ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #m-42 :LOFT(130401)
2013.4.1 新宿 LOFT
 
 今年、久しぶりのソロツアーが発表された向井さんですが、それに先駆けて何ヶ所かでライヴがあります。この日は、ライヴハウスの老舗ともいえる新宿ロフトの14周年記念イベント“APRIL FOOL FOR YOU”に大江慎也さんとの対バンで出演しました。
 ロックミュージシャンにとって伝説的な場所でもあり、同県人ながら初の対バンということもあって、向井さんのステージは本人が楽しんでいる気分が伝わる素敵なライヴになりました。
 
 1. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 2. WATER FRONT
 3. SAKANA
 4. TATTOあり
 5. 鉄風、鋭くなって
 6. PIXIEDU
 7. はあとぶれいく
 8. 前髪(新曲)
 9. The Days Of NEKOMACHI
 10. 性的少女
 11. 自問自答
 
 この日のステージにはアコギもシンセも登場せず、エレクトリック1本勝負でしたが、エフェクターの使い方やアレンジなどには、当然の如く変化がありました。
 ザクッと空間をホロ酔い気分にさせるような『SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE』、終盤のリフレインにアコエレならではの哀愁が漂う『WATER FRONT』と続き、エフェクターのメモリー機能を活かした『SAKANA』ではフロアから驚嘆の声が聞こえてきました。
 続く『TATTOあり』では、何度アコエレで聞いても、ついNUMBER GIRL時代を思い出してしまいます。「十数年前に作った曲です」と言って始まった『鉄風、鋭くなって』で、この曲の持つオリジナリティーに改めて感心していたら、次に演奏したのが、なんと『PIXIEDU』!―――この曲、今まで俺が参加したアコエレのライヴでは、たぶん初体験なんじゃないかな…。とにかくレアなことは間違いないです。そして、弾き語りで聞くと、なんかバンドよりパンクな気がしました。
 次の『はあとぶれいく』も、アコエレとしての演奏はあまり記憶になく、アレンジもタイトでヴォーカルを活かした造りになっていて新鮮でした(^o^)
 そして、「向井アコエレの新曲です」みたいに言って披露されたのが『前髪』。彼女の前髪がどうしたこうした(←ごめんなさい。初披露にビックリ見とれて、よく憶えてません)という歌詞で、物凄〜く大雑把に書くと『SAKANA』の姉妹曲みたいな感じがしました。
 続いて演奏した『The Days Of NEKOMACHI』の序盤で、向井さんが「ザ・デ〜イズ・オブ・ネコマチ」と曲紹介っぽく言いますが、その時拍手をしたのが俺を含めて数人だった反応に対して、「薄ら寒い拍手をありがとうございます」と笑いながら言ったのが、めっちゃ面白くて超ウケちゃいました(笑)
 その後の『性的少女』では、導入部に、おそらくシンセで作ってエフェクターに記憶させたんだと思われる『すとーりーず』のイントロみたいなフレーズが流れたのが印象的でした。
 最後を締め括る『自問自答』は、ライヴで体験するのは久々でしたが、大震災や原発事故後も嫌な出来事が続いている現在だけに、リアルタイムで心に痛切に響きました。
Live Report #169 :EAST(130309)
2013.3.9 渋谷 O-EAST
 
 先月ライヴがなかったため、気分的には超ひさしぶりな感じのライヴは、過去にも参加しているイベント“SYNCHRONICITY”への出演でした。なんか不思議な縁だけど、今年2回目のEASTでございまして、今回もメインステージに登場しました!
 サブステージでライヴが行われている中、メインではメンバーが登場し、スタッフさんと共に手際よくセッティングを進めます。薄暗い中で進行する作業を見れるのもイベントならではの楽しみ(^o^) (←幕とか引かれちゃう場合もあるけどね…)
 そして、向井さんが敦さんの方を振り向き「合わせてみるか?」みたいに言った後、なにやら会話があり(←聞き取れず)、急に向井さんが吹き出して、ニコニコ顔のまま「じゃあ、始めますか」とか言うから、いつものサウンドチェックセッションかな?って思ったら、照明が点いていきなり『Fender Telecaster』のイントロからライヴがスタートしました。
 
