ZAZEN BOYSを中心とした向井秀徳作品に関するコメントやライヴレポなどを書いております。
Live Report #187 :EAST(140320)
2014.3.20 渋谷 O-EAST
 
 これまで多くの2マンライヴを経験したZAZEN BOYSにとっても、もしかしたら最初で最後かもしれないと思える珍しい競演が渋谷で開催されました。対バン相手の人間椅子も、ライヴ中に「まさかの」とか「普通ありえない」とか口にしていましたが、たしかに同じハコでこの2マンは超レアかもしれません。―――そんなイベント“abura derabu”で、ZAZEN BOYSは先攻でステージに登場しました。
 
  1. Honnoji
  2. USODARAKE
  3. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  4. IKASAMA LOVE
  5. サイボーグのオバケ
  6. 泥沼
  7. 感覚的にNG
  8. COLD BEAT
  9. 破裂音の朝
  10. RIFF MAN
 
 次々に火花を散らして点火していくような『Honnoji』の後、スピードが加速して迫力も増強した『USODARAKE』でフロアを圧倒!続く『HIMITSU GIRL'S〜』では、終盤のヴォーカルパートに入る前の間奏部分で、いつもよりフレーズの繰り返しを多く激しくしていたのが印象的でした。
 大島渚を理事長に起用した『サイボーグのオバケ』の〈パンツ対決〉では「ブラジャーとパンティーが一体化したやつ」の名称をカシオマンに言わせようとして失敗してました(笑)。
 その後、悪天候の一日を象徴するみたいな『感覚的にNG』を経て終盤に突入―――。『COLD BEAT』では、フロアにチャルメラメロディで歌わせようと女子を指名したのに男子が歌ってしまい途中で切ったり、フロア全体に一句一句を区切って「コブシ」を効かせて歌わたり、サービス精神たっぷりでした(^o^)
 そして、最後は「ヒューマン・チェアーさんと対バンできることを大変嬉しく思っております」みたいに言って、最近では珍しい〈『RIFF MAN』締め〉という人間椅子を迎えるにふさわしいラストでステージを去っていきました。
Live Report #m-49 :FEVER(140307)
2014.3.7 新代田 FEVER
 
 今年に入ってからソロでのライヴが盛んな向井さんですが、なかなかフォローしきれず、ようやく三月になって初めて参加できました!
 この日は“Sound Fun.03”というイベントでしたが、ネットでストリーミング中継をするために、通常のステージエリアを撮影スペースにして、客席エリアの左側(バーカウンターと反対側)をステージにしていたため、ステージとフロアが同じ高さでつながっている上、両者を仕切る柵もないので、めっちゃ至近距離でライヴを楽しめました(^o^)
 
 1. SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE
 2. 鉄風、鋭くなって
 3. PIXIE DU
 4. SAKANA
 5. WATER FRONT
 6. 前髪
 7. Sabaku
 8. はあとぶれいく
 
 二番手で登場した向井さんは、自ら「焼酎ハイボール」を作って飲みつつライヴを展開していきます。「女の股ぐら」の話などを前振りして入った『鉄風、鋭くなって』に続いて、翌々日「突発的録音」としてネット配信した『PIXIE DU』を演奏。前半の締め『SAKANA』では、エフェクターの使い方やメモリーして重ねるフレーズにも新しい試みを取り入れていました。
 後半、既に定番のレパートリーになってきた『前髪』は、3.11が近かっただけに、いつも以上に胸に切なく響きました。
 そして、この日個人的に〈目玉〉だったのは『Sabaku』―――。今年に入ってから数回あったアコエレのライヴでも演奏したかもしれませんが、俺にとってはソロでこの曲を体験するのはたぶん初めてで、哀愁漂うソロ仕様のアレンジも含めて、すんごく新鮮で感動しました!
 うん、やっぱ、ソロ、いいっすね♪―――そう改めて感じたライヴでした☆(自分のステージが終わった後、次に登場したskillkillsのライヴを、撮影エリアの後方に腰掛けて飲みながら楽しそうに見ている向井さんの姿を「観察できた」(笑)のも収穫でした〜)
Live Report #186 :EAST(140225)
2014.2.25 渋谷 O-EAST
 
 ZAZEN BOYS今年2発目のライヴは、企画イベント“宇宙旅行 Vol.3”への参加―――。オープニングアクトにClean Of Core、対バンにペトロールズという布陣で開催され、ZAZEN BOYSの登場は3番手=トリでございました!
 
