2012.2.29 吉祥寺 キチム
以前は銭湯で開催されていた“風呂ロック”ですが、銭湯が廃業してしまった現在も場所を変えてイベントを企画しています。今回、向井さんが登場したのは、クラムボンの原田郁子さんが姉妹で2010年にオープンさせた吉祥寺の多目的スペース「キチム」で行われる“キチムライブVol.2”というイベントです。
けして広くはない地下の空間には、前方に椅子が置かれた客席と同じフロアにステージがあり、アットホームな雰囲気は「Naked Loft」とちょっと似ていました。
そんな中、行われたライヴは、ワンマンだったこともあってか2部構成になっており、休憩を挟んで約3時間という贅沢なものでした(^o^)
《第1部》
1. NEKO ODORI[A]
2. CRAZY DAYS CRAZY FEELING[A]
3. Delayed Brain[A]
4. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING[A]
5. KARASU[A]
6. KU〜KI[E]
7. SAKANA[E]
8. 感覚的にNG[E]
9. 鉄風、鋭くなって[E]
10. WATER FRONT[E]
===休憩===
《第2部》
1. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE[E]
2. TATTOOあり[E]
3. TUESDAY GIRL[E]
4. OMOIDE IN MY HEAD[A]
5‐1. 赤とんぼ(作詞=三木露風、作曲=山田耕作)[A]
5‐2. もしもピアノが弾けたなら(作詞=阿久悠、作曲=坂田晃一)[A]
5‐3. 恋におちて(作詞=湯川れい子、作曲=小林明子)[A]
6. Blackbird(by The Beatles)[A]
7. Yureru(LEO今井と共作)[E]
8. The Days Of NEKOMACHIKIMOCHI[E]
9. 性的少女[A]
10. 自問自答[A]
EN1:ふるさと(with 原田郁子) [A]
EN2:Rollin' Rollin'(by 七尾旅人/with 原田郁子)[A]
向かって右手の楽屋スペースから登場した向井さんの「本日は、2部構成になっております。バーカウンターは、あちらにございますので、ごゆっくりお過ごしください」みたいな挨拶でライヴはスタートしました。
最初に演奏されたのがソロでは超久々に体験する大好きな『NEKO ODORI』だったので、めっちゃ嬉しかったです!うん、すんごく良かった〜♪やっぱ名曲だ!
向井さんのアコースティックは、何度体験しても素敵!しばらくは、ほろ酔い気分で目と鼻の先で演奏される曲に身を任せておりました。
第1部後半は、エレクトリックに持ち替えて『KU〜KI』から始まりましたが、この曲はアコギでの体験が多かったので、Eは新鮮!しかも、エフェクターを使って深〜く長〜く引っ張るサウンドを多用していたので、曲の印象がまったく違ってて「おおっ!」って感じでした。また、『鉄風、鋭くなって』では中盤から加速してスピードが上がっていったのが印象的でした。
寒い日でトイレ利用者が多かったためか、少し長めの休憩が終わると、ステージはエレクトリックにて再開されました。今やアコエレでしか聞けないNUMBER GIRL時代の曲が続き、フロアからの声援も大きくなった気がします。うん、いいねいいね(^o^)
アコースティックだと哀愁漂う『OMOIDE IN MY HEAD』を演奏してから、向井さんは「童謡のコーナー」と数回繰り返してから『赤とんぼ』を切々と歌い出し、澄み切った声が店内に拡がっていきました。
次に何が来るかと思ったら、今やナツメロと言ってもよさそうな『もしもピアノが弾けたなら』が始まりました!向井さん自身「こんな感じやったかな?」みたくコードを確かめながら手探りで歌ったので、フロアからも笑い声が。さらに続いて《「もしも」つながり》なのか、偶然浮かんだらしい『恋におちて』にチャレンジしましたが、途中で(おそらくわざと)投げ出し、爆笑を誘っていました。それも含めて、向井さんのユーモア溢れるサービス精神に心から拍手です♪♪
その後で、緩んだ空気をライヴ・モードに戻すかのように切れ味の良い『Blackbird』をビシっとキメてくれるんだもん、ほんと向井さんって素敵!
続いて「LEO今井と作った曲をやります」と言ってエレクトリックで『Yureru』を演奏。この曲、ソロのステージでは初体験でしたが、これまたエフェクター効果抜群の仕上がりでした。
本編は、久々に《導入部「真っ黒けっけの海」付き》ヴァージョンの『性的少女』に興奮させられ、じっくり『自問自答』を噛み締めて終了。
アンコールに応えて再登場した向井さんは「この店のオーナーである原田さんのお姉さんで、この店のウラバン原田郁子さんをお呼びしましょう」みたいに言って、彼女を招き入れます。
ちょっと照れたようにピアニカを手に現れた郁子さんとの臨時デュオで、まずは『ふるさと』が始まりました。じ〜んと胸に迫る向井さんの歌声に、郁子さんのピアニカが絶妙に絡んで味わい深い演奏でした。
そして、郁子さんが「実は、昨日店が終わるぐらいに、旅人君がここに来て、結局朝まで飲んでたんだよ」みたいな話をしたのがキッカケで、『Rollin' Rollin'』をやることになりました。最初「どっちがどっちやる?」みたくパート決めをして、郁子さんがラップに。向井さんは、手探りでコードを確かめる感じで曲が始まりましたが、フロアの手拍子や熱い声援も加わってどんどんヒートアップし、最後はライヴを締め括るにふさわしい暖か〜い空気の中でイベントは終了しました。―――うん、めっちゃ贅沢なお料理たっぷりのホームパーティーに招かれた気分です!ご馳走様でした〜〜☆☆
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