ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #k-5 :nest(120615)
2012.6.15 渋谷 O-nest
 
 好きなアーティストのライヴに参加するなら、出来る限り多くの曲をやって欲しいのは人情ですけど、もちろん毎回そうはいきません。この日は、“宇宙旅行R”というタイトルのイベントで、オープニングアクト付とはいえKIMONOSにとって久々の2マンだったので、この機会を逃しちゃならねえってわけで、出掛けて参りました。しかも、柵ナシコンパクトなハコだもんね!
 アコギとMCの2人だけなのに、ビックリするほど心に刺さる演奏をしてくれた初体験のMOROHAに続いて、自らセッティングの後、KIMONOSのステージです。
 
  1. Miss
  2. Haiya
  3. Sports Men
  4. Yureru
  5. No Modern Animal
  6. Mogura
  7. Soundtrack To Murder
  8. Almost Human
  9. Tokyo Lights
 
 今回も、向井さんの楽器はエレクトリック・ギター一本のみ。キーボードやスイッチングはレオ君が担当してライヴが始まりました。
 いくらか緊張したような面持ちでレオ君が腕を何度か伸ばし、短く曲名を告げて『Miss』が始まり、少しずつ動き出した空気は幻想的な『Haiya』でKIMONOSの世界に入れ替ります。
 そして、次に演奏されたのは、個人的にはかなり久しぶりだった『Sports Men』。カバー曲だから登場機会が少ないのかもしれないけど、とっても元気になりました(^o^)
 優しいヴォーカルと美しいハーモニーの『Yureru』をしっとり味わった後、サポートドラムの白根賢一氏が呼び込まれ、不良中年的なルックスと胃腸にズシリと来るタイトな打音が演奏に加わりました。
 まずは、そんなドラムが活きる多国籍料理の『No Modern Animal』―――。うん、めっちゃ美味い!これぞKIMONOSでしか味わえない異国であります♪
 原曲のダンサブルなビートを生ドラムが加熱してくれる『Mogura』では、終盤に向井さんとレオ君が競争するかのように絶叫パワーを上げていく姿が絶品でした!
 音源に比べてスローテンポで立ち上がった『Soundtrack To Murder』ですが、今回は比較的早めにテンポアップして、ライヴならではの魅力に溢れた演奏を展開。
 最後は、いつもの締めくくりナンバー『Tokyo Lights』を、「この日分のエネルギーすべて」を絞り切るみたいな勢いで演奏し、再登場はナシでライヴは終了しました。
 
 俺が今まで参加したKIMONOSのライヴでは最多の9曲だったし、後半にドラムスのサポートが入る「2部構成」だったし、向井さんのギターテクが堪能できたし、なによりめっちゃ熱いライヴだったし、ほんと素直に「行ってよかった〜」って言えるライヴでした☆
Live Report #153 :ERA(120603)
2012.6.3 下北沢 ERA
 
 このところバンドとしてのライヴが少な目で、ZAZEN BOYS中毒患者としては呼吸困難でしたが、関東圏では約2ヶ月ぶりとなる待望のライヴがありました!しかも、会場は、バンドにとって初登場のERA―――。うん、もうワクワク度あがりまくり〜!
 
 1. RIFF MAN
 2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 3. Honnoji
 4. はあとぶれいく(新曲)
 5. 気がつけばミッドナイト(新曲)
 6. サイボーグのオバケ(新曲)
 7. WHISKY & UNUBORE
 8. COLD BEAT
 9. CRAZY DAYS CRAZY FEELING〜お祭りビート
 EN. Asobi
 
