ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #155 :BAY CAMP(120909)
2012.9.9 川崎市東扇島公園 PLANT STAGE
 
 臨海にある公園で行われたオールナイトのロック・フェス“BAY CAMP2012”に、ZAZEN BOYSが初参加しました。しかも、なんと出番はトリ―――。つまり、フェスを締め括る役割に選ばれたわけですが、オールナイトだから当然明け方ですよね。そして、まだ日が長い時期だから、登場した4:40頃は、まさに「夜明け前」。ライヴ中に日の出を迎えるというレアな時間帯でのライヴになりました!
 
  1. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  2. RIFF MAN
  3. ポテトサラダ
  4. サイボーグのオバケ
  5. はあとぶれいく
  6. 気がつけばミッドナイト
  7. 暗黒屋
  8. サンドペーパーざらざら
  9. 泥沼
 10. COLD BEAT
 11. Asobi
 
 この日は、待望の5枚目(←素晴らしい!)が発売された直後1発目のライヴだったから、トリでの登場も含めて、かなり期待して出番を待っていました。やがて、まだ暗いステージに登場したメンバーは、もう一つのステージでsmogasの演奏が続く中、黙々とセッティングと楽器のチェックを進めます。そして、別ステのライヴが終わるや、「もう音出していいすかね?」とスタッフに聞き、早速フリーセッションを始めました。明け方の本編前に、カッコよろしいMATSURI SESSIONを体験できるなんて最高♪
 そして、いよいよ始まった本編は、『HIMITSU GIRL'S〜』でバンドを知らないだろう人々を引っ掛け、『RIFF MAN』の凄いパワーで吸い上げる展開で進行します。
 この後、アルバムが発売されたことに触れ、「その中から聞いてみましょう」みたいに言って『ポテトサラダ』に。既に音源で聞きまくっていても、やっぱライヴは別物!この曲のライヴ体験はまだ2回目だったし、メンバーの動きを見逃すものかと目は釘付けです。
 続く3曲は、今までのライヴで何度か演奏してますけど、少しずつ進化しており、音源を聞きまくった後で改めてライヴ体験すると、新鮮な感動がありました!
 そんな中で、少しずつ空が明るくなってきて、不思議&素敵な感覚!向井さんは「向こうの方にKOというネオンサインが見えますが、あれ、なんでしょうね…。ノックアウトみたいで、なんか負けた気分になりますね」みたいに言ってました(笑)。
 そして後半は、RIJで初披露した『暗黒屋』からスタート。音源で聴いてもスリリングな曲だけど、ライヴでは楽器の絡み合いがゾクゾクするほど素敵!曲の後半には、微妙な「替えフレーズ」が織り込まれていたし…。うん、まさにシビレます〜☆☆
 続いて、疾走感あふれる『サンドペーパーざらざら』。高度なテクニックなのに、それを感じさせないほどのスピードで音の渦に巻き込まれ、大興奮!
 次の『泥沼』も、スピード&テクで圧倒されますが、終盤「ずぼっとハマった泥沼」のリフレインで、一旦楽器をオフにし、向井さんの声だけにして、「ずぼっ」などで止めたりする遊びが組み込まれ、まさにライヴならではの魅力たっぷり〜☆
 終盤は、既存曲に戻り、最小限のインプロで(←それだけでも、めっちゃカッコいいけど)タイトにキメた『COLD BEAT』と、長いフェスを終えた朝帰りの「遊び足りない」気分にピッタリの『Asobi』を演奏し、再登場せずにライヴは終わりました。
 
 オールナイト・フェスの最後を飾るにふさわしいライヴだったし、明け方のライヴっていうレアな状況でのZAZEN BOYSは、めっちゃ新鮮で素晴らしい体験だったで〜す(^o^)
Live Report #154 :RIJ(120804)
2012.8.4 ひたち海浜公園 SOUND OF FOREST
 
 3年連続の出場となった今年のロック・イン・ジャパンは、陽射しの強い15時過ぎに、去年と同じ森のステージへの登場でした。
 ご存知のように、今年は4年ぶりに新しいアルバムのリリースと全国ツアーが発表されており、それを直前に控えたフェスのステージだったので、なにかあるんじゃないかと期待して芝生に立ちましたが、予想を上回る素晴しい記念碑的なライヴとなりました!
 
