ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #171 :静岡(130512)
2013.5.12 静岡 SUNASH
 
 公式サイトで「突発的」と告知された今回のライヴは、向井さんの話によると「前日愛知県でイベントに出ることになったので、帰り道だから」だそうですが、結果的に今年初のワンマンということになるわけで、重症のZAZEN中毒患者にとって参加しないわけにはいか〜ん(笑)………ってゆーわけで行って参りました!
 
  1. サンドペーパーざらざら
  2. Honnoji
  3. SI・GE・KI
  4. RIFF MAN
  5. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  6. サイボーグのオバケ
  7. ポテトサラダ
  8. 電球
  9. 天狗
  10. はあとぶれいく
  11. 泥沼
  12. 暗黒屋
  13. 気がつけばミッドナイト
  14. MABOROSHI IN MY BLOOD
  15. IKASAMA LOVE
  16. Weekend
  17. MATSURI SESSION
  18. You make me feel so bad
  19. COLD BEAT
  20. すとーりーず
  21. 破裂音の朝
  EN1. KIMOCHI(2men Ver.)
  EN2. Asobi
 
 今回も開演前のフロアは無音状態でしたが、登場したメンバーに歓声があがる中で最初にブチ込まれたのが『サンドペーパーざらざら』―――。イントロ部分を長く取って「ねずみ、ねずみ」を連発してグングン上昇していく展開で、フロアの熱気も上がっていきます。
 続く『Honnoji』では、今までやっていた敦さんの手拍子がなくなった替わりに一郎君が小さく叩いてました。『RIFF MAN』が始まると、それまで比較的おとなしかったフロアが一気に点火して、久々に後方からの〈押し〉がありました。
 今年初のワンマンが地元に降臨した喜びからなのか、フロアはこの辺りからハイテンションの人が多くなり、『サーボーグのオバケ』の〈パンツ対決〉ではカシオマンのギターレスポンスが聞こえないほど「パンパンパンツ」などと叫んでいました(笑)
 そして、なかなかワンマンじゃないと体験できない『電球』や『天狗』を久しぶりに美味しく頂いた後の『はあとぶれいく』では、後半に向井さんがステージ前方に置かれた〈お立ち台〉に乗って(高さはステージと同じ)、フロアを威嚇するように歌うサービスに大歓声♪
 ライヴ後半に入って最初のハイライトは『暗黒屋』―――。この日も、いわゆる「インタープレイ」が挿入されましたが、今回のは物凄く極々に熱かったっす!カシオギターからの展開でしたが、途中から向井さんが独自の呪文的スキャットを唱えながらキーボードを叩き、とにかくすんごく盛り上がりました☆☆
 スタッフに煙草をもらって吸いながら『気がつけばミッドナイト』を遊ぶように歌った後、8曲続いた5枚目からの流れを従来の曲で切り替え、『Weekend』でファンキーに踊らせてくれたんですが、この後に嬉しいサプライズが!
 向井さんが一郎君に近付き「キー、キー」と声を掛けます。そして「バラード、バラード」と言い残して上手の楽屋に引っ込んでしまいました。それを受けた一郎君は、しばらく探るようにベースを鳴らしていましたが、やがて哀愁に満ちた音色でチャルメラメロディーを変奏し始めました。そこに松下ドラムス、カシオギターと加わって、即興のセッションが始まったんです♪♪(音程のキーのことかと思いましたが、よく考えると「おまえがキーマンになれ」という意味かも…)。やがて戻ってきた向井さんも、しばし満足そうに聞いてから加わって、最高に楽しい『MATSURI SESSION』が繰り広げられました☆☆
 その興奮の余韻を引きずりながら切れ目なく演奏された『You make me〜』は、以前より音色がファンキーになって〈プリンス色〉が強まったアレンジになってました。
 最終盤の『COLD BEAT』では、向井さんによる指や拳での指揮ブロックのみならず、一郎君や聡さんを〈お立ち台〉に立たせ「とりあ〜えず しゃぶらせてよ〜」や「さりげ〜なく はらませてよ〜」と歌わせてから、フロアも巻き込んで「なにげ〜なく くちづけてよ〜」を大合唱という濃厚なサービスもあり、渾身の『破裂音の朝』で本編終了!
 
