ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #157 :LIQIUD(120925)
2012.9.25 恵比寿 LIQUID ROOM
 
 ついに!とうとう!いよいよ!―――待ちに待った久々の長いワンマンツアーが始まりました!盛り上がって泡盛を喰らったという大阪での初日を終えたZAZEN BOYSが、ツアー2発目に立ったステージは、東京・恵比寿。ソールドアウトになった公演は、予想を遥かに超える素晴らしいライヴで、約2時間半に及ぶ濃厚な内容でした♪
 
 1. Honnoji
 2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 3. RIFF MAN
 4. サイボーグのオバケ
 5. ポテトサラダ
 6. はあとぶれいく
 7. 天狗
 8. 電球
 9. TANUKI
 10. IKASAMA LOVE
 11. Weekend
 12. 暗黒屋
 13. 気がつけばミッドナイト
 14. DARUMA
 15. SUGAR MAN
 16. CHIE chan’s Landscape
 17. KIMOCHI
 18. COLD BEAT
 19. サンドペーパーざらざら
 20. 泥沼
 21. すとーりーず
 22. 破裂音の朝
 EN1. 安眠棒(アカペラ)
 EN2. Asobi
 
 開演時間が近付くに連れて人口密度が高まっていくフロアでしたが、今回はいわゆる〈客入れ音楽〉は流れておらず、無音の中で待つ人々。やがて登場したメンバーは、まず『Fender Telecaster』のイントロ(フレーズ4回)を掻き鳴らしてから『Honnoji』に突入!しかも、アレンジを微妙に変えた新しいヴァージョン!そんな新鮮な一撃でライヴは幕を開けました(大阪でもそうだったらしい)。うん、ノッケからアガるわ。
 物凄いテンションで『RIFF MAN』まで駆け上がった後、5枚目からのブロックに入りました。『サイボーグのオバケ』では、中盤でベースだけになって向井さんが「パンツ一丁」部分を変化させて遊んだ後、今度はカシオマンに「パンパンパンっ」とか「パンツー丸見え」などと言ってギターでレスさせる遊びが長尺で入っていて、めっちゃ楽しかったっす(^o^)
 この日は帽子を被らず、缶ビールもサッポロ生だった向井さんが、ハンドマイク状態でゴキゲンな動きで『はあとぶれいく』を歌った後、今回のツアーでライヴ初披露の2曲が連続で演奏されます。両方とも音源で聴きまくった段階から、すんごくライヴでの期待が高かったので、それぞれの楽器の動きを見逃すまいと目を凝らしているうち、あっという間に終わっちゃいました。凄いとか感じるヒマもないほどに通り過ぎて行ったなんて、やっぱ凄い(笑)。ライヴだとギターのジャキジャキ感がハンパなかった!
 中盤は、久しぶりの『TANUKI』から―――。めっちゃ楽しい祭り囃子に踊って、『Maboroshi〜』と分離して演奏されるのはほぼ初めての『IKASAMA LOVE』で「遠い目の向井さん」に再会できました!
 続いての『Weekend』では、中盤の敦さんが両手を高く上げて手拍子をするパフォーマンスがなくなっていましたが、後半のカシオギター炸裂はハンパなく健在なり♪
 照明が赤系に薄暗くなった中で演奏された『暗黒屋』は、不気味さと共に、シンセとギターのインプロバトルが強化されていて、最高にカッコよかった〜☆
 向井さんがニセのカウントで何度もフェイントを掛け、それにメンバーが「今のなに?」みたいな反応をして遊んだ後、そんな空気の『気がつけばミッドナイト』。
 そして、終盤への分岐点に大々大好きな『DARUMA』が超久々に演奏されて、もう幸せなんてもんじゃなかったっす♪♪いや〜、まぢカッケ〜!
 そして、ライヴは終盤へと突入―――。まずは、めっちゃ久しぶりな『SUGAR MAN』が、新しいアレンジや実験を織り込みながらブチ込まれました。まさにZAZEN BOYSじゃなきゃできん音楽世界に感動です!これまた久々の『CHIE chan’〜』では、ギターの競演とリズム隊が引っ張る後半にワクワクです(^o^)
 惜しみなくライヴパワーを注ぎ込んだ入魂の『KIMOCHI』の後は、ライヴの必須アイテム『COLD BEAT』です。中盤の「指揮者・向井」コーナーでは、なんとフロアにも「ちょこっと」とか「なよ〜〜ん」とか「チャルメラ」の指示が飛び、ウチらも頑張って応える素敵なインプロがあり、ライヴならではのサービスに至福の時を過ごしました☆☆
 最終盤は、『サンドペーパーざらざら』でスピードに乗ってスタートし、ザゼンファンクの『泥沼』で踊りまくり〜!ワンマンだけに「ずぼ〜っ」とかの遊びもたっぷり時間をかけてくれました。
 そして本編ラス前には、これもライヴ初披露の『すとーりーず』が顔見せ。青い照明の中、シンセが幻想的に世界を塗り始め、そこにギターが重なっていき、もうゾクゾクしました。リズムに乗ってからは、ライヴならではのグルーブを産んで曲は膨らみます。
 本編最後は、これまでのライヴで練り上げて生まれた『破裂音の朝』で締め!―――ここまで22曲!しかも新しい実験や遊びが盛りだくさん!いや〜マジ濃厚だわ。
 再登場したメンバーは、手ぶらでスタンドマイクの前に並び、最高の宴会芸=口楽器ヴァージョンの『安眠棒』を披露してから、楽器に戻って『Asobi』をたっぷり演奏してステージから去っていきました。
 