  1. Honnoji
  2. サイボーグのオバケ
  3. 泥沼
  4. USODARAKE
  5. 感覚的にNG
  6. はあとぶれいく
  7. COLD BEAT
  8. 破裂音の朝
  9. KIMOCHI
  EN. Asobi(with 長岡亮介)
 
 この日は、登場が最後だったので、セットチェンジの途中からメンバーが登場してチェックをした後、いわゆる「音合わせ」として『Water Front』を使って軽くセッションしてから本編に入りました。そして、1曲目に「曲として」(…っていうのも変ですけど)『Honnoji』を選曲―――。後半部がハジケるアレンジも含めて、久々に「フルヴァージョン」で体験し、曲のカッコよさを再認識しました(^o^)
 その後、遊び心溢れる2曲を挟んで中盤の1曲目にカマしてくれた『USODARAKE』では、新たなアレンジのみならず、前回以上に演奏スピードがハンパなく加速されていて、もうすんごい迫力に圧倒されちゃいました☆☆
 その勢いで、パワーアップした『感覚的にNG』もノッケから飛ばしまくり、続く『はあとぶれいく』でも疾走しまくるドラムスに乗って駆け抜けて行きます。(今回は、終盤に不良スタイルで前方に出て、ハンドマイク状態で歌ってました)
 そして、7曲目に入る前の〈MC部分〉で「告知とか、すること、特にありませんね。まあ、なんも話さなくていいんだけど、映画の話でもしてみましょうか」みたいな前振りをして、最近見たという『スカーフェイス』(ブライアン・デ・パルマ監督作品/1983年)の話をし、アル・パチーノがアントニオ・モンタナという役で主演しているなどと説明した後、「(こんな話をしたって)まったくつまらないね」みたいに自虐的モード(笑)で締めました。
 ところが、この話、実はこの後の展開の伏線だったんです!直後に演奏された『COLD BEAT』のインタープレイで、軽く〈向井指揮者〉にて廻した後、メンバー3人に指示して〈チェルメラ替え歌〉の替わりに「アントーニオ・モンターナ!」と言わせる遊びを挿入(笑)。なんとも「いたずらっ子」みたいな構成に笑いながらウナっちゃいました(^o^)
 最後は、『KIMOCHI』をパワー全開で締め括った後、フロアに「KIMO、CHI」とメロディーに乗せて歌わせながらステージ袖に入っていきました。
 アンコールに応えて再登場後、ペトロールズのヴォーカル&ギター=長岡亮介氏を招きいれて、彼のプレイも披露させながら長尺で『Asobi』を演奏してイベントを締め括りました。そんなオマケも含めて、めっちゃ楽しくて充実した夜になりました♪♪乾杯っ!
Live Report #185 :QUATTRO(140205)
2014.2.5 渋谷 CLUB QUATTRO
 
 ZAZEN BOYSとして今年最初のライヴは、NUMBER GIRL時代から縁の深いローディーの峯さんが企画したイベント“MINE☆ROCK CARNIVAL”にて発進!
 今回の企画は、2Daysで、ZAZEN BOYSの出演は2日目―――。この日の対バンは、約1年前に光広君がベースで加入して「ほぼスパルタ状態」に戻ったHINTOと、向井さんの手でレコーディング&ミックスダウンした音源も出しているSCOOBIE DOという素敵な2組で、なんとも豪華な顔合わせでした(^o^)
 そんなイベントのトップバッターに立ったZAZEN BOYSのライヴは、このような曲順でございました。
  