 ここまででもハンパなく濃厚で充実したライヴですけど、この日はアンコールに応えて再登場した後もサプライズの連続でした。まずは、向井さんとカシオマンの2人だけで登場して、向井さんは伴奏とコーラスで吉兼さんに『KIMOCHI』を歌わせます。時々声が出なくなって音程を切り替える聡さんが笑えました。
 そして最後に演奏された『Asobi』では、たぶん初めて〈ビッグマンマラカス〉が登場せず、その代わりにカシオマンを〈お立ち台〉に立たせて踊らせました!吉兼さんは、3つある〈お立ち台〉を行き来しながら独特のクニャクニャした〈カシオダンス〉を踊り狂います。最後はギターに戻りましたが、とにかくサービス満点以上の最高に楽しい一夜でした☆☆☆
 
Live Report #m-45 :La.mama(130510)
2013.5.10 渋谷 La.mama
 
 独特な雰囲気に満ちた渋谷の空間で行われた“Wordplay Vol.6”というイベントに久しぶりで登場した向井さんのライヴは、志人・スガダイローとの2マン対決でございます。
 この日、先攻で登場した向井さんは、サイドテーブルに置かれたグラスに氷を入れてから、宝焼酎の小瓶(←会場に来る前、酎ハイを自分で作る形式の立ち飲み屋にいて、そこで飲み残した瓶を持ってきたんだって)と共に最前列に座っていた女子に渡して「作ってくれる?」とオーダーし(笑)、水割りを作らせて飲むというアットホームな感じでライヴをスタートさせました。
 
  1. WATER FRONT[E]
  2. SAKANA[E]
  3. SUZUME[A]
  4. KARASU[A]
  5. OMOIDE IN MY HEAD[A]
  6. TUESDAY GIRL[E]
  7. はあとぶれいく[E]
  8. 自問自答[E]
 
 いつも以上にエフェクターを多様に使った『SAKANA』の後、アコースティックに持ち替え、さらに首からホルダーを提げてブルースハープを併用して始まったのがなんと『SUZUME』(雀)というタイトルの新曲!雀の描写と共に、桜をながめる老人が登場したりする風情ある曲で素敵でした(^o^)
 そして、「スズメの後はカラス」と言って『KARASU』に―――。今回は、いつもの哀愁漂うしんみりしたヴァージョンで、胸がキュンとなりました。
 この後、例の女子に水割りのお替りを作らせて、渋谷の立ち飲み屋の話をしてから「(こうやって女子に作ってもらうのは)背徳の喜びやね」とか言ってました(笑)。
 酔っ払って気付いたら寺院の堂内にいた話をして『OMOIDE IN MY HEAD』を演奏した後、エレキに持ち替え、再びブルースハープを使って吹き鳴らしつつ〈長渕風ねちっこいヴァージョン〉で『TUESDAY GIRL』を歌い狂ってくれまして、最高でした♪
 本編は、ザクザク切り込む『はあとぶれいく』を経て、歌詞が染み込む『自問自答』で締める展開で終わりましたが、こういうイベントですから、これだけでは終わりませんよね〜。
 
 ダイローさんのステージ後、アンコールに応えて全員で登場し、向井さんの『CITY』をベースにした大セッションが繰り広げられました!ダイローさんの超絶技巧ピアノソロや志人氏の早口ラップがうねり混じったインプロセッションは凄まじく、まさに一期一会のスペシャルな夜を満喫することが出来ました☆
Live Report #m-44 :JAPAN JAM(130503)
2013.5.3 新木場 Studio Coast
 
 このフェスに初回から毎年参加している向井さん―――。今回は、去年に続いてアコエレとして登場しました。交流の長い曽我部恵一さんをセッションゲストに迎えてのステージであります。
 出番が3番目だったので、当然セットチェンジがありましたが、既にこの段階で共同作業を見れたのが素敵な前菜です(^o^) モニターの音量をチェックし、向井さんは「ヴォーカルだけでギターはいいや」とか言ったり、『Blackbird』を使って二人で音を合わせてみたり、その合間で向井さんが焼酎「いいちこ」の水割りを作ったり、この段階でも楽しさ満載でした。
 このまま本編突入かなと思いましたが、セットチェンジ用に取られた時間が長かったため、まだタイムテーブル的に約10分早かったので、「じゃあ一回引っ込みましょうか」と曽我部さんに振った後、フロアに「また4時間後にお会いしましょう」と言い残して去ります。
 