  1. Honnoji
  2. COLD BEAT
  3. サイボーグのオバケ
  4. 泥沼
  5. はあとぶれいく
  6. 暗黒屋
  7. すとーりーず
  8. 破裂音の朝
 
 この日のライヴは、一言で言うと〈パワフル〉です。ちょっと久々のライヴだし、異種格闘技的なイベントだったせいもあるかもしれませんけど、導入部分から物凄い迫力の熱が感じられました。そのまま流れ込んだ『Honnoji』で、もうフロアは一気に異次元に舞い上がらされた感じです。
 そして、2曲目に『COLD BEAT』を演奏するっていう珍しい展開!うん、これ、かなりレアっす。しかも、いつもの〈遊び部分〉をコンパクトにして全体的にタイトに圧縮した感じで、それが逆に疾走感と〈パワフル〉さを浮き出させてました。
 続いての『サイボーグのオバケ』も委員長は「村田英雄」のままで〈パンツ対決〉もコンパクト、『泥沼』の〈ずぼずぼ遊び〉も短くして、原曲の魅力をクールかつ〈パワフル〉に引き出す結果になってました。
 次の『はあとぶれいく』は、ノッケからドラムスの刻むリズムが更にスピードを増し、向井さんが以前語っていた「ずっと同じコード進行が産む可能性」みたいな物が鮮明になった演奏でした。
 ここまで、インプロ的なセッションを抑制してきた感じでしたが、そのことで蓄積された即興パワーが『暗黒屋』で爆発します!カシオマンのギターが火を点けて始まるインタープレイは、次々に他の楽器に引火して燃え上がり、向井さんの〈坂田明さん的シャベクリ〉がさらに炎を追加させ、物凄い迫力の熱風を伴ってうなぎ昇りました!!そして最後は、さらっとチャルメラでクールダウン。いやいや、すんごく素敵&カッコよかった〜♪♪
 がらっと空気を変える『すとーりーず』(ベースでのメロディラインは、イントロあり後奏なし)と、不協和音なのにメロディアスな絶品の『破裂音の朝』でライヴは終了しましたが、最初から最後まで〈パワフル〉かつZAZEN BOYSの魅力を圧縮したような素晴らしいステージでした☆☆
 ライヴ中、フロアから、たぶん初めて体験した人らしい方々の「すげえ」とか「ハンパないわ」みたいな声が聞こえてきてて、なんか自分のことみたいに嬉しかったです(^o^)
Live Report #168 :QUATTRO(130122)
2013.1.22 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 新年2発目のライヴは、Ananogfishとの対バン企画―――。2マンだったので、持ち時間も長いはずなので、めっちゃ期待して夜の渋谷に繰り出しました!出番は、予想に反して先攻でございました。
 
  1. RIFF MAN
  2. Honnoji
  3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  4. サイボーグのオバケ
  5. 泥沼
  6. ポテトサラダ
  7. はあとぶれいく
  8. 暗黒屋
  9. COLD BEAT
 10. すとーりーず
 11. 破裂音の朝
 
 ほぼ定刻に現れたメンバーは、ほんのちょこっと楽器に触った後、当然のような感じでいきなり『RIFF MAN』に突入!日常の時間が急に非日常空間に変わる快感が物凄かったです。
 続いて演奏された『Honnoji』は、久しぶりのオリジナル・ヴァージョン。カシオマンのリフや一郎君のシンバル叩きを久々に体験できて新鮮でした!その後の『HIMITSU GIRL'S〜』では、今更ながらですが、敦さんのドラミングに目を奪われました。特にハイハットの開閉(左足ワーク)などのシンバルワークがハンパなく凄いですよね〜。
 そして5枚目ブロックに―――。「次の曲は、『パンツだらけの運動会』」と紹介して始まった『サイボーグのオバケ』では、「陸軍中野学校予備校理事長、大島渚」の後に「メリークリスマス、ミスターロレンス」という映画でたけしさんが演じた軍曹のセリフが加わり、さらにカシオとの〈パンツ対決〉でもたけしさんの物真似を三回もするなど笑えるサービスたっぷりでした〜(^o^)
 テクの凄さを忘れれるほどアッという間に駆け抜けた『ポテトサラダ』に続き、『はあとぶれいく』は最初っから「飛ばしてるな〜」って感じのスピードで、中盤一瞬ブレイクした後のベースラインとかカッコよかった〜。
 今回も聡さんのギターが口火となって狂乱連鎖が産まれるインタープレイ炸裂で圧巻だった『暗黒屋』に続いて、ライヴに不可欠のアイテム『COLD BEAT』では、「なよ〜〜ん」って感じの音をギター→ドラムス→ベースと順番に出させたりした後、カシオマンにチャルメラメロディーで歌わせましたが、今回の歌詞は「なにげ〜なく からまれてる 六本木で」と「明け方に ド突かれてる 歌舞伎町で」だったので、その〈字余り〉に超ウケた(笑)
 ムーディーなシンセで始まる『すとーりーず』は、イントロと後奏でベースにメロディーラインを弾かせるヴァージョンで、その艶っぽい響きに向井さんも酔ってました。
 そして、向井さんがアナログフィッシュのライヴを去年新宿であったイベントで初体験して、「(なんとなく存在は意識していたがちゃんとは)知らんかった〜」って感じにキたので対バンを持ち掛けた、という話をした後、最後を『破裂音の朝』でぐわ〜っと締めてライヴは終了しました。―――うん、マジ最高♪めっちゃ楽しいライヴだったで〜す☆☆
Live Report #167 :EAST(130119)
2013.1.19 渋谷 O-EAST
 
 年が明け、超久しぶりに降った大雪が溶け切らない渋谷で、映画『モテキ』の関連イベント“モテキナイツ”が開催され、ZAZEN BOYSも出演―――。これが、2013年一発目のライヴであります!
 サブステージでのDJタイムに後藤まりこ(ex.ミドリ)さんらが登場し、急遽出演が決まった女王蜂なども登場したメインステージのトリを務めたZAZEN BOYSは、5枚目のアルバムを中心にした7曲を演奏してくれました。
 
