ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m-34 :GOODMAN(110417)
2011.4.17 秋葉原 CLUB GOODMAN
 
 以前にも出演したことがあるドラびでおさんの企画“COLLABORATION BREAKDOWN”に、向井さんが久しぶりで参加。今回は、さらに大友良英氏が加わって異色の組み合わせによるセッションが繰り広げられました。
 ライヴは、ドラびでお氏のパフォーマンスからスタート。今回は、腰痛ということでドラムスを叩かずに、打ち込んだ音源をコントロール・パッドで操作していました。相変わらず皮肉たっぷりのパロディ映像に場内からは大きな笑いが。
 その後、大友良英氏の原発トークを交えたノイズ・パフォーマンスがあり、向井さんが登場。ここでは、アコエレとして5曲を演奏しました。
 
 1. SAKANA [E]
 2. 俺は知らない(I don’t know)[E]
 3. The Days Of NEKOMACHI [E+A]
 4. KARASU [A]
 5. WATER FRONT [A]
 
 この日のキーワードは、〈禁じられた遊び〉―――。現れた向井さんは、レーゲンブロイの瓶をグイと飲んでアコギを手にし、「うろ覚えなんですけどね…」とか言って、わざと間違えつつ『禁じられた遊び』を弾き始め、すぐに中断して本編へ。
 すっかりお馴染みになってきた『SAKANA』から始まり、なんとも切ない空気が漂う『俺は知らない』を経て、両ギターを駆使した『The Days Of NEKOMACHI』へと進む流れで、大友氏までの空気は入れ替わって行きます。
 先日披露された『KARASU』は、演奏時間は短いんですが、改めて名曲だな〜って思いました♪そして『WATER FRONT』を歌い上げた後、「最後の曲です」って言うから「なんだろう?」と思ったら、またもや『禁じられた遊び』をわざと間違えつつ少しだけ弾いてオシマイ(笑)。
 
 でも、実はこれ、この後のセッションの前振りだったみたい。短いセッティング・タイムを挟んで、後半の3人によるフリー・セッションが始まったんですが、ドラさんのシンバルに続いて向井・大友両氏のギターから出てきたメロディーが『禁じられた遊び』でした。
 このフレーズを導入部として、それからはまさに一発勝負の即興演奏がスタート!ドラさんのリズム変化をメイン・キーにして、向井さんのギター&シンセ、大友氏のギター&ターンテーブル&ノイズが絡み合う素敵なジャムが展開されました♪
 今までも、こういったセッションでは、向井さんが発するラップじゃないけど呪文の言葉が演奏を触発してきましたが、今回もそう(^o^)―――セッション中盤に、出た出た〜っ!
 まず「アキハバラっ アキハバラのホコテンっ」みたいに始まり「36回ローンで買った 望遠カメラ」とか言って、さらに「パンチラっ」(笑)。この単語が次のキーになり、向井さんが「花柄」と言うと、大友さんが「白が好き」と応酬。エロいというより可愛い言葉の掛け合いに場内も大喜び。大友さんは、ミキサーに接続したマイクでフロアの声も拾っての大サービス。まさにライヴならではの盛り上がりでした♪
 セッション終盤に、向井さんはキーボードでお馴染みチャルメラフレーズを弾き、そのメロディーで「とりあ〜えず 抱き締めてよ」とか「さりげ〜なく 待たされてる」とか次々に替え歌が飛び出しちゃって最高!ドラさんは、ドラムセットにガムテープを張り巡らせたりしてるし、もうなんかお花見&お祭り気分で、マジ楽しかった〜☆
Live Report #m-33 :代官山 (110408)
2011.4.8 代官山 晴れたら空に豆まいて
 
 大震災の影響でバンドもソロも公演延期が続いていた向井さんですが、久しぶりとなるライヴが大先輩の友川カズキ氏と2マンで開催されました!
 本人いわく「楽しみにしておりました」というイベントは、タイトル“友川カズキ、向井秀徳 呑み、うたう。”の通り素敵なヘベレケライヴ(笑)となりました♪
 
