで叩いちゃう楽しい場面もあって最高♪♪
 アンコールの拍手に迎えられて再登場した向井さんは、「ハマケンを呼ぼう」と数回繰り返します。うん、ゴキゲンだ(^_^)。フロアが応えて「ハ〜マ〜ケン、ハ〜マ〜ケン」のコール。浜野謙太氏がトロンボーンを手に登場しました。
 向井さんが「何をやるかもまったく聞かされていませんから…」と紹介すると、ハマケンも「アドリブでやりますから」と答え、『KIMOCHI』の競演に突入しました。歌の合間を埋める大狂乱楽器バトルにトロンボーンが絡み合って物凄いことに!言葉では書けないのが悔しいけど、すんごく濃厚な音の塊に身も心も揺さぶられました!
 
 ライヴは、ハコの空気で変わるものですが、数々の伝説ライヴを生んできたLOFTにはロックの血と汗が浸み込んでいるのか、この日のライヴはすんごく「ライヴハウスならではのライヴ」って感じがしました。なんていうか、浸み込んだロッカー達の血と汗を蘇らせて一緒に舞い上がったみたいな凄く生々しい勢いの溢れたライヴで、とにかく最高に楽しかった〜☆☆☆
 
Live Report #126 :FEVER(101119)
2010.11.19 新代田 FEVER
 
 元スーパーカーのナカコーこと中村弘二氏が率いるプロジェクト=iLLが開催した4DAYS イベント「∀(ターンエー)」の4日目にZAZEN BOYSが登場しました。イベントの性質上、対バンというよりはゲスト出演という感じなので、演奏された曲数は少なかったですが、面白い構成になっていました。
 
   1. I Don’t Wanna Be With You
   2. Honnoji
   3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
   4. You make me feel so bad
   5. COLD BEAT
   6. FRIDAY NIGHT
   7. Asobi
 
 ライヴは、『I Don’t Wanna〜』から始まる久々の展開です。シンセやサンプラーを中心に作り出す怪しい空気がフロアに充満した後、続いて切り込んで来た『Honnoji』では、向井さんが前半にキーボードをパーカッシヴに加えていて、迫力がありました。
 この日のライヴの特徴を一つだけ挙げるとしたら「スピード」です。1・4・5曲目に比較的ゆっくりした曲を配置し、その中に速めの曲をサンドイッチすることで、スピード感が増幅するという効果的なリストだったと思いました。
 そんな構成だけじゃなくて、実際この日の『COLD BEAT』はすんごく速かった!最近お馴染みだった指先や掌を使って指揮する〈遊び部分〉をやらなかった代わりに、中盤から終盤に掛けての演奏スピードがハンパなく速かったんです。いや〜凄かった!
 ライヴ当日も金曜日だからピッタリの『FRIDAY NIGHT』で踊って、『Asobi』で締めて、短い時間だったけど、音の塊が夢のように駆け抜けていった気がした夜でした♪
Live Report #125 :EAST(101114)
2010.11.14 渋谷 O-EAST
 
 “SYNCHRONICITY ’10”というライヴイベントにZAZEN BOYSが出演しました。様々なジャンルのアーティストが参加したイベントは、3FフロアがDJブースみたくなっており、2Fのライヴフロアもメイン・サブの2ステージで交互に演奏する形式なので、セットチェンジの待ち時間なしという有難い企画なのでした!
 ZAZEN BOYSは、メインステージ4番目の出演。黒幕が開くと、すでにスタンバったメンバー4人が姿を現しました。
 
  1. MATSURI SESSION
  2. Honnoji
  3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  4. Weekend
  5. You make me feel so bad
  6. SEKARASIKA
  7. COLD BEAT
  8. Asobi
 
 向井さんの「不条理に…」なる指示から始まったフリー・セッションは、最近の中では短時間の演奏でしたが、ギクシャクした変拍子からブレイクを繰り返しつつ次第に大きな波になって昇り上がり、最高にカッコよかったです!
 2曲目の『Honnoji』から4曲目『Weekend』まで、めっちゃキレの良い演奏が続き、お馴染みでもけっして飽きない楽曲と演奏の魅力を改めて思い知らされました。
 かなり久々にやってくれた『You make me feel so bad』は、後半のカシオギターなどに新工夫があって、エンディングも少し変えてあって新鮮でした!
 九州方言の話をして、使用例として「今日の部活、せからしか〜」などを紹介した後で演奏された『SEKARASIKA』は、やっぱ名曲っすね〜!もう身体はもちろん心の底から盛り上がりまくり〜♪
 シャープなキレと豊富な遊び精神に満ちた『COLD BEAT』では、ちょい久々の「チャルメラ変奏曲」が披露されて最高でした!
 イベントの空気にも似合う『Asobi』をアダルトにキメて、ライヴは終了。やっぱ何度体験してもZAZEN BOYSは最高っすね!
 