  1. 暗黒屋
  2. サイボーグのオバケ
  3. 泥沼
  4. はあとぶれいく
  5. 破裂音の朝
  6. COLD BEAT
  7. Asobi
 
 セットチェンジの間にバラバラと登場したメンバーがサウンドチェックをして、ベースとドラムスで短く『SI・GE・KI』をやったりした後、そのまま引っ込まず本編がスタートしました。
 そして、なんと1曲目は『暗黒屋』でしたっ!ちょっとビックリ!でも、去年最後のステージでは演奏しなかったから「やった〜!」って感激でした☆4人がそれぞれに狂乱の即興演奏をして戻ってくるインタープレイを年明け早々に体験できて幸せ〜(^o^)
 続く『サイボーグのオバケ』では、「陸軍中野学校予備校理事長」が「大島渚」になっていて、映画好きな向井さんの機転が利いてました。カシオマンとの〈パンツ対決〉も楽しかった〜♪
 ファンキーでファニーな『泥沼』では「ずぼずぼ〜っ」とか言ってる自分に向井さん自身が吹き出す場面もあり、長尺になった『はあとぶれいく』ではイントロのアレンジなどがさらに変化してました。
 5枚目からの流れを不協和音のシンフォニー『破裂音の朝』で締めた後、『COLD BEAT』の中盤では各楽器に指で指示して音を出させたりしてから(フェイントなど向井さんめっちゃ楽しそう)、聡さん&一郎君にチャルメラメロディで歌わせた後、去年のツアーで行ったフロア分割のハモリ&輪唱(今回は「もてな〜くて あきらめてた〜」)で盛り上がりました!
 そして最後は、珍しく〈ビッグマンマラカス〉が登場しない『Asobi』をコンパクトにキメてライヴは終了―――。限りある持ち時間を十二分に活かした新年のスタートにふさわしい素敵なライヴに元気をもらいました♪♪
Live Report #166 :CDJ(121229)
2012.12.29 幕張メッセ GALAXY STAGE
 
 年末のライヴ納めとして個人的にも恒例行事になってるCDJフェスも、今年で10周年を迎えました。ZAZEN BOYSは、その1回目から連続出場していて、当然ながら(笑)俺も連続で参加しています。今年は、NEWアルバムもリリースされ、先日全国ツアーも終わったばかりですが、そんな一年を締め括るのにふさわしい内容のライヴが展開されました!
 
  1. Honnoji
  2. 泥沼
  3. サイボーグのオバケ
  4. はあとぶれいく
  5. すとーりーず
  6. COLD BEAT
  7. 破裂音の朝
 
 今回も、メンバーはセットチェンジの間にバラバラと登場し、それぞれにチェックした後、ベースとドラムスでの軽いセッションという嬉しい前座部分があり、さらに向井さんは、マイクのエコーを確認した後、音響スタッフに「ちょっと曲やっていいですか?」と聞いてからなんと『暗黒屋』を半分程度演奏!―――ミニインプロも含まれていて、本編でやらなかっただけに最高の前菜を頂きました(^o^)
 本編は、持ち時間も計算してか『Fender Telecaster』のイントロリフを2回返しで終えて『Honnoji』に突入。リズム重視のタイトな新アレンジが冴え渡ります。
 続く『泥沼』では、〈ずぼずぼ遊び〉で「はま〜った、はま〜っだ、やま〜っだ」などを登場させつつも、ファンキーでカッコよくキメてくれました。
 「次の曲は、パンツ行進曲!」と紹介して始まった『サイボーグのオバケ』は、原曲部分で「陸軍中野学校予備校理事長」の「村田英雄」を「渋谷陽一」に変えたり、ツアーで練り上げられてきた〈パンツ対決〉に「渋谷陽一ドドメ色」と挿入するなどユーモアたっぷりのサービスもあり、ライヴならではの魅力をギュッと絞って展開♪
 ツアー後半から加速してきた『はあとぶれいく』は、曲のスピードが最初から速くて、腕を振りながら歩くように踊り歌う向井さんのヴォーカリストとしての気合いがハンパなかったです。
 シンセの音と深いリヴァーブで空気を一変させる『すとーりーず』(後奏部分でベースがメロディラインを弾くのはカット)を挟んで、『COLD BEAT』では、フロア巻き込みのハモリ付きで盛り上げてくれました。
 そして、丁寧に「お付き合いいただきまして、ありがとうございました」とハモリ参加へのお礼を大人な感じで(笑)述べてから、一年を締め括るように気迫の籠もった『破裂音の朝』をフロアにブチ込んで、乾杯と共にステージを去っていきました。
 
 一年間、ほんとにお疲れ様でした!そして、数多くの熱いライヴを投入してくれて、ほんとどうもありがとう!―――何度も何度も書いてるけど、やっぱZAZEN BOYSは最高のバンドですっ!☆☆☆♪

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Last Updated: 2024/4/13 Sat.

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