2013.12.26 SHIBUYA−AX
ここ数年3都市で開催されてきた年末の“MATSURI SESSION”ですが、今年は東京での1回だけ―――。すなわち、この日が2013年最後のワンマンライヴでございました!
都合の付く限りライヴに参加し続けてきたので、まったく意識しませんでしたが、ふと気付いたら今年でバンド結成10周年なんですよね!そして、ZAZEN BOYSが誕生して初めてのワンマンが2003年12月だったから、ちょうど今回が10年目に当たるわけで、そういう意味で、この日は「記念すべきライヴ」だったかもしれません。
そんな〈10周年記念ワンマン〉は、こんな展開でございました―――。
0. Honnoji(後半部)
1. Asobi
2. SI・GE・KI
3. USODARAKE
4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
5. サンドペーパーざらざら
6. 泥沼
7. サイボーグのオバケ
8. 安眠棒
9. FRIDAY NIGHT
10. すとーりーず
11. 女ぎつねon the Run(byバービーボーイズ)
12. MATSURI SESSION (with 坂田明)
13. 暗黒屋(with 坂田明)
14. 感覚的にNG
15. The Days Of NEKOMACHI
16. RIFF MAN
17. COLD BEAT
18. WHISKY & UNUBORE
19. 破裂音の朝
20. はあとぶれいく
EN1. 女ぎつねon the Run(with 坂田明&椎名林檎)
EN2. KIMOCHI(with 坂田明&椎名林檎)
ほぼ定刻でステージが明るくなると、メンバーが登場し、ゆったりと各自のポジションにスタンバって、向井さんの目配せで『Honnoji』の後半部分を〈序曲〉として演奏し、そのまま『Asobi』でライヴはスタートしました。
骨太のベースラインから妖しい狂乱に昇り詰めるような『SI・GE・KI』に続いて、ここ数年のライヴでは極めて演奏頻度が低くなっていた『USODARAKE』を投入!個人的に超大好きな曲だし、今年相次いで起こった「きな臭い」世相にフィットする選曲に興奮しました!
続く『HIMITSU GIRL'S〜』では、終盤の歌詞が入る前の部分を引き伸ばして演奏するなど、いくつかアレンジに手を加えてあって素敵でした♪
メンバーやフロアを巻き込んだ〈ずぼずぼ遊び〉や〈パンツ対決〉など遊び心満載の『泥沼』や『サイボーグのオバケ』に続いて演奏されたのが、これまたバンドとしての演奏ではちょい久しぶりの『安眠棒』!バスドラが牽引するタイトなアレンジでのヴァージョンを久々に体感できて最高でした♪
その次に、またまた最近あんまやってない『FRIDAY NIGHT』が始まったので、思わず心の中で「キャ〜ッ」と叫んじゃいました(笑)。うん、この「2曲つなぎ」、超カッコよかったっす☆
そして、照明がムーディーに変わって、前半を『すとーりーず』で締める展開には、「やられた〜」って感じでございまする(^o^)
さて、ここから折り返しての後半戦は、なんとカバーから始まりました!そう、ここ半年ぐらい向井さんが『はあとぶれいく』の終盤で引用していた歌詞の原曲であるバービーボーイズの『女ぎつねon the Run』を披露しました!歌い終わって「高音部が出ない」みたく言ってフロアを笑わせていましたが、メンバーの演奏と共にめっちゃ楽しそうで、自分たちに対して10周年記念のプレゼントをしてるみたいな空気でした(^o^)
そして、去年に引き続きゲストにお迎えしたアルトサックスの坂田明さんが招き入れられました!登場しただけで素敵な大先輩とZAZEN BOYSが絡み合う奇跡の競演の始まりです!
まずは、変幻自在なサックスにベース、ギター、ドラムスが順番に絡んで即興でセッションし、そこに向井さんがヴォイス(女の股グラをモチーフにした言葉をつぶやく)&キーボードで加わり全体でうねりあがる『MATSURI SESSION』―――。まったく年齢を感じさせない奔放な自由度の坂田氏とスタジオやライヴでセッションを重ねてきたZAZEN BOYSの4人が、絶妙に絡み合う素晴らしいセッションは、まさに至福の時間でした☆☆
そして、もう1曲の『暗黒屋』でも、即興で火花を散らし合うインタープレイのみならず、原曲部分でもサックスが効果的に味付けして「スペシャルディナー」になりました☆
割れんばかりの拍手の中、坂田さんが退場した後、空気を一転させるかのように静かな滑り出しの『感覚的にNG』から終盤がスタートします。この曲も、最近は比較的やってなかったから新鮮で、続いて先日久々に体験したずっしりと重量感あるアレンジの『The Days Of NEKOMACHI』を再び味わうことが出来たので、すんごく嬉しかったです!
そして、最初は「やめとこう」とか言っときながら最終的にはフロアに「うしろ〜から ブチ込んでよ〜」と言わせたりした『COLD BEAT』→何度も何度も書いてるけど終盤アガってく演奏がタマらなく大好きな『WHISKY & UNUBORE』→不協和音なのに「不協」に感じない無敵の『破裂音の朝』という流れで、これにて終了かなと思いきや…、グラサンを掛けて「わかりやすい不良」に変身(笑)した向井さんが斜に構えて歌う『はあとぶれいく』で本編の幕を閉じました。(←実はその後の展開を暗示していたのかもしれません)
アンコールを求める拍手が鳴り響く中、この日の開演前にも流されていたバービーの『女ぎつねon the Run』が、今度は大きな音で掛かっていました。
そして、その「前振り」の中、メンバーが再登場し、向井さんが坂田さんを呼び込みます。さらに、「さっき歌ってみたが、どうも高音が出ない。もともとデュエットですからね」みたいなコメントに続けて「だからもう一人呼んで手伝ってもらいましょう」的なことを言って、誰を呼ぶかと思ったら「ヴォーカル、椎名林檎」と紹介―――。フロアがざわめく中、下手袖から林檎姫が登場!そして、ずいぶんと「大人の女」になった感じの林檎ちゃんと坂田さんを両側に迎えて、再度『女ぎつねon the Run』のカバーに挑戦です。
向井さんと椎名林檎がデュエットでバービーを歌うというのも超レアだけど、そこに坂田さんのサックスが絡んでるんだから、レアなんていうよりもう奇跡的なセッションですよね!しかも全員めっちゃ楽しそうだったから、こっちもめいっぱい幸せをもらいました☆
最後は、他のメンバー3人を「ムード歌謡グループ」のコーラス隊みたく前に並ばせ、サックスが絡む中、ギター一本で林檎ちゃんと交互に『KIMOCHI』を歌って夢の競演は幕を閉じました!
選曲も、構成も、ゲストも、遊びも、そしてもちろん演奏も最高に楽しくで贅沢な記念のワンマンでございました☆☆☆
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