 まず最初の嬉しいプレゼントは、開演時間前に贈られました。フェスでも、トップバッターでもなければメンバー自身がサウンドチェックすることが多いZAZEN BOYSですが、今回もそう。個々のチェックを見てるだけでも、すんごく楽しいですが、今回はタイムテーブルの関係でセットチェンジの時間が長いので、すべてチェックが終わっても本来の出番まではかなりありました。向井さんは「まだ15分以上あるな…」と言って、俺ら芝生側を見渡します。ウチらの熱い拍手に応えて、向井さんがメンバーに軽く指示して、ナムヘビでお馴染みの「無常節」をフィーチャーした『MATSURI SESSION』をしてくれました。
 これだけでも充分1曲にカウントできるぐらいの素敵なセッションで、そんな嬉しい逆アンコールに、幸せいっぱいでしたが、プレゼントはこれからです。
 
  1. サイボーグのオバケ
  2. ポテトサラダ
  3. はあとぶれいく
  4. 気がつけばミッドナイト
  5. 暗黒屋
  6. サンドペーパーざらざら
  7. 泥沼
  8. Asobi
 
 以上が、この日のライヴ本編―――。どうだ〜っ!って俺が言っても変だけど、言いたい気分です。なんたって、ほとんどが新曲なんだもん!
 いやね、サウンドチェックの段階で向井さんのギターがなかったんですよ。「変だな?もしかして?でも、まさかな?」って思ってたんですけど、この日は、なんと最後までギターは登場せず、向井さんはキーボードのみ。俺の記憶では、今までのライヴでたぶん初めてだと思います。これだけでも、かなり凄い!
 そして、改めて書きますけど、『Asobi』以外のすべてが新しいアルバムからの新曲!しかも、ご存知の曲中心で組まれることが多いビッグ・フェスのリストでそれやるって、凄くない?うん、ぜったい凄い!(しかも7曲も)
 しかもしかも、その中で4曲がライヴ初披露なんですよ。つまり、この日ここにいた俺たちが初体験できちゃったんだもん、もう最高っすよ、マジ♪
 
 では、その初披露曲を中心に書きま〜す。既にウェブ配信されてる『ポテトサラダ』ですが、やっぱライヴだと、絶妙な呼吸とスピード感が違います。
 とっても楽しそうに歌詞が愉快な披露済の『気がつけばミッドナイト』をやった後の『暗黒屋』は、タイトルどおりちょっと不気味なテイストの曲。まさにZAZEN BOYSならではの世界観が繰り広げられました。
 そして終盤に並んだ『サンドペーパーざらざら』『泥沼』の2曲は、今まで披露したけど採用はされなかった『猫』や『みかん』などの曲で積み上げられたセッションが実を結んだって感じの曲たちで、今後ライヴで様々なインプロ部分と絡んだ展開が期待される曲でした☆☆
 
 この日のライヴは、こういった嬉し過ぎる初体験だけじゃなくて、向井さん自身がめっちゃ楽しそうだったのが印象的でした。珍しく『あっちにあるチケットぴあのコーナーで、(ツアーの)チケットをタダで配ってるらしいです。…噂ですが、…ツイッターの』などとツアチケの販促コメントもあったし(笑)
 もちろん他のメンバーからも、新しいアルバムリリース前の高揚感が伝わってくるライヴで、ほんとに最高でした☆☆☆―――早朝からツアーバスで出掛けてフェスに参加して、ほんとに良かった〜(^o^)
 
Live Report #m-41 :FEVER(120701)
2012.7.1 新代田 FEVER
 
 下北沢エリアにある数多くのライヴハウスなどの中から15箇所を使って開催された“Shimokitazawa indie fanclub”というイベントに、3回目の今年は向井さんがアコエレ名義で初参加しました!
 彼が登場したのは、隣駅にあるFEVERで、このハコのトリでした。(ちなみに、この会場には、NUMBER GIRLをリスペクトしているという台湾のバンド=透明雑誌も登場しました。)
 