 このハコは、フロアの奥行きはまあまああるんですけど、かなりステージの間口が狭いんです。そして、柵もない。だから、最前エリアに立ってると、リハスタに同席してるみたいな感覚なんですね。そう、まさにスタジオライヴって感じ!そんな状況で、ノッケから『RIFF MAN』カマされたた、もうイクしかないっすよね(笑)。うん、最高♪
 パワー&テクニックの3連発を浴びた後は、嬉しい新曲コーナーがやって来ました!向井さんがスタンドマイクに向かってヴォーカルに専念する『はあとぶれいく』、独特の崩したリズムにファンキーな歌詞を乗せた『気がつけばミッドナイト』と続けて演奏。
 そして、しばらくやってくれなかったから「お蔵入り」になっちゃったのかなあって個人的に心配してた『サイボーグのオバケ』がパワーアップして復活しました〜!歌詞の部分が少し長くなった気がしたし、全体の尺も伸びたようで、細部に肉付けされた感じ。大好きな曲だったから再会できて嬉しかった〜(^o^)
 この後、向井さんは「ずっと新曲を作ってるとインフォメーションしてますが、実はほとんど全部出来てます。だから2014年ぐらいには出せると思いますけど、もしかすると2016年ぐらいになるかもしれませんね。曲は全部出来てるから、出そうと思えばすぐ出せるんですけど、本業の株が忙しいんで…」みたいな話をしてトボけてました(笑)。(←この話に、カシオマンがバカウケして吹き出してたよ〜)
 終盤は、何度体験してもゾクゾクしちゃう『WHISKY & UNUBORE』、久々に〈チャルメラ遊び〉をせず、変拍子のインプロで魅せてくれた『COLD BEAT』を経て、『CRAZY DAYS〜』へ。ところが、もう曲が終わるかと思ったら、なんといわゆる〈お祭りビート〉(『半透明少女関係』終盤などにやってた「らっせ〜、らっせ〜、らっせ〜ら〜」などが入るヤツ)に繋いだんです。百人組手でやったとはいえ、まったく予想してなかったからビックリ&ニッコリで、めっちゃ楽しかった〜♪
 メンバーも楽しんでいて、再登場した向井さんは「普段、こういうイベントみたいな場合、あまりアンコールとかやらないんですが、今日は皆さん楽しそうだったから、出てきました」みたいな嬉しいことを言ってくれ、最後に『Asobi』をやって久々のライヴは幕を閉じました。
 
 オープン10周年となるERAの名前を、わざと何度も間違えるなど気分上々の向井さんを筆頭にメンバー全員が帰国後初となる久々の東京ライヴを楽しんでいて、すんごく素敵な夜になりました☆
Live Report #m-40 :JAPAN JAM(120504)
2012.5.4 新木場 Studio Coast
 
 2010年に富士スピードウェイで開催されたJAPAN JAM―――。この記念すべき第1回と会場を幕張に移して行われた2回目の去年には、ZAZEN BOYSとして参加し、素晴らしいセッションをブチかましてくれましたが、3回目となる今年は向井さんがアコエレ名義でソロで参加。セッション相手は星野源くんであります。
 会場が狭くなって、ホストアーティストも各日4組と少なくなっちゃたから、ぶっちゃけ「フェス感」は少し薄れちゃいましたが、向井さんがソロでどんなセッションを繰り広げるかワクワクしながら開演を待ちました。
 いわゆる「朝礼」で、渋谷さんが「まさにこのフェスの主と言ってもいい」みたいに紹介した向井さんは、2番手の登場でした。
 