 本編は、まずエレクトリックのソロで『WATER FRONT』からスタート(たぶんですけど、会場のある新木場という土地柄にリンクしての選曲じゃないかな…)。その後、すぐに曾我部さんを迎え入れます。そして、ゆったりと焼酎水割りを飲みながら、楽しそうにゲストのアコギ弾き語りに浸っていました。(セットリストは、フェスの公式クイックレポートにあるので省きます)
 再びエレキギターを手にして、ソロ仕様でパーカッシブなカッティングにアレンジし直された『はあとぶれいく』をブチかまします。
 この後、いわゆる「本当のセッション」の始まりであります。その2曲目に起用されたのが『IGGY POP FAN CLUB』―――。二本のエレクトリック競演は、向井さんのヴォーカルから火蓋を切り、中盤からは、それまで座って弾いていた二人が立ち上がって弾き語りをブチかまし合い、大いに盛り上がりました!
 その勢いで、曾我部さんの曲『サマー・ソルジャー』を二人で歌い上げてから、最後は去年同様に「福岡の後輩の曲」として翌日別名義で出演するYUIちゃんの『CHE.R.RY』を〈おやじパワー〉全開で(笑)熱唱してステージを去っていきました。
 他の出演アーティストが8〜9曲やったのに比べ、向井さんたちは7曲(去年は13曲)だったので、それだけが少し残念だったけど、内容は他の出演者に負けない充実したライヴだったです!そして、去り際の二人が交わした「またこういうのやりたいね〜」「今度は向井君が(焼酎の瓶を)カラになるまで飲むとこ見てみたい」みたいな会話が例えばキチムのような狭い空間で実現する日を楽しみにしています(^o^)
Live Report #m-43 :吉祥寺(130430)
2013.4.30 吉祥寺 キチム
 
 去年の2月に引き続き、吉祥寺の多目的スペースにて行われた風呂ロック企画の“キチムライブ”に向井さんがソロで出演しました。
 ステージの設置が前回とは違っていましたが、今回も2部構成になっており、休憩を挟んで約3時間近い充実のライヴとなりました。
 
《第1部》
  1. CRAZY DAYS CRAZY FEELING[E]
  2. Delayed Brain[E]
  3. YOUNG GIRL SEVENTEEN SEXUALLY KNOWING[A]
  4. NEKO ODORI[A]
  5. KARASU[A]
  6. 感覚的にNG[A]
  7. PIXIEDU[E]
  8. 前髪(新曲)[E]
  9. はあとぶれいく[E]
  10. SAKANA[E]
  11. WATER FRONT[E]
 
            ===休憩===
 《第2部》
  1. SI・GE・KI[E]
  2. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE [E]
  3. TATTOOあり[E]
  4. TUESDAY GIRL[E]
  5. 鉄風、鋭くなって[E]
  6. OMOIDE IN MY HEAD[E]
  7. 性的少女[E]
  8. 自問自答[E]
 
 EN1:ああ正当防衛[A]
 EN2:This Charming Man(by The Smiths)[A]
 EN3:Blackbird(by The Beatles)[A]
 EN4:守ってあげたい(by ユーミン)[A]
 
 
 ほぼ定刻でステージに現れた向井さんは、照明の具合を尋ねるスタッフを軽くあしらって缶ビールをグイと飲んでからライヴをエレクトリックでスタート!
 アコギに持ち替えてからの2曲目に大好きな『NEKO ODORI』を演奏してくれましたが、今回は哀愁溢れる今までに比べて力強い編曲に変わっていて新鮮でした。続いての『KARASU』も、ハードな感じに変身しており、「攻撃的アコースティック」って感じでした。
 再びエレキに持ち替えて先日初体験した『PIXIEDU』で身体を掻きむしられた後、これも先日初めて披露されたばかりの『前髪』を頂きました(^o^)(サビのフレーズ=「あの子の前髪は短か過ぎて」が印象的)
 そして、公式サイトでも公開されたアコエレならではの魅力たっぷりの『はあとぶれいく』、今まで以上にエフェクターでの変化を増幅させた『SAKANA』と続き、フロアに手拍子やコーラスを求めながらの『WATER FRONT』で第1部を締めます。
 
 約10分の休憩後に、缶ビールから「焼酎水割り」にドリンク替えして再開された第2部は、すべてエレクトリック仕様―――。既成のアレンジを解体して再編成した感じの『SI・GE・KI』から始まり、NUMBER GIRL時代の曲を続けてブチかましてくれました。
 その流れの中、『TUESDAY GIRL』は「長渕テイスト」(笑)を濃くした歌い方だったり、『鉄風、鋭くなって』では、後半にスピードがどんどん加速していったりと、新たな試みも満載でした。
 少しづつ酔いが廻ってきた感じの向井さんは、右手にグラスを持って飲みながら左手でギターのフレットを押さえつつ叩き弾き『OMOIDE IN MY HEAD』を始めます。うん、いい感じに酔っ払っとる(笑)
 ジャカジャカと掻き鳴らすギターが心地よくてカッコいい『性的少女』の後、おかわりしたグラスを飲みつつ「濃い目に作ったな〜。まあ、好きやけど」みたく言ってから本編ラストの『自問自答』に突入します。この日は、「日曜日の真っ昼間」の気分を「中間試験の3日前の気分」などいくつかの例えを挿入して弾き語る珍しいオプションがあって面白かったです。
 