  1. USODARAKE
  2. 破裂音の朝
  3. はあとぶれいく
  4. 感覚的にNG
  5. RIFF MAN
  6. COLD BEAT
  7. Asobi
 
 約10分押しでステージが明るくなると、今回はトップバッターということもありサウンドチェックも、呼吸合わせの『Honnoji』後半部もなく、ライヴがスターとしました。
 その1曲目に選ばれたのが『USODARAKE』―――。当たり前ですが、この曲がバンドとして今年ライヴで鳴らす最初の曲になるわけで、去年から続く「きな臭い世相」にフィットするだけでなく、ギター2本の歪んだハモりなどを加えた新たなアレンジも盛り込まれていて、超カッコよくて、この曲で1年が始まったことに大拍手です☆☆
 続いて、これまで比較的終盤に選ばれていた2曲が続いたのも新鮮!『はあとぶれいく』の終盤、向井さんは前方には出ず、マイクスタンドにむかったまま「ヨ〜、ヨ〜、ヨヨヨ〜」と歌ってました。
 折り返しの4曲目に『感覚的にNG』を演奏したのも、ちょっと意外でワクワクしちゃいました。この曲でも、前奏部分で向井さんがエフェクターを使ってギターの艶かしいフレーズを弾く新しいアレンジが披露され、終盤の狂い上がる部分との対比が絶妙でした☆
 その次に、4人の音の塊がハンパなく突き刺さる『RIFF MAN』が来る展開も凄かったけど、もっとビックリしたのが『COLD BEAT』―――。この曲の中盤部分は、このところ多少の違いはあれ、「遊び」のメインメニューは〈向井指揮者コーナー〉〈チャルメラ替え歌コーナー〉が中心でしたが、この日は、前者を刈り込み、後者をやめた代わりに、キーボードからギター、ドラムスと連鎖する即興のインタープレイを仕掛けてくれたんです。これが超カッコよくて、マジで感動しちゃいました!うん、すんごく素敵だったな〜♪
 最後の『Asobi』も、なかなかたっぷりな演奏だったし、他の2バンドに比べて曲数は少なかったけど、演奏密度は最高に濃厚だったんで、大満足です(^o^)
 そして、去年とは違った新たな展開を期待させるセットリストと、そこに含まれた新しいアレンジに、今年も予定調和などブッ壊して発熱して膨張し続けるライヴで、脳内電気をビリビリさせてくれることを確信して帰路につきました。
Live Report #184 :AX(131226)
2013.12.26 SHIBUYA−AX
 
 ここ数年3都市で開催されてきた年末の“MATSURI SESSION”ですが、今年は東京での1回だけ―――。すなわち、この日が2013年最後のワンマンライヴでございました!
 都合の付く限りライヴに参加し続けてきたので、まったく意識しませんでしたが、ふと気付いたら今年でバンド結成10周年なんですよね!そして、ZAZEN BOYSが誕生して初めてのワンマンが2003年12月だったから、ちょうど今回が10年目に当たるわけで、そういう意味で、この日は「記念すべきライヴ」だったかもしれません。
 そんな〈10周年記念ワンマン〉は、こんな展開でございました―――。
 
  0. Honnoji(後半部)
  1. Asobi
  2. SI・GE・KI
  3. USODARAKE
  4. HIMITSU GIRL'S TOP SECRET
  5. サンドペーパーざらざら
  6. 泥沼
  7. サイボーグのオバケ
  8. 安眠棒
  9. FRIDAY NIGHT
  10. すとーりーず
  11. 女ぎつねon the Run(byバービーボーイズ)
  12. MATSURI SESSION (with 坂田明)
  13. 暗黒屋(with 坂田明)
  14. 感覚的にNG
  15. The Days Of NEKOMACHI
  16. RIFF MAN
  17. COLD BEAT
  18. WHISKY & UNUBORE
  19. 破裂音の朝
  20. はあとぶれいく
  EN1. 女ぎつねon the Run(with 坂田明&椎名林檎)
  EN2. KIMOCHI(with 坂田明&椎名林檎)
 
 ほぼ定刻でステージが明るくなると、メンバーが登場し、ゆったりと各自のポジションにスタンバって、向井さんの目配せで『Honnoji』の後半部分を〈序曲〉として演奏し、そのまま『Asobi』でライヴはスタートしました。
 骨太のベースラインから妖しい狂乱に昇り詰めるような『SI・GE・KI』に続いて、ここ数年のライヴでは極めて演奏頻度が低くなっていた『USODARAKE』を投入!個人的に超大好きな曲だし、今年相次いで起こった「きな臭い」世相にフィットする選曲に興奮しました!
 続く『HIMITSU GIRL'S〜』では、終盤の歌詞が入る前の部分を引き伸ばして演奏するなど、いくつかアレンジに手を加えてあって素敵でした♪
 メンバーやフロアを巻き込んだ〈ずぼずぼ遊び〉や〈パンツ対決〉など遊び心満載の『泥沼』や『サイボーグのオバケ』に続いて演奏されたのが、これまたバンドとしての演奏ではちょい久しぶりの『安眠棒』!バスドラが牽引するタイトなアレンジでのヴァージョンを久々に体感できて最高でした♪
 その次に、またまた最近あんまやってない『FRIDAY NIGHT』が始まったので、思わず心の中で「キャ〜ッ」と叫んじゃいました(笑)。うん、この「2曲つなぎ」、超カッコよかったっす☆
 そして、照明がムーディーに変わって、前半を『すとーりーず』で締める展開には、「やられた〜」って感じでございまする(^o^)
 