 書くことが多過ぎて、めっちゃレポが長くなっちゃいましたけど、とにかく濃厚かつ過激かつ繊細かつ笑えて踊れてウナギ上がれる最高のライヴだったです☆☆☆
Live Report #156 :Coast(120916)
2012.9.16 新木場 Studio Coast
 
 新しいアルバムの発売に伴う久しぶりの長いツアーを直前にして、ZAZEN BOYSは“aiternative tokyo”というライヴイベントに参加しました。
 会場の内外2つのステージで交互にライヴを展開し、絵画の展示などもあるイベントで、かなり幅広い客層が集まっていたように見えました。
 そんな中で、ZAZEN BOYSはメインステージの3番手として登場しました!
 
  1. COLD BEAT
  2. サンドペーパーざらざら
  3. 泥沼
  4. サイボーグのオバケ
  5. .暗黒屋
  6. はあとぶれいく
  7. 破裂音の朝
  8. Asobi
 
 この日も、5枚目の曲を中心に展開しましたが、ライヴはちょっと珍しく『COLD BEAT』からスタートしました。その中盤では、ちょい久々に向井さんが指や拳で楽器を操る〈遊び〉が織り込まれていて楽しかったですよ〜(^o^)
 そして、2曲目にいきなり『サンドペーパーざらざら』が!うん、これ、アガります!今後のツアーでもありそうな新しい序盤の展開かも?
 さらに続いてファンキーな『泥沼』だぜィ!小気味のいいギターのカッティングやベースラインに踊っていると、あっという間に終盤に突入―――。ここで、楽器が無音になって「ずぼっとハマった泥沼」のフレーズを長短刻んで寸止めする遊びがありました。
 ライヴならではの遊びは、次の『サイボーグのオバケ』でも新たに登場!後半で、向井さんは「パンツ!」というフレーズを「パンッ!」とか「パ〜ンツ」とかいろんな調子で発声し、それにカシオマンがギターで応える楽しいミニセッションがあって、めっちゃ素敵でした〜♪
 いろんな替えの手が登場し、今後もライヴごとに違いそうなワクワクの.暗黒屋『』は、向井さんのチャルメラフレーズで締め、次の『はあとぶれいく』は若干スピードが速くなった感じ。
 そして、今回の目玉は、『破裂音の朝』をライヴ初披露してくれたこと!曲の原点になっている《きらきらメロディー》は、今までのライヴでも体験してますけど、再構成されて生まれ変わった新曲は初体験だったから、めっちゃ嬉しかった〜&すんごく良かったです☆☆(中盤、音源とはちょっと違うギターの競演もあったよ!)
 最後の『Asobi』でも、細かい新しいアイディアが含まれていたし、イベントでの持ち時間を十二分に活かし切った素晴らしいライヴだったです♪☆♪
Live Report #155 :BAY CAMP(120909)
2012.9.9 川崎市東扇島公園 PLANT STAGE
 
 臨海にある公園で行われたオールナイトのロック・フェス“BAY CAMP2012”に、ZAZEN BOYSが初参加しました。しかも、なんと出番はトリ―――。つまり、フェスを締め括る役割に選ばれたわけですが、オールナイトだから当然明け方ですよね。そして、まだ日が長い時期だから、登場した4:40頃は、まさに「夜明け前」。ライヴ中に日の出を迎えるというレアな時間帯でのライヴになりました!
 