 そして、かなり酩酊ゴキゲン気分で再登場した「アンコール部分」では、「ああ、まだまだやれって感じすかね?そんならやるよ」みたいに明るいクダを巻き(笑)、まもなく公開されるクドカンが監督の映画『中学生丸山』で自分が音楽を担当していることを告知した後、「舞台の音楽もやってまして…」みたく言ってから『サッドソンッグ・フォー・アグリードーター』での挿入曲『ああ正当防衛』(作詞:宮藤官九郎)を歌ってくれました。
 続いて「スミスというゲイバンドの曲」とか言って、久しぶりに『This Charming Man』を歌い、ちょこっと別の曲を歌い始めてから「これ、だ〜れも知らんな」とすぐにやめて『Blackbird』に。表情は結構酔いが廻ってる感じなのにアルペジオはバッチリ美しくて当たり前かもだけど流石ですね〜。
 最後は、フロアの暖かい手拍子を交えてのカバー曲『守ってあげたい』で締め!―――こういうハコならではの「ホロ酔いから酩酊まで」の素敵な〈酔っ払いライヴ〉で、もう最高に楽しかったです♪♪
Live Report #170 :club asia(130410)
2013.4.10 渋谷 club asia
 
 この日、ZAZEN BOYSは久々に渋谷のクラブに登場しました。このハコでは、過去2回ライヴをしていますが、それらは深夜のクラブイベントでした。でも、今回は19:00スタートのライヴイベント“HERE AND THERE”への参加で、バーカウンターのあるスペースにも「クラブな空気」は薄かったので、場所はクラブだけどライヴハウスにいる気分でした。
 そんな中、ZAZEN BOYSは、予想に反してトップバッターとしてステージに現れました。そう、最近お馴染みの「パッと明るくなってゾロゾロ登場」パターンであります。
 
  1. Honnoji
  2. 泥沼
  3. サイボーグのオバケ
  4. 暗黒屋
  5. はあとぶれいく
  6. COLD BEAT
  7. 破裂音の朝
 
 登場後、一呼吸置いてから、向井さんが後ろを向いて目配せし、『Fender Telecaster』のイントロフレーズを3回カマした後『Honnoji』でライヴはスタート。ヒップホップ系のアーティストも登場するイベントのせいか客層もまちまちで、おそらくZAZEN BOYS初体験の人も多いと思われるフロアの空気がざわつくのが感じられて嬉しい幕開けでした!
 続いて、楽しそうに〈ずぼずぼ遊び〉をやりつつファンキーにカッコよく『泥沼』をキメて、その次に「パンツの歌っ!」と言って始まった『サイボーグのオバケ』では、歌詞はイジらなかったけどカシオマンとの〈パンツ対決〉などのサービスはコンパクトかつ最適な尺でやってくれました。
 クラブでのイベントではやらないかと思ってた『暗黒屋』が次にきたのは、個人的にミニサプライズだったけど、逆に超嬉しかったです!中盤のインプロなセッションは、かなりスピーディーでハードコアなやつで、ぐわ〜〜っと盛り上がった後サッと引いてエンディングを迎える流れがカッコよかったすね〜♪(向井さん満面の笑顔にてチャルメラフレーズで締め)
 どんどん加速している『はあとぶれいく』では、向井さんがステージ前方の張り出し部分に置かれた台に足を掛けて「不良スタイル(笑)」で歌うサービスもあって楽しかった(^o^)
 そして、『COLD BEAT』の中盤インプロ部分では〈指差し一本弾き〉などの経て、聡さんに「とりあ〜えず しゃぶらせてよ〜」など歌わせた後、フロアの二人を指名して「さりげ〜なく くちづけてよ〜」と歌わせてから全員合唱に導く流れで、エンタメ度も一級品でした!
 最後を渾身の『破裂音の朝』で締めくくりステージを去った4人でしたが、どんな空間で演奏してもハンパなくカッコよくて、かつユーモア溢れるサービスも忘れないZAZEN BOYSは、やっぱ最高のバンドだと思いました。

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Last Updated: 2023/11/25 Sat.

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