Live Report #124 :早稲田祭(101106)
2010.11.6 早稲田大学 記念会堂
 
 この日は気分爽快な秋晴れで、まさに学園祭日和だったんですが、早稲田大学でも学祭があって、学内企画団体の主催する“UBC-jam vol.24 -Dynamite Party”というライヴイベントにZAZEN BOYSが出演しました。(フリーライヴだよ!)
 会場は、戸山キャンパスにある記念会堂という大きな体育館みたいな建物。主催者によると約1600人収容可能っていうから、まあZepp Tokyoクラスかな。しかも、高めのステージから最前列までの距離が5メートルぐらいあったので、なんかCDJのアースステージにいるみたいな気分でした。
 そんな中、Luminous Orange、DE DE MOUSEのライヴに続いてZAZEN BOYSが登場!その頃には、フロアも超満員になってました。
 
  1. MATSURI SESSION
  2. MABOROSHI IN MY BLOOD
  3. IKASAMA LOVE
  4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  5. Weekend
  6. SEKARASIKA
  7. COLD BEAT
  8. Asobi
  EN. KIMOCHI
 
 ここの学園祭も、なんと飲酒禁止らしく向井さんと吉兼さんに用意された缶ビールは、今度は黒いラベルで包んであります。もしかしてサッポロかな?
 登場した向井さんは、「法政大学の皆さん、こんばんは」と軽いジョークをカマし、メンバーに「おしとやかに。断片的に。不連続的に行きましょう」と指示を出してからフリーセッションから演奏開始!ゆっくり不気味に始まった楽器の競演は、やがて荒れ狂い、最後は三連符のリフでキメて終結。すんごくカッコいい『MATSURI SESSION』でした☆☆
 続いて『MABOROSHI〜』&『IKASAMA〜』の攻撃。2曲目に持ってくるのは珍しいですけど、こっちも乗り遅れまいと必死で飛んじゃいます(笑)。いい感じでフロアも熱くなっててアゲアゲなムードで最高!
 そのせいか最前エリアの人口密度が上がって、少し踊りにくくなったけど、そんなこと気にせず『Weekend』のビートに身体を揺らす幸せ(^_^)
 向井さんは、他大学ジョークが気に入ったらしく「船橋市立房総大学の皆さん、ありがとうございます」とか言ってましたけど、「私は九州ですが、九州では〈めんどくさい〉とか〈うるさい〉とかいう時に〈せからしか〜〉と言います。そんな曲をやります」みたく言って『SEKARASIKA』に。大好きな曲が鰭鰭祭に続いて体験できて最高でした!てか、めっちゃ良かったんだからねっ♪
 次の『COLD BEAT』中盤では、もちろんゾクゾクするような指&掌によるインプロがあってタ・マ・ラ・ンかったけど、更に嬉しかったのはフロアの空気が触れ合って「COLD BEAT」のコール&レスポンスが、短かったけど最適な尺で起こったこと。めっちゃライヴ感だわ☆
 最後の『Asobi』も、メンバーがノッてる感じが伝わってきます。向井さんも、呑み干した缶を珍しく後ろにシューっと放り投げたりして、ゴキゲンなご様子でしたよ。
 アンコールに応えて登場した向井さんは「バカ田大学の皆さん、今日は本当にありがとうございました!」と言って『KIMOCHI』へ。ギターの弦が切れたのもなんのそのド迫力の演奏でうながり上がってライヴ終了!も〜う最高っ♪
 
 東洋学園に続き早稲田でも最高のライヴを無料で体験できたなんて、ありえんぐらいに幸せ〜♪♪しかも、マジで熱くて濃厚なライヴだったんだもん!学園祭っていう「お祭り」が「MATSURI魂」を刺激するのかな?とにかくめっちゃ盛り上がった祭の夜に乾杯!
 

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Last Updated: 2024/11/2 Sat.

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