 1. WATER FRONT
 2. Delayed Brain
 3. SAKANA
 4. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 5. TATTOOあり
 6. 性的少女
 7. KARASU
 8. Yureru
 9. The Days Of NEKOMACHIKIMOCHI
EN. Rollin' Rollin'(by 七尾旅人/with やけのはら)
 
 この日のライヴは、すべてエレクトロニック―――。ギター1本勝負!向井さんは、モニターの音量などチェックし、丸テーブルに用意された焼酎『二階堂』の水割りを作って飲みながら(←かなり濃い)ライヴを展開していきます。
 2曲目の『Delayed Brain』で、いつものように「個人的に盛り上がって」きた向井さんは、フレーズをメモリーで重ねるソロならではの『SAKANA』を演奏してから、中盤の〈NUMBER GIRL〉コーナーに突入。
 いずれも改めて原曲の良さを再認識させられましたが、導入部に『真っ黒けっけの海』を付けた『性的少女』は、静かに滑り出した曲が終盤「記憶を己でブチ消した」など絶叫する部分に着地する構成の見事さにうっとり(^o^)
 スカイツリーが完成した現在、「高速道路の帰り道」に車の窓から見える東京タワーを「老いぼれて 突っ立っている」と歌う詞に哀愁を感じる『KARASU』、KIMONOSとは一味違う切なさが匂う『Yureru』と続き、本編は『The Days Of NEKOMACHIKIMOCHI』の複合されたジャキジャキ音で締め!
 鳴り響く拍手に応えて再登場した向井さんは、「カバーですが…」と前振りして『Rollin' Rollin'』を歌い始め、途中からラッパーとしてやけのはら氏(2つ前にドリアン氏と登場)を呼び込み、フロアを緩やかなグルーブに包んで去っていきました。
 イベントへの参加だったけど、トリだったせいもあり、魅力の凝縮した素敵なライヴだったです♪
Live Report #k-5 :nest(120615)
2012.6.15 渋谷 O-nest
 
 好きなアーティストのライヴに参加するなら、出来る限り多くの曲をやって欲しいのは人情ですけど、もちろん毎回そうはいきません。この日は、“宇宙旅行R”というタイトルのイベントで、オープニングアクト付とはいえKIMONOSにとって久々の2マンだったので、この機会を逃しちゃならねえってわけで、出掛けて参りました。しかも、柵ナシコンパクトなハコだもんね!
 アコギとMCの2人だけなのに、ビックリするほど心に刺さる演奏をしてくれた初体験のMOROHAに続いて、自らセッティングの後、KIMONOSのステージです。
 
  1. Miss
  2. Haiya
  3. Sports Men
  4. Yureru
  5. No Modern Animal
  6. Mogura
  7. Soundtrack To Murder
  8. Almost Human
  9. Tokyo Lights
 
 今回も、向井さんの楽器はエレクトリック・ギター一本のみ。キーボードやスイッチングはレオ君が担当してライヴが始まりました。
 いくらか緊張したような面持ちでレオ君が腕を何度か伸ばし、短く曲名を告げて『Miss』が始まり、少しずつ動き出した空気は幻想的な『Haiya』でKIMONOSの世界に入れ替ります。
 そして、次に演奏されたのは、個人的にはかなり久しぶりだった『Sports Men』。カバー曲だから登場機会が少ないのかもしれないけど、とっても元気になりました(^o^)
 優しいヴォーカルと美しいハーモニーの『Yureru』をしっとり味わった後、サポートドラムの白根賢一氏が呼び込まれ、不良中年的なルックスと胃腸にズシリと来るタイトな打音が演奏に加わりました。
 まずは、そんなドラムが活きる多国籍料理の『No Modern Animal』―――。うん、めっちゃ美味い!これぞKIMONOSでしか味わえない異国であります♪
 原曲のダンサブルなビートを生ドラムが加熱してくれる『Mogura』では、終盤に向井さんとレオ君が競争するかのように絶叫パワーを上げていく姿が絶品でした!
 音源に比べてスローテンポで立ち上がった『Soundtrack To Murder』ですが、今回は比較的早めにテンポアップして、ライヴならではの魅力に溢れた演奏を展開。
 最後は、いつもの締めくくりナンバー『Tokyo Lights』を、「この日分のエネルギーすべて」を絞り切るみたいな勢いで演奏し、再登場はナシでライヴは終了しました。
 