  1. WATER FRONT [A]
  2. 感覚的にNG [A]
  3. KARASU [A]
  4. SAKANA [E]
  5. 俺は知らない(I don’t know)[E]
  6. 性的少女[E]
  7. The Days Of NEKOMACHI [E+A]
  8. ふるさと[A]
  9. OMOIDE IN MY HEAD [A]
  10. 自問自答[E]
―――――――――――――――――――――
  EN:東京節〈パイのパイ節〉(by 榎本健一) [A]
 
 向井さんは登場すると、楽屋で友川さんから焼酎を飲まされて既に酔っているとコメントし「まあ…そういうコンセプトですから」みたいに言ってアコギを構えました。
 焼酎ソーダ割りを一口飲んで始まった『WATER FRONT』がウチらの脳内に浸み込んだ後の『感覚的にNG』では、「女、女…」の部分で既にホロ酔い気分な雰囲気で素敵でした(^o^)
 続いて演奏された新曲の『KARASU』は、「一羽の烏が高層ビルを飛び越えて舞い、やがて電線から落ちて死ぬ。その死体を見て区役所に電話した後、道に羽が一枚落ちていた」という内容の歌詞で、冷凍都市の風景を切り取った静かな名曲でした!すんごくいいです☆
 その後エレクトリックに持ち替え、いくつかのフレーズをメモって重ねて『SAKANA』を演った後、「前に『I don’t know』という名前でやっていました」みたく言って『俺は知らない』に。アコエレでは以前にもやってますけど、この日はアルコール効果でより深みがありました。
 過激なフレーズを幾重にもエレクトリックでメモリーして重ねた後、アコギに持ち替えて『The Days Of NEKOMACHI』をキメてくれた後、嬉しいプレゼントが!「童謡のコーナーをやってみましょう」と言ってから、なんとブルースハープを首にセットして、少し前に向井さんのサイトでアップされた『ふるさと』を披露してくれました♪コメントはなくても大震災の被災者に向けた温かいメッセージが伝わりました。しかもブルースハープ超カッコよくキマってましたよ〜☆☆
 その後「かなり酔っ払ってます。酔っ払った時に作った曲をやります」みたく言うから何やるのかな〜って思ったらサプライズ!俺の記憶が正しければNUMBER GIRL解散後ソロでも演奏されたことがなかった『OMOIDE IN MY HEAD』が飛び出しました!ビックリ&ニッコリ♪
 本編最後は「もうグラングランに酔っとるね。まあ、そういうコンセプトやからいいわね。」みたく言ってアコギを弾きかけ「ああ、こっちか、やっぱな」とエレキに替えて『自問自答』。かなり久々でしたが、いい感じに酔っ払ったことで逆に歌詞の無常観が際立ち、めっちゃ心に響きました☆
 
 続く友川カズキ氏の辛口トーク炸裂&言葉が粒立って神経をヒリヒリと刺すような圧巻のライヴがあり、アンコール登場した友川氏に呼び出された向井さんは、友川さんのアコギを弾いてエノケンのコミックソング『東京節』を演奏♪終わってギターを置いた後も「らーめちゃんたらギッチョンチョンでパーイのパイのパイ」をつぶやき歌って去っていきました(^o^)
 いろんな意味で心に沁みる本当に素晴らしい最高の一夜になりました☆☆☆―――向井さん、友川さん、どうもありがとう!
Live Report #133 :LIQUID(110224)
2011.2.24 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 不思議な巡り会わせってあるもので、ZAZEN BOYSが2003年にバンド結成後初めて東京で行ったライヴの対バンがLITTLE CREATURESで、会場が新宿時代のリキッドだったんですが、それから久々のギグが恵比寿に移った同じハコで開催されました。
 L.C.さん主催の“Re:TTLE CREATURES”というイベントで、もう1バンドがtoe。ZAZEN BOYSはトップバッターでした。
 
 1. Honnoji
 2. Weekend
 3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 4. RIFF MAN
 5. DARUMA
 6. SEKARASIKA
 7. COLD BEAT
 8. Asobi
 