 この日、向井さんのコンセプトは「一人暮らしの専門学校生の野郎二人が六畳間で飲みながら朝まで語り、歌い合う」みたいな感じらしく、その流れかお馴染みの缶ビールはなくて、登場するやグラスに氷を入れて焼酎の水割りを作って飲み始め、「ちょと薄い。あんま薄いとかえって飲みすぎる」とか言って焼酎を注ぎ足し、なんだかんだ退場するまでにかなり飲んでました(笑)。
 セットリストは、フェスの公式クイックレポートにあるので省きますが、前半は二人が交互に自分の持ち歌を演奏し、中盤にお互いをカバーし、終盤にスペシャルセッションという構成になってました。
 中盤に、星野君が『透明少女』を歌った時、向井さんが彼のアレンジを褒めて「作った当時は爽やかな曲にするつもりだったので、今回そんな感じになってよかった」みたいなコメントをしてたのが印象に残りました。
 そして終盤、映画『少年メリケンサック』の中で星野君が〈GOA=ジェネレーション・オブ・アニメーション〉というバンドのメンバー役で歌った『あいまい模様』をライヴ初披露してくれましたが、宮藤官九郎の作った詞を「まったくなんもメッセージはないんだけど…」とか言いながら(笑)、そのバカバカしさを楽しんでるのが素敵でした!
 そしてSAKEROCKの『MUDA』(インストです)を「ニャーニャー語で歌詞を付けて歌ってみましょう」と言って、向井さんならではの即興歌詞で歌い、それに星野君が応えて歌うというパフォーマンスがあって、笑いながらも感心しちゃいました!うん、最高☆
 星野君の強い希望で選曲された『IGGY POP FAN CLUB』では、向井さんがギターを掻き鳴らしながらめっちゃ楽しそうだったのが印象的でした(^o^)
 最後は、既に酩酊気味(笑)の向井さんが「最後に、福岡の後輩の曲をやります」みたいに言ってノリノリでYUIちゃんの『CHE.R.RY』を歌ってステージを去りましたが、まさにコンセプトどおり「部屋飲み感」溢れる楽しいライヴで、手に汗握る過去2回とは違った「JAM SESSION」を体験できて良かったで〜す♪
Live Report #152 :QUATTRO(120324)
2012.3.24 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 この日のライヴは、インストバンドのte’主催のイベントにゲストとして登場。ゲストとはいえ、他の対バンはナシだったから、持ち時間も1時間チョイあったので、有り難いライヴチャンスでした。
 
 1. Honnoji
 2. RIFF MAN
 3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 4. WHISKY & UNUBORE
 5. 気がつけばミッドナイト(新曲)
 6. はあとぶれいく(新曲)
 7. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 8. COLD BEAT
 9. Asobi
 
 まずは、1曲目に来るのは珍しい『Honnoji』からスタート。それまで比較的ゆったりしてたフロアの最前エリアがギュッと押されて高密度になり、その中に突き刺さるシャープなサウンドがたまらんです!そして、『RIFF MAN』でさらに加熱した空気は、4曲目『WHISKY & UNUBORE』の前半で少しだけクールダウンしますが、この曲の後半が、何度も何度も書いてるけど物凄いわけで…。うん、この日も最高でした(^o^)
 その後、向井さんは「ZAZEN BOYSは、現在レコーディングに…入ろうかな〜っと思っております」と言ったので、思わず敦さんが吹き出してました(笑)。そして、新曲を2曲披露。
 この日の向井さんは、ロボットダンス的な動きを多用して、アクションでユーモアを発揮。『はあとぶれいく』は音階の高低差は少ないですがメロディーラインがある歌になっています。(前回で書かなかった補足としては、この2曲では楽器に手を付けずヴォーカルに専念しています。)
 終盤は、タイトになった最近ヴァージョンの『CRAZY DAYS〜』で踊らされ、チャルメラ変奏曲も含む『COLD BEAT』でカッコよさと楽しさをガッツリ味わわせて頂き、アダルトな『Asobi』の余韻に浸りながらライヴが終わりました。
 なんかアッという間の9曲でしたが、やっぱZAZEN BOYSのライヴに参加した日の充実感と幸福感は何物にも変えがたいっすね〜。帰宅して再度乾杯しました♪
Live Report #151 :LOFT(120302)
2012.3.2 新宿 LOFT
 
 バンドとしては久々の登場となるロフトでのライヴは、“奇奇怪怪”と題されたこのハコ35周年記念のイベントで、元ミドリの後藤まりこ氏との2マン対決という涎の出そうなベストマッチでございました。
 薄手の可愛らしいワンピース姿ながらも片足には懐かしい黒ガムを貼って登場し、スローな曲から始まって、最後はフロアにダイブしながらのエネルギッシュなアクトを繰り広げたまりこさんのステージ(全8曲)に続いて、ZAZEN BOYSの登場です!
 