 俺が今まで参加したKIMONOSのライヴでは最多の9曲だったし、後半にドラムスのサポートが入る「2部構成」だったし、向井さんのギターテクが堪能できたし、なによりめっちゃ熱いライヴだったし、ほんと素直に「行ってよかった〜」って言えるライヴでした☆
Live Report #153 :ERA(120603)
2012.6.3 下北沢 ERA
 
 このところバンドとしてのライヴが少な目で、ZAZEN BOYS中毒患者としては呼吸困難でしたが、関東圏では約2ヶ月ぶりとなる待望のライヴがありました!しかも、会場は、バンドにとって初登場のERA―――。うん、もうワクワク度あがりまくり〜!
 
 1. RIFF MAN
 2. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
 3. Honnoji
 4. はあとぶれいく(新曲)
 5. 気がつけばミッドナイト(新曲)
 6. サイボーグのオバケ(新曲)
 7. WHISKY & UNUBORE
 8. COLD BEAT
 9. CRAZY DAYS CRAZY FEELING〜お祭りビート
 EN. Asobi
 
 このハコは、フロアの奥行きはまあまああるんですけど、かなりステージの間口が狭いんです。そして、柵もない。だから、最前エリアに立ってると、リハスタに同席してるみたいな感覚なんですね。そう、まさにスタジオライヴって感じ!そんな状況で、ノッケから『RIFF MAN』カマされたた、もうイクしかないっすよね(笑)。うん、最高♪
 パワー&テクニックの3連発を浴びた後は、嬉しい新曲コーナーがやって来ました!向井さんがスタンドマイクに向かってヴォーカルに専念する『はあとぶれいく』、独特の崩したリズムにファンキーな歌詞を乗せた『気がつけばミッドナイト』と続けて演奏。
 そして、しばらくやってくれなかったから「お蔵入り」になっちゃったのかなあって個人的に心配してた『サイボーグのオバケ』がパワーアップして復活しました〜!歌詞の部分が少し長くなった気がしたし、全体の尺も伸びたようで、細部に肉付けされた感じ。大好きな曲だったから再会できて嬉しかった〜(^o^)
 この後、向井さんは「ずっと新曲を作ってるとインフォメーションしてますが、実はほとんど全部出来てます。だから2014年ぐらいには出せると思いますけど、もしかすると2016年ぐらいになるかもしれませんね。曲は全部出来てるから、出そうと思えばすぐ出せるんですけど、本業の株が忙しいんで…」みたいな話をしてトボけてました(笑)。(←この話に、カシオマンがバカウケして吹き出してたよ〜)
 終盤は、何度体験してもゾクゾクしちゃう『WHISKY & UNUBORE』、久々に〈チャルメラ遊び〉をせず、変拍子のインプロで魅せてくれた『COLD BEAT』を経て、『CRAZY DAYS〜』へ。ところが、もう曲が終わるかと思ったら、なんといわゆる〈お祭りビート〉(『半透明少女関係』終盤などにやってた「らっせ〜、らっせ〜、らっせ〜ら〜」などが入るヤツ)に繋いだんです。百人組手でやったとはいえ、まったく予想してなかったからビックリ&ニッコリで、めっちゃ楽しかった〜♪
 メンバーも楽しんでいて、再登場した向井さんは「普段、こういうイベントみたいな場合、あまりアンコールとかやらないんですが、今日は皆さん楽しそうだったから、出てきました」みたいな嬉しいことを言ってくれ、最後に『Asobi』をやって久々のライヴは幕を閉じました。
 
 オープン10周年となるERAの名前を、わざと何度も間違えるなど気分上々の向井さんを筆頭にメンバー全員が帰国後初となる久々の東京ライヴを楽しんでいて、すんごく素敵な夜になりました☆

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Last Updated: 2024/4/13 Sat.

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