  1. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  2. RIFF MAN
  3. ポテトサラダ
  4. サイボーグのオバケ
  5. はあとぶれいく
  6. 気がつけばミッドナイト
  7. 暗黒屋
  8. サンドペーパーざらざら
  9. 泥沼
 10. COLD BEAT
 11. Asobi
 
 この日は、待望の5枚目(←素晴らしい!)が発売された直後1発目のライヴだったから、トリでの登場も含めて、かなり期待して出番を待っていました。やがて、まだ暗いステージに登場したメンバーは、もう一つのステージでsmogasの演奏が続く中、黙々とセッティングと楽器のチェックを進めます。そして、別ステのライヴが終わるや、「もう音出していいすかね?」とスタッフに聞き、早速フリーセッションを始めました。明け方の本編前に、カッコよろしいMATSURI SESSIONを体験できるなんて最高♪
 そして、いよいよ始まった本編は、『HIMITSU GIRL'S〜』でバンドを知らないだろう人々を引っ掛け、『RIFF MAN』の凄いパワーで吸い上げる展開で進行します。
 この後、アルバムが発売されたことに触れ、「その中から聞いてみましょう」みたいに言って『ポテトサラダ』に。既に音源で聞きまくっていても、やっぱライヴは別物!この曲のライヴ体験はまだ2回目だったし、メンバーの動きを見逃すものかと目は釘付けです。
 続く3曲は、今までのライヴで何度か演奏してますけど、少しずつ進化しており、音源を聞きまくった後で改めてライヴ体験すると、新鮮な感動がありました!
 そんな中で、少しずつ空が明るくなってきて、不思議&素敵な感覚!向井さんは「向こうの方にKOというネオンサインが見えますが、あれ、なんでしょうね…。ノックアウトみたいで、なんか負けた気分になりますね」みたいに言ってました(笑)。
 そして後半は、RIJで初披露した『暗黒屋』からスタート。音源で聴いてもスリリングな曲だけど、ライヴでは楽器の絡み合いがゾクゾクするほど素敵!曲の後半には、微妙な「替えフレーズ」が織り込まれていたし…。うん、まさにシビレます〜☆☆
 続いて、疾走感あふれる『サンドペーパーざらざら』。高度なテクニックなのに、それを感じさせないほどのスピードで音の渦に巻き込まれ、大興奮!
 次の『泥沼』も、スピード&テクで圧倒されますが、終盤「ずぼっとハマった泥沼」のリフレインで、一旦楽器をオフにし、向井さんの声だけにして、「ずぼっ」などで止めたりする遊びが組み込まれ、まさにライヴならではの魅力たっぷり〜☆
 終盤は、既存曲に戻り、最小限のインプロで(←それだけでも、めっちゃカッコいいけど)タイトにキメた『COLD BEAT』と、長いフェスを終えた朝帰りの「遊び足りない」気分にピッタリの『Asobi』を演奏し、再登場せずにライヴは終わりました。
 
 オールナイト・フェスの最後を飾るにふさわしいライヴだったし、明け方のライヴっていうレアな状況でのZAZEN BOYSは、めっちゃ新鮮で素晴らしい体験だったで〜す(^o^)
Live Report #154 :RIJ(120804)
2012.8.4 ひたち海浜公園 SOUND OF FOREST
 
 3年連続の出場となった今年のロック・イン・ジャパンは、陽射しの強い15時過ぎに、去年と同じ森のステージへの登場でした。
 ご存知のように、今年は4年ぶりに新しいアルバムのリリースと全国ツアーが発表されており、それを直前に控えたフェスのステージだったので、なにかあるんじゃないかと期待して芝生に立ちましたが、予想を上回る素晴しい記念碑的なライヴとなりました!
 
 まず最初の嬉しいプレゼントは、開演時間前に贈られました。フェスでも、トップバッターでもなければメンバー自身がサウンドチェックすることが多いZAZEN BOYSですが、今回もそう。個々のチェックを見てるだけでも、すんごく楽しいですが、今回はタイムテーブルの関係でセットチェンジの時間が長いので、すべてチェックが終わっても本来の出番まではかなりありました。向井さんは「まだ15分以上あるな…」と言って、俺ら芝生側を見渡します。ウチらの熱い拍手に応えて、向井さんがメンバーに軽く指示して、ナムヘビでお馴染みの「無常節」をフィーチャーした『MATSURI SESSION』をしてくれました。
 これだけでも充分1曲にカウントできるぐらいの素敵なセッションで、そんな嬉しい逆アンコールに、幸せいっぱいでしたが、プレゼントはこれからです。
 
  1. サイボーグのオバケ
  2. ポテトサラダ
  3. はあとぶれいく
  4. 気がつけばミッドナイト
  5. 暗黒屋
  6. サンドペーパーざらざら
  7. 泥沼
  8. Asobi
 