 さて、ここから折り返しての後半戦は、なんとカバーから始まりました!そう、ここ半年ぐらい向井さんが『はあとぶれいく』の終盤で引用していた歌詞の原曲であるバービーボーイズの『女ぎつねon the Run』を披露しました!歌い終わって「高音部が出ない」みたく言ってフロアを笑わせていましたが、メンバーの演奏と共にめっちゃ楽しそうで、自分たちに対して10周年記念のプレゼントをしてるみたいな空気でした(^o^)
 そして、去年に引き続きゲストにお迎えしたアルトサックスの坂田明さんが招き入れられました!登場しただけで素敵な大先輩とZAZEN BOYSが絡み合う奇跡の競演の始まりです!
 まずは、変幻自在なサックスにベース、ギター、ドラムスが順番に絡んで即興でセッションし、そこに向井さんがヴォイス(女の股グラをモチーフにした言葉をつぶやく)&キーボードで加わり全体でうねりあがる『MATSURI SESSION』―――。まったく年齢を感じさせない奔放な自由度の坂田氏とスタジオやライヴでセッションを重ねてきたZAZEN BOYSの4人が、絶妙に絡み合う素晴らしいセッションは、まさに至福の時間でした☆☆
 そして、もう1曲の『暗黒屋』でも、即興で火花を散らし合うインタープレイのみならず、原曲部分でもサックスが効果的に味付けして「スペシャルディナー」になりました☆
 
 割れんばかりの拍手の中、坂田さんが退場した後、空気を一転させるかのように静かな滑り出しの『感覚的にNG』から終盤がスタートします。この曲も、最近は比較的やってなかったから新鮮で、続いて先日久々に体験したずっしりと重量感あるアレンジの『The Days Of NEKOMACHI』を再び味わうことが出来たので、すんごく嬉しかったです!
 そして、最初は「やめとこう」とか言っときながら最終的にはフロアに「うしろ〜から ブチ込んでよ〜」と言わせたりした『COLD BEAT』→何度も何度も書いてるけど終盤アガってく演奏がタマらなく大好きな『WHISKY & UNUBORE』→不協和音なのに「不協」に感じない無敵の『破裂音の朝』という流れで、これにて終了かなと思いきや…、グラサンを掛けて「わかりやすい不良」に変身(笑)した向井さんが斜に構えて歌う『はあとぶれいく』で本編の幕を閉じました。(←実はその後の展開を暗示していたのかもしれません)
 
 アンコールを求める拍手が鳴り響く中、この日の開演前にも流されていたバービーの『女ぎつねon the Run』が、今度は大きな音で掛かっていました。
 そして、その「前振り」の中、メンバーが再登場し、向井さんが坂田さんを呼び込みます。さらに、「さっき歌ってみたが、どうも高音が出ない。もともとデュエットですからね」みたいなコメントに続けて「だからもう一人呼んで手伝ってもらいましょう」的なことを言って、誰を呼ぶかと思ったら「ヴォーカル、椎名林檎」と紹介―――。フロアがざわめく中、下手袖から林檎姫が登場!そして、ずいぶんと「大人の女」になった感じの林檎ちゃんと坂田さんを両側に迎えて、再度『女ぎつねon the Run』のカバーに挑戦です。
 向井さんと椎名林檎がデュエットでバービーを歌うというのも超レアだけど、そこに坂田さんのサックスが絡んでるんだから、レアなんていうよりもう奇跡的なセッションですよね!しかも全員めっちゃ楽しそうだったから、こっちもめいっぱい幸せをもらいました☆
 最後は、他のメンバー3人を「ムード歌謡グループ」のコーラス隊みたく前に並ばせ、サックスが絡む中、ギター一本で林檎ちゃんと交互に『KIMOCHI』を歌って夢の競演は幕を閉じました!
 
 選曲も、構成も、ゲストも、遊びも、そしてもちろん演奏も最高に楽しくで贅沢な記念のワンマンでございました☆☆☆

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Last Updated: 2024/4/13 Sat.

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