 1. RIFF MAN
 2. CRAZY DAYS CRAZY FEELING
 3. Weekend
 4. WHISKY & UNUBORE
 5. みかん(新曲)
 6. 気がつけばミッドナイト(新曲)
 7. 無口なガール(新曲)
 8. はあとぶれいく(新曲)
 9. COLD BEAT
10. FRIDAY NIGHT
11. Asobi
EN1. “Asobi”SESSION(with 後藤まりこ)
 
 やはりギュッと詰まった伝統の空間はR・O・C・K魂に火を点けるのか、この日のZAZEN BOYSからは、ノッケから物凄い気迫が感じられました。(登場する時は、いつものようにリラックスしてましたけど…)
 フロアも盛り上がってて最前エリアでは〈押し〉も強くラッシュ状態!久しぶりに身体が痛かったです(笑)。そんな中、『Weekend』まで一気に駆け上がって行きます。
 そして、何度ライヴで体験しても最高な『WHISKY & UNUBORE』を今年初体験!うん、きっと今まで何度も大好きって書いてるけど、この曲後半のヒートアップはマジでハンパなく素敵です〜♪
 濃厚な演奏に酔いながら、ちょい余韻に浸ってると、今度は思わぬ嬉しすぎるプレゼントが!そう、新曲披露のコーナ〜〜〜っ!しかも、なんとなんと4曲〜〜っ!
 まずは、去年何回か披露した『みかん』―――。今回は、向井さんも「『みかん』という曲です」って言ってたから、今のところ正式タイトルみたいです(←以下3曲も同様)。でもね、進化してました。去年のお披露目に比べて長くなってて、整理して再構成された様子です。祭囃子テイストの曲で、「こたつの中はポッカポカ」なんて歌詞もあったよ(^o^)
 次は、去年末のワンマンツアー後半で披露された曲を再構築した新曲。タイトルの「気がつけばミッドナイト」というフレーズを軸に、ギクシャクしたリズムにカクカクしたヴォイスが絡む曲です。既にあった「飲みなさいよ朝まで」などに加えて「乗りなさいよ始発に」なんてフレーズも登場(笑)。ユーモアたっぷりの歌詞です。
 そして、未発表曲を2曲連続でぶちカマしてくれました!『無口なガール』は、いろんな状況でも喋らない女子を歌った曲ですが、タイトルとは裏腹にファンキーでブラコンテイストたっぷりのダンサブルなナンバー。それでもZAZEN BOYSらしい変拍子な空気も味わえる素敵な曲♪
 最後に「もう1曲、いってみよう」と2回言ってから『はあとぶれいく』を披露。ゴリゴリした直線的なリフをベースにした曲でした。
 そんな嬉しい贅沢なコーナーの後は、遊び心もたっぷりの『COLD BEAT』です。今回は、中盤のインプロ部分で、かなり長い尺を取って《チャルメラ変奏曲》がありましたが、当意即妙のバトルに息を呑んで引き込まれていました☆
 やや久しぶりの『FRIDAY NIGHT』で盛り上がった後は、締めにふさわしい『Asobi』。今回、向井さんは序盤の歌詞をイジって遊んでいて「ウィキペディアで」などのフレーズも登場しました。そして、最近の中ではカシオマラカス部分からの戻りが長い方で、たっぷりシンセ遊びを聞かせてくれました。
 
 そして、盛大な拍手に呼び込まれて、まず登場したのが「まりこ&カシオ」という異色のコンビ!かなりご酩酊なご様子(笑)のまりこさんは、よろけながらフロアを煽りつつ、キーボードにタッチ。偶然か必然かわからないけど、キースイッチが入って『Asobi』のフレーズが流れ出します。それに合わせて、まりこさんがカシオマンに絡むように歌いだします。そこに残りのメンバー3人が登場して、『Asobi』をベースにしたセッション(ってゆーか「お祭り騒ぎ」)が繰り広げられ、最後は空気を読んだ向井さんの合図で終了―――。
 思わぬ4曲もの新曲あり、濃厚なインプロあり、まりこさんとの狂喜乱舞あり、と見所聞き所たっぷりのライヴで、めっちゃ楽しく素晴らしく充実した一夜でした☆☆

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Last Updated: 2024/11/2 Sat.

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