 以上が、この日のライヴ本編―――。どうだ〜っ!って俺が言っても変だけど、言いたい気分です。なんたって、ほとんどが新曲なんだもん!
 いやね、サウンドチェックの段階で向井さんのギターがなかったんですよ。「変だな?もしかして?でも、まさかな?」って思ってたんですけど、この日は、なんと最後までギターは登場せず、向井さんはキーボードのみ。俺の記憶では、今までのライヴでたぶん初めてだと思います。これだけでも、かなり凄い!
 そして、改めて書きますけど、『Asobi』以外のすべてが新しいアルバムからの新曲!しかも、ご存知の曲中心で組まれることが多いビッグ・フェスのリストでそれやるって、凄くない?うん、ぜったい凄い!(しかも7曲も)
 しかもしかも、その中で4曲がライヴ初披露なんですよ。つまり、この日ここにいた俺たちが初体験できちゃったんだもん、もう最高っすよ、マジ♪
 
 では、その初披露曲を中心に書きま〜す。既にウェブ配信されてる『ポテトサラダ』ですが、やっぱライヴだと、絶妙な呼吸とスピード感が違います。
 とっても楽しそうに歌詞が愉快な披露済の『気がつけばミッドナイト』をやった後の『暗黒屋』は、タイトルどおりちょっと不気味なテイストの曲。まさにZAZEN BOYSならではの世界観が繰り広げられました。
 そして終盤に並んだ『サンドペーパーざらざら』『泥沼』の2曲は、今まで披露したけど採用はされなかった『猫』や『みかん』などの曲で積み上げられたセッションが実を結んだって感じの曲たちで、今後ライヴで様々なインプロ部分と絡んだ展開が期待される曲でした☆☆
 
 この日のライヴは、こういった嬉し過ぎる初体験だけじゃなくて、向井さん自身がめっちゃ楽しそうだったのが印象的でした。珍しく『あっちにあるチケットぴあのコーナーで、(ツアーの)チケットをタダで配ってるらしいです。…噂ですが、…ツイッターの』などとツアチケの販促コメントもあったし(笑)
 もちろん他のメンバーからも、新しいアルバムリリース前の高揚感が伝わってくるライヴで、ほんとに最高でした☆☆☆―――早朝からツアーバスで出掛けてフェスに参加して、ほんとに良かった〜(^o^)
 
Live Report #m-41 :FEVER(120701)
2012.7.1 新代田 FEVER
 
 下北沢エリアにある数多くのライヴハウスなどの中から15箇所を使って開催された“Shimokitazawa indie fanclub”というイベントに、3回目の今年は向井さんがアコエレ名義で初参加しました!
 彼が登場したのは、隣駅にあるFEVERで、このハコのトリでした。(ちなみに、この会場には、NUMBER GIRLをリスペクトしているという台湾のバンド=透明雑誌も登場しました。)
 
 1. WATER FRONT
 2. Delayed Brain
 3. SAKANA
 4. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 5. TATTOOあり
 6. 性的少女
 7. KARASU
 8. Yureru
 9. The Days Of NEKOMACHIKIMOCHI
EN. Rollin' Rollin'(by 七尾旅人/with やけのはら)
 
 この日のライヴは、すべてエレクトロニック―――。ギター1本勝負!向井さんは、モニターの音量などチェックし、丸テーブルに用意された焼酎『二階堂』の水割りを作って飲みながら(←かなり濃い)ライヴを展開していきます。
 2曲目の『Delayed Brain』で、いつものように「個人的に盛り上がって」きた向井さんは、フレーズをメモリーで重ねるソロならではの『SAKANA』を演奏してから、中盤の〈NUMBER GIRL〉コーナーに突入。
 いずれも改めて原曲の良さを再認識させられましたが、導入部に『真っ黒けっけの海』を付けた『性的少女』は、静かに滑り出した曲が終盤「記憶を己でブチ消した」など絶叫する部分に着地する構成の見事さにうっとり(^o^)
 スカイツリーが完成した現在、「高速道路の帰り道」に車の窓から見える東京タワーを「老いぼれて 突っ立っている」と歌う詞に哀愁を感じる『KARASU』、KIMONOSとは一味違う切なさが匂う『Yureru』と続き、本編は『The Days Of NEKOMACHIKIMOCHI』の複合されたジャキジャキ音で締め!
 鳴り響く拍手に応えて再登場した向井さんは、「カバーですが…」と前振りして『Rollin' Rollin'』を歌い始め、途中からラッパーとしてやけのはら氏(2つ前にドリアン氏と登場)を呼び込み、フロアを緩やかなグルーブに包んで去っていきました。
 イベントへの参加だったけど、トリだったせいもあり、魅力の凝縮した素敵なライヴだったです♪

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Last Updated: 2024/6/14 Fri.

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