 定刻5分押しでピカ〜っと明るくなったステージに登場したメンバーは、なんか大人の貫禄って感じの空気でした。
 ライヴは、いきなり『Honnoji』でノッケからグッサグッサ全身全霊に突き刺さってきました!いや〜、カッケ〜♪
 続く『Weekend』では、前半向井さんがフロアの右方向に向いて不敵な笑みを浮かべ続けるパフォーマンスがあり、後半はカシオギター炸裂と見所満載!
 その後、すんごい疾走感を持って『HIMITSU GIRL'S〜』を演奏してから、ノンストップで『RIFF MAN』にうながり上がっていく超高速Rockin’ train状態で、もう興奮しまくり〜☆
 一呼吸置いてから、ちょっぴり久しぶりの(去年末のワンマンでもやらなかった)『DARUMA』―――。冒頭のお遊びは軽めでしたが、中盤から終盤に向かう楽器バトルは物凄くて、短いチャルメラ遊びもあり最高でした☆
 ドカドカしたリズム隊とギターのうねりが独特のビートを産む『SEKARASIKA』で、楽しくて楽しくて満面の笑みになっちゃったんですけど(^o^) 、その直後の『COLD BEAT』は笑ってる場合じゃなかった!もう吸い込まれる〜〜って感じで視線釘付けみたいな。
 中盤ドラムスをフィーチャーした後の部分では、向井指揮者遊びもありましたが、そこに至る前にかなり長めのジャジーな即興演奏があって、めっちゃ素敵だったです☆☆
 最後の『Asobi』でも、音楽っていうツールを使った遊びの深さを再認識しちゃったし、てか楽しかった〜!
 
 全体として、「大人の余裕を持ちながら、同時にけして予定調和にならない緊張感は保ちつつ、音楽の素晴らしさを改めて教えてくれた」みたいな、うん、なんかめっちゃ充実した気分になれたライヴだったです♪♪
Live Report #m&i-2 :GARDEN(110206)
2011.2.6 下北沢 GARDEN
 
 去年の6月に引き続き、ドラムスボー氏と向井&一郎両氏がセッションする素敵な共演が実現しました!
“M☆N☆T 2001 WINTER SPECIAL!”というタイトルのイベントで、出演したアーティストもバラエティに富んだ面白い組み合わせでした。
 
 トップバッターはヨソハヨソ。気が抜けたような佇まいと緩〜い喋り方とは裏腹で、変拍子たっぷりのプログレテイストでエネルギッシュなステージを展開。
 次がScars Borogh。女性2人がヴォーカルとベース、ドラムスとギターが男性という編成で、インディーズ時代のジュディマリみたいなトンガリながら楽しいロックンロールで踊らせてくれました。
 続いて、いよいよ待望のセッションが始まりです!(イベントのトリは、神聖かまってちゃんのドラムス=みさこちゃんのユニット「バンドじゃないもん!」)
 
  1. MATSURI SESSION
  2. Red Bull
  3. 開戦前夜
  4. CITY
  5. 空席-Sold Out-
 
 ドラムスボー氏がちょっと照れくさそうにメンバーを紹介し「最初にMATSURI SESSIONをやります」と言った後、向井さんは「7年ぐらい付き合ってる、遠距離恋愛、その、電話の会話」とセッションイメージを告げて(笑)、演奏が始まります。ザクザクと空気を切り裂くようなブレイクの多い前半から、歪みながら踊るような部分を経て、シャキ〜ンっと終わるインプロならではの魅力に溢れたセッションでした♪
 続いてドラムスボー氏の曲『Red Bull』。最初にボー氏がギターフレーズをサンプリングして重ね、ドラムスを被せていき、そこに向井さんと一郎君が絡む展開。ちょっと小粋でオシャレな曲でした(^o^) 。
 次は『開戦前夜』。前回もやったけど、元々インプロ要素が強い曲だから、まったく鮮度は薄れないばかりかシャキシャキ!今回は、出だし部分の歌詞を変えてたし、中盤の即興部分でもカッコいいアイディアがたっぷりで最高でした☆
 その後は、アコエレのレパートリー『CITY』。この3人での演奏は初体験だったけど、これがなんともいい!リズム隊を得ることで、向井さんがヴォーカルに集中できる分、歌詞の持つ世界観がより浮かび上がってきてGood!でした♪
 最後はボー氏が「5、6年ぐらい前に、ライヴでお客さんが一人もいなかったことがあったんです。その時の気持ちを曲にした『空席』っていう曲を今回やるって話したら、向井さんからメールが来て、それは淋しいから『Sold Out』ってことにしようって言われて…」みたいな紹介があって『空席-Sold Out-』を演奏。中盤を過ぎてから向井さんが「ドラムスボーの コンサートは い〜つも〜 ソールドアーウト」という歌詞を付けて歌を入れ、そのフレーズを最後まで編み込んでエンディングを迎えました。演奏も楽しかったけど、共演者を思いやる向井さんの温かさに感動しました!
 
 前回より1曲多かったし、この3人ならではの新しい魅力もたっぷりだったし、是非また3回目をやって欲しいな〜って思った素敵なライヴだったです☆☆
Live Report #132 :QUATTRO(110201)
2011.2.1 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 昨年末のライヴから1ヶ月が、何ヶ月にも感じられるほど待ち遠しかった待望の2011初ライヴは、雅-MIYAVI-さんの主催イベントでの対バン。
 場内は、あきらかにMIYAVIファンと思われる人々が多く、しかもほとんど女子―――。なんかアウェイな空気が充満するフロアの前に、ほぼ定刻でメンバーが登場!向井さんは、小さな刺繍が入った濃紺の長袖シャツで登場しました。
 
 1. RIFF MAN
 2. SI・GE・KI
 3. Honnoji
 4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 5. SEKARASIKA
 6. WHISKY & UNUBORE
 7. KIMOCHI
 8. COLD BEAT
 9. Asobi
 
 期待に膨らむ俺にブチ込まれた1曲目は『RIFF MAN』!いきなりっすよ♪新年(もう2月になっちゃったけど、とにかく)早々の1発目で、この曲カマされて脳内電気ビリビリせんわけないじゃんっ!もうね、最高にカッコよかった☆
 次の『SI・GE・KI』も、妖しくてタイトで子宮(俺にはないけど)に響くし、その後の『Honnoji』で改めて唯一無比のカッコよさに心酔し、さらに『HIMITSU GIRL'S〜』でメンバーそれぞれのテクとハンパないビートに感心しながら揺れて、最高に幸せな気分で前半が終了します。
 後半は、大好きな『SEKARASIKA』から。アウェイなフロアで「ガタガタガタガタ!」って叫んでる人は少なかったけど、そんな状況を忘れる最高の楽器バトルに心身ともに上がりまくり〜♪
 そして、こういう対バンでは珍しい『WHISKY & UNUBORE』が次に来たんだもん、それだけで感動しちゃいました(^o^) 。てかもうね、ガキにはわからん魔法の曲だよ(笑)。粋でイナセに始まって、中盤から終盤に向かってのハンパない昇り龍状態だもん、マジ至福の時間でございます!
 この曲の後で、ここまでほとんど喋らなかった向井さんが集まった人々へのお礼を述べてから「この前、ミヤヴィ〜さんがMATSURI STUDIOに来て、二人でセッションしましたが、ミヤヴィ〜さんの弾くギターはギザギザしててカッコいいですね。そして、アコギを弾いたら、これはとても優しい感じでしたね」みたく称賛のコメントをしました。
 そんな後輩への温かい思いも籠もった『KIMOCHI』は、音の塊のエネルギーだけじゃなく、ロックミュージックへの愛情に満ちた演奏でグッときました♪
 そして、ノンストップで(バスドラのペダルに不具合があったらしく、峰さんがペダル交換する間、敦さんは立ったままでシンバルを叩いてつないでました)『COLD BEAT』に突入。何度聞いても最高にカッコいいのは言うまでもないけど、フロアの空気を読んで〈向井指揮者コーナー〉を短めで切り上げるなど大人な気配りにも感動しました。
 最後は、比較的若い女子が多かったフロアにアダルトな媚薬を流し込むような『Asobi』を演奏し、ステージから退場していきました。
 
 いや〜、マジ最高だったです☆☆☆―――てか、もう凄いよね。何度ライヴを体験しても、まったく飽きないどころか、毎回違う感動があるんだもんね!ほんとありえんぐらい最高のバンドだ〜〜♪♪今年初のライヴからこんなに素晴らしいんだもん、この先ど〜なるの?って感じ(笑)。ZAZEN BOYSと同じ時代に生きてる幸せを噛み締めまくった夜でした!乾杯